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2024年11月の読書メーターまとめ

UPMR
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21
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8193ページ
感想・レビュー
9
ナイス
84ナイス

2024年11月に読んだ本
21

2024年11月のお気に入られ登録
1

  • はおう

2024年11月にナイスが最も多かった感想・レビュー

UPMR
バラエティに富んだ短編集。この手のやつで二次創作入れられても……とはなったが、まあ作者の芸域の広さを知るには悪くない一冊ではある。個別感想→「加速してゆく」いちばんよかった。こういう全く非合理であるはずなのに痛切な運命の皮肉を見出してしまう人間の心理には深く納得できてしまう。「噤ヶ森〜」アンソロで既読。いちばん真っ当な本格もの。「前髪は〜」わたモテ途中離脱勢なのでよくわからず。「your name」わりと反論可能な一撃。「飽くまで」ノーコメント。「クレープまでは〜」シチュエーション先行とはいえ、↓
UPMR
2024/11/02 21:15

SFアニメの日常回みたいなシーンのなかで、世界はどうせ終わるのにみたいな俯瞰的な視点を唐突に出されると居心地悪くなる。「恋澤姉妹」百合の関係性を消費することに自省的なのは分かるが、自省したところでなんなんだとは思った。この手の関係性ものって結局身の回りの世界にしか興味がない想像力の狭さが歪つだと毎回思うが、それを究極的にすると見てる奴を誰彼構わず殺すヤバい人になってしまうという話だが、そこにあくまでも美しい感動を見出す性欲についていけない。↓

UPMR
2024/11/02 21:15

「11文字の檻」ルールの枠組みから最初の1文字を当てるところがピークで、そこからどう完答するかの展開がガッカリでした。

が「ナイス!」と言っています。

2024年11月の感想・レビュー一覧
9

UPMR
この手の二次創作トリビュートは楽しいので、他の作家でも出してほしい。個別感想→「縄、〜」オチの付け方や会話の感じも含め、一番模倣が上手いと感じた。ロジックは体感7割くらいの蓋然性を数段重ねたような精度でやや手ぬるいと思ったが、本家の精度もわりとこんなものなので、それすらもオマージュかもしれない。「クローズド〜」異色の環境に戸惑う火村達の姿が面白い。真相には本家よりは書き手の色のほうが出ていた気がする。「火村英生に捧げる怪談」一つ一つの謎解きが弱いので、ラストのオチも込みでの合わせ技一本ってところか。↓
UPMR
2024/11/27 19:21

「ブラック・ミラー」力技のアリバイトリックは面白いが、失敗時のリスクが高すぎる。「有栖川有栖嫌いの謎」謎の造りはこれがいちばん面白かった。解決も充分な水準。ただ嫌いな作家の作品を全作読むってそんなに珍しいことではないと思う。「山伏地蔵坊の狼狽」この書き手らしいちょっとうるさいくらいのサービス精神が楽しい。ただ地蔵坊のパーソナルな部分はもう少し謎めいたままでもよかった。「型取られた〜」江神さんものがこれ一編なのは意外。ロジカルな解決を期待したが、結構情緒に訴える謎解き。でもファン心理には叶っているか。

UPMR
2024/11/27 19:23

(ネタバレ)青崎作品のロジックの気になった点。①逃げようと抵抗した被害者を殺害したという状況なら、縄が緩んでいて波に流されただけの可能性もあるのでは。死体が海に消えることを期待しながら証拠品の縄だけ持ち帰るのももやや矛盾してるし。②脅迫手段として刃物を推論しているが、モデルガンやスタンガンの可能性もあるのでは。③緑道が暗くても今はスマホで光源は確保できるし、上述のように縄が既に緩んでいたとすれば刃物で切らずに手で解いた可能性も充分あるのでは。どうせ持ち去る証拠品なら指紋を気にせず手袋を外してもおかしくない

が「ナイス!」と言っています。
UPMR
ネタバレ芥川賞受賞作。生きる上で、他者との関係を築く上で、身体性を徹底的に求める主人公ルイの造形は若い感性を感じるが、ストーリーの細部は結構技巧的だと感じた。たとえば、身体改造に対する批判で神様からもらった体に傷をつけるなんて冒涜的だと言われたりするが、性行為、ピアッシングや刺青彫りによる痛みを通してルイと身体的な所有関係を築くアマもシバも神様を思わせる名前だったりするのはかなり分かりやすい工夫。この身体的な所有関係の究極が相手を殺すということなので、最後にルイがシバを受け入れたこともすっと腑に落ちる。
が「ナイス!」と言っています。
UPMR
シリーズ中でいちばん好き。当初は単にホームズ/ワトソン関係を現代によみがえらせたに過ぎない趣向と思われた、ホロヴィッツがホーソーンの解決した事件を綴っていくという体裁が、ここに来てホーソーンがホロヴィッツに会う前に遭遇した事件を描くことで、ホロヴィッツが自らのワトソン役としての地位を饒舌な語り手以上のものへ初めて自覚的に引き上げていて、ラストにはシリーズ通して培われてきた魅力が結実している。本格ミステリとしても久々に文句ない出来。にしても海外の現代ミステリ作家の間で密室がまた流行りかけているのかしら。
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UPMR
旧と比べたら全体的に丸くなっているが、二十年越しということもあって岬ちゃんや瞳先輩が出てくるだけで満足できてしまう。
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UPMR
オペラ三部作の最終作にして最も面白くなかった作品。冒頭のとある一節には非常に期待させられたのだが、そこから最後まで全く盛り上がらず意味不明なままで終わった。全体的に話が整理されていない。前世や戦争やらの壮大な風呂敷を畳みきれないだけならまだしも、広げるための理屈ですら危なっかしい。軍部が干渉してくる動機がまるで腑に落ちないし、贖罪能の話もこじつけ感がある。この作者の悪い癖だが、継ぎ接ぎのプロットを繋げるためか、主人公が自分でもわからない何かに導かれるようにして非理性的な行動をする展開が多すぎて辟易した。
が「ナイス!」と言っています。
UPMR
野崎まど『小説』のみ→この挑戦的なタイトルで読者側に焦点を当てているのは珍しい。改行の少なめの文体は疲れるし、中盤まで動きがほとんどないから話の行き先が見えず戸惑うものの、読書というテーマもあって流石に退屈まではしない。なぜ小説を読むか、読むだけでは駄目なのかという葛藤が明確に打ち出されてからは、宇宙の始まりや生物論へ踏み込むなど作者らしい飛躍した論理への期待が高まったし、急にジャンルが変わったかのような飄々とした超展開も楽しめたのだが、いざ到達した結論がだいぶがっかり。↓
UPMR
2024/11/14 22:55

なんというか読むという行為を宇宙や生物の法則と結びつけて別の言い方に変換したところで、生きようとするから生きるのだ的な悟りをスケールダウンしたものとしか思えず、それで肯定感を得られる人間は最初から悩まないのでは?と感じてしまった。

が「ナイス!」と言っています。
UPMR
あんまり評判を聞かないからミステリ度が低いサイコスリラー的な作品なのかなと思っていたが普通にきちんとパズラーだった。やはり偏執的な異常心理を書かせると筆のノリがいい作家だ。とはいえ光門というキャラクターの処理の仕方が浮き気味で拍子抜けしてしまう気持ちもわかる。作者としてはあのラストシーンを見せたかっただけなのかもしれない。
が「ナイス!」と言っています。
UPMR
バラエティに富んだ短編集。この手のやつで二次創作入れられても……とはなったが、まあ作者の芸域の広さを知るには悪くない一冊ではある。個別感想→「加速してゆく」いちばんよかった。こういう全く非合理であるはずなのに痛切な運命の皮肉を見出してしまう人間の心理には深く納得できてしまう。「噤ヶ森〜」アンソロで既読。いちばん真っ当な本格もの。「前髪は〜」わたモテ途中離脱勢なのでよくわからず。「your name」わりと反論可能な一撃。「飽くまで」ノーコメント。「クレープまでは〜」シチュエーション先行とはいえ、↓
UPMR
2024/11/02 21:15

SFアニメの日常回みたいなシーンのなかで、世界はどうせ終わるのにみたいな俯瞰的な視点を唐突に出されると居心地悪くなる。「恋澤姉妹」百合の関係性を消費することに自省的なのは分かるが、自省したところでなんなんだとは思った。この手の関係性ものって結局身の回りの世界にしか興味がない想像力の狭さが歪つだと毎回思うが、それを究極的にすると見てる奴を誰彼構わず殺すヤバい人になってしまうという話だが、そこにあくまでも美しい感動を見出す性欲についていけない。↓

UPMR
2024/11/02 21:15

「11文字の檻」ルールの枠組みから最初の1文字を当てるところがピークで、そこからどう完答するかの展開がガッカリでした。

が「ナイス!」と言っています。
UPMR
シリーズにしては珍しくオカルティックな雰囲気が濃い。もっともその怪奇の方向が淵に棲むドラゴン伝説だから流石にミスマッチの滑稽さが強く出てしまう。犯人の計画は実際にはだいぶ難易度が高いように見えるものの、まあ運良く成功したって話なので別にいいか。絵面はやはり滑稽だが、インパクトはあるっちゃあるので嫌いではない。老女の予言に雰囲気造り以上の意味を持たせたのも評価したい。腑に落ちないのが動機の部分で、結局どういう憎悪が主因なのかよくわからないし、ミス・スタムの態度が終始曖昧にしか描かれないからなお疑問が残る。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2016/07/02(3097日経過)
記録初日
2016/06/29(3100日経過)
読んだ本
1157冊(1日平均0.37冊)
読んだページ
433497ページ(1日平均139ページ)
感想・レビュー
814件(投稿率70.4%)
本棚
0棚
性別
年齢
28歳
職業
専門職
現住所
東京都
外部サイト
自己紹介

本格ミステリとラノベとSF!


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