与党のお嬢議員の死の真相を追って、野党国会議員高月、議員秘書、新聞記者、地方議員それぞれの女性たちが男社会に抗いながら活躍する物語。「政治家は国民が選んでいるわけではない。各党の幹部に気に入られた人だけが候補者として国民の前に並ぶ」に然もありなん。女性国会議員の割合は16％、世界148位というデータが示すように男優位の議会に新しい旋風を巻き起こして欲しい。ミステリーでもあり面白かった。続編が楽しみです。

美人ニュースキャスターの玲子、党の広告塔として国会議員、少子化担当大臣、そして、日本初の女性総理に。裏で党の実権を握る爺様議員たちに担がれるように総理になった玲子だが、国政を我が物にしてる爺様議員たちに痛快は一撃を食らわす。最近の政界ネタも折り込み、永田町の裏側を覗くようで面白かった。飄々と玲子を裏で支える夫の圭と永田町の魑魅魍魎を蹴散らしていく続編を是非読んでみたい。

与党のお嬢議員の死の真相を追って、野党国会議員高月、議員秘書、新聞記者、地方議員それぞれの女性たちが男社会に抗いながら活躍する物語。「政治家は国民が選んでいるわけではない。各党の幹部に気に入られた人だけが候補者として国民の前に並ぶ」に然もありなん。女性国会議員の割合は16％、世界148位というデータが示すように男優位の議会に新しい旋風を巻き起こして欲しい。ミステリーでもあり面白かった。続編が楽しみです。

久しぶりの貴志氏の長編、堪能しました。15年前に冤罪で獄死した父の恨みをはらすために、憎き真犯人だけでなく冤罪を生んだ警察や検察にまで計画的に復讐する。しかも、自分が殺人罪で有罪になる危険を犯しながらも。最後に本書のタイトルの意味に気付かされる。さてどのような結末が待っているのか気になって…。お薦めです。

油絵画家・井口が未発表作品を盗作した犯人を捜すため、元泥棒の蓮野たちと事件を追いかる大正時代を舞台にした物語。まず「サロメ」を調べるところから読み始め…。個性派の芸術家仲間、さらに登場人物のどこに犯人が潜んでいるのか悩みに悩み、最後の断頭台のシーンまで読み応えが溢れすぎて時間がかかりました。が、読み切った感十分。シリーズ物とは知らなかった。ならば「絞首商會」から読んでみようかな。

「ばらのまち福山ミステリー文学新人賞受賞作」ということで手にした一冊。市役所の市民相談室に勤務する妻と刑事の夫が、市役所に寄せられた相談ごとが発端となった殺人事件の謎に迫っていく。骨壺事件、ストーカー事件など次々に相談室に寄せられる不可思議な事件がどう繋がっていくのか、ベテランの作家さんのような雰囲気で楽しませていただきました。次作も楽しみです。

第27回日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作ということで手にした一冊。駅前で発生した車の爆死事件と十七年前に息子が廃工場の冷蔵庫に閉じこめられて死んだ事件。二つの事件が繋がったときに息子の事件の意外な真相が明らかになる。幼い息子を失った二人の警察官夫婦の再生の物語でもある。なかなか読み応えのある作品で、楽しみな作家さんがまた増えました。

シリーズ第三弾。今作が一番読み応えがあって面白かった感じです。マンションの一室で若い女性が襲われ、幼児を連れ去られた事件、過去に北海道の離島で起こった悲惨な事件。二つの事件がどう繋がって、どんな真相が待っているのかグイグイ惹きつけられ一気読み。最後にこんな驚きの真相が待ち受けていようとは…。次作への期待も高まるばかりです。