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勅使川原 真衣(2)森戸 英幸,長沼 建一郎(1)朝日新聞「国立大の悲鳴」取材班(1)山下 慎一(1)西川貴清(1)玉野 和志(1)諸富 徹(1)和田 泰明(1)橋本 陽子(1)浜 日出夫(1)18%勅使川原 真衣9%森戸 英幸,長沼 建…9%朝日新聞「国立大の悲…9%山下 慎一9%西川貴清9%玉野 和志9%諸富 徹9%和田 泰明9%橋本 陽子9%浜 日出夫著者グラフ上位10名
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awe
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「渋谷の北朝鮮」と呼ばれる異様なマンションが渋谷の一等地にある、そんな話は噂では聞いていた。20年以上理事会メンバーが変わらない状況で、「独裁政権」が、管理規約にないルールを住民に押し付け、圧政を敷くという事態がここ最近まで続いていた。友人を泊めただけで宿泊料を請求されたり、17時以降業者立ち入り禁止とし、介護ヘルパーを館内に入れなかったり、入居時に理事会との面接があり、それに合格しないと入居できなかったり。◆こうした事態に住民が抗議しても聞き入れらず、理事会の入れ替えも、総会の過半数の賛成がないと成立
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しない。そうした状況で長年住民は泣き寝入りしていた。◆しかし2010年代後半から、管理費の大幅値上げを理事会が発表したのを契機に住民が立ち上がり、「有志の会」「より良くする会」等が結成され、中小企業社長、宅建士、営業マン、主婦など様々な区分所有者たちがその力を合わせ、時に反目し合いながらも理事会たちと闘っていく。それを描いたルポ。事態解決のキーパーソンとなった弁護士の桃井が、(組合側と住民側の)マンションの係争の勝敗を分けるのは委任状をいかに掌握するか、という内容の発言をしていたのが印象的。

03/15 22:43
awe

まさに、総会に出てはこない層をいかに味方につけるかが鍵を握る戦いだった。◆本書は、吉野理事長(仮名)が極悪人として描かれ、まあ実際そうだったのかもしれないが、彼がなぜあそこまで理不尽な圧政を敷いたのかは結局よく分からなかった。◆ここまで酷くなくとも、今後こういう問題は増えていくかもしれない。高齢者ばかりになったり、外国人住民が増えたり、投資用で買われたり、そうした中でマンション自治が希薄になれば、こうした「独裁政権」が樹立されてもおかしくない。

03/15 22:45
0255文字
awe
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果たして「高学歴発達障害」なるものにどれだけの人が苦しんでいるのだろう、ごく一部の人たちが抱えている問題を、キワモノ的に取り上げている本なのでは?(勿論だからと言って軽視されるべきということではない)という偏見を抱えつつ本書を手に取った。前段の疑問については解消していないが、少なくとも本書は精神科医の意見や社会活動家の実践も紹介されている、真面目な一冊だということは分かった。◆精神科医の熊代亨の指摘が興味深い。高学歴発達障害者は、そのアイデンティティ形成という観点では、既存の(就労支援等の)支援には
awe

馴染まない可能性があるということ。例えば、高卒の発達障害当事者が清掃の仕事に就いたとして、周囲や本人がそのキャリアに納得することは特段不自然には思えないが、仮に「高学歴発達障害」当事者が同じ仕事に就いたときに、周囲や本人が納得しないことがあるというのもまた想像に難くない。周囲の期待や当人のアイデンティティに沿った(就労)支援のあり方が求められる、という、ある意味では当然のことが求められる。では一般企業でホワイトカラーで(発達障害に配慮してもらった形で)働けばよいのでは?となるかもしれないが、障害者雇用で

02/16 00:17
awe

あれば社会的地位や収入の面で健常者と比べ低位に置かれてしまう可能性があるという別の問題もある。◆本書を読んで、改めて発達障害について考えてみて思ったのが、「脳の特性」の問題というが、socially constructedな部分はないのだろうか?ということ。社会階層や人種、ジェンダー等で差異はないのか。勿論そういう研究はあるんだろうから、わかりやすい新書とかあれば読んでみたい。

02/16 00:25
0255文字
awe
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「見終えたあと、外の世界がまあたらしく見えてくる」映画こと『ハッピーアワー』についての一考察。あの映画における人間関係のあり方は「重心」である。鵜飼のワークショップであからさまにも示されたように、互いの身体同士は「重心」において均衡している。前半の4人の、流れるようなコミュニケーションがそれをよく示している。しかし、純の秘密が明らかになることによって、その均衡が崩れる。そしてそれぞれの周囲の人間関係も、結局一時的な危ういバランスのもと成立している(そして時に崩れる)ことが明らかになる。◆しかし、「重心」が
awe

崩れることは、それを契機として人々が出会い直す、新たな関係を構築する、新たな「重心」のもと均衡をもたらすことを可能とする。有馬温泉に行った4人が自己紹介するシーンに象徴的に示されている。◆筆者は、この映画における台詞の役割にも注目している。「台詞が演者をサポートする」。第二章で展開されるこの話は少々難解だが、登場人物に特有の言い回しを明示することで(例:純の「せやな」、拓也の「まじか」)、その言葉から示される登場人物のあり方を際立たせる、ということと理解した。これにより観客は世界を「まあたらしく」見ること

02/15 22:09
awe

ができる。なぜか?それは「せやな」「まじか」「わからへん」といったなんてことない日常語が、この映画においては登場人物特有の世界との関わり方、実存を示す記号として示されるからである。当人の実存、身体のあり方と台詞が分かち難く結び付いた状態が示されており、それが観客には極めて新鮮に映るのだろうと思う。この映画を観たとき、なんてことない一般人が日常的な会話をしているだけなのに、まるで宇宙人同士が話しているような奇妙な感覚があったが、それもこのせいなんだろうと今となっては思われる。

02/15 22:22
0255文字
awe
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ズッコケシリーズの最終巻。幼少期に貪るように読んだズッコケ三人組も、中年三人組シリーズを経て、2015年に本書で完結。彼らは今でも稲穂市に根を下ろし、それぞれの人生を生きている。◆市議会議員になったハチベエ。かつて問題児だった彼も、今や政界で大立ち回りを演じる代議士にまでなった。◆ハカセが一番面白い。中学交響詩をやっている彼は、バツイチ40代から、小学生時代より思いを寄せていた陽子(かつてのクラスのマドンナ)と結ばれ、子どもまでできている。相当味のある人生を送っているよう。
0255文字
awe
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カンボジアについて歴史、風俗、政治経済等様々な切り口で知ることのできる入門書。アンコール王朝時代、フランス統治期を経て、独立、内戦、ポルポト体制の暗黒期へ。植民地化され、タイやベトナムに蹂躙されつつ、独裁者に大虐殺され、それでもなお前進し続ける市民には畏敬の念を抱かざるを得ない。◆言わずと知れた仏教国だが、かつてはヒンドゥー教国家であり、アンコール遺跡群にはヒンドゥー寺院も存在する。◆アンコールワットが有名なカンボジアだが、キリング・フィールドやS21のような場所にこそこの国の血塗られた歴史の実相がある。
0255文字
awe
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紛れもない名著。社会保障法を専門とする大学教員2人の共著だが、とにかく親父ギャグ全開で最高に面白い。クスッと笑うどころか爆笑してしまうような面白ギャグを基調に、各種保険制度や生活保護、果ては戦争犠牲者援護まで(!)、幅広く取り扱う入門書。「労働法の方から来ました」という項目を各章に立て、労働政策との連関を論じている点も、立体的な社会保障制度理解を助けるものとして良き。こんなに面白く、しかも勉強になるのにあまりヒットしている感じはなくて残念。
0255文字
awe
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『ハッピーアワー』。初見の衝撃が忘れられない。先日2度目を観た。全き新鮮な映画として、5時間17分退屈することがなかった。物語の展開がスリリングだとか、登場人物の言動に共感できるだとか、そういう話ではなく、そこにある映像やキャラクターの一挙手一投足が、形容し難い、これまで感じたことのない魅力を放っていた。その意味で、スクリーンに映っているのは我々と同じ人間で、映画のテーマ的には日常生活の一コマなのだが、私にとっては宇宙人同士の会話にも思えた。人間の言葉を操り、日常生活を送るが、我々とは異なる。それは
awe

わざとらしい演技というわけでは全くない。むしろ彼ら彼女らはその実存に偽ることなく「自然に」演じているように思えた。不思議な映画体験だったとしか言いようがない。◆そういう思いで本書を開いた。まず濱口の文章は読みづらい。それは決して悪い意味ではなく、単純に自分がこれまで読んできたような文章と構成なり言葉遣いが違うんだろうと思う。◆面白いのは、カメラで撮影されるというのは「未来の他者の無限の眼差し」を浴びることであるということ。確かに後世の無数の観客によって何度も眼差される。それは通常のコミュニケーションの様態

02/02 22:32
awe

とは異なる。演者はそうしたカメラの前で、自分とは異なる人格を演じなければならない。彼女はキャラである「彼女」とは異なる。しかし「彼女」は彼女以外ではあり得ないという映像作品のパラドクスがある。彼女は「彼女」ではないから、脚本に書かれたある行為をすることは「恥」となる。理論的には逆に、彼女にとって普通のことでも「彼女」には「恥」ということもあるだろう。両者の「恥」を徹底的に意識し、というか実際には彼女が自らの「恥」の深部、「はらわた」に到達したとき、「『自分が自分のまま別の何かになる』」(53p)となる。

02/02 22:42
0255文字
awe
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飛ぶ鳥を落とす勢いで活躍される勅使河原さんの書。どこかの連載をまとめたものらしい。主体性、リスキリング、成長、よりよい社会など、社会に流布する一見もっともらしい言葉に筆者が感じる違和感をベースに、その潮流が巧妙に孕む排除の様相を論じる。◆限られた資源をいかに公正に分配するか、という問い自体を問う。この問いは資源が限られているとしている点で、それが分配されない人が出てきてもやむなしとなるかもしれないから。本当に資源は限られているのか?そこを問おうという話は、なるほどと思いました。
0255文字

読んだ本
436

読みたい本
77

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2016/05/30(3253日経過)
記録初日
2015/12/01(3434日経過)
読んだ本
436冊(1日平均0.13冊)
読んだページ
121048ページ(1日平均35ページ)
感想・レビュー
372件(投稿率85.3%)
本棚
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