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2024年7月の読書メーターまとめ

yumani
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感想・レビュー
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243ナイス

2024年7月に読んだ本
28

2024年7月にナイスが最も多かった感想・レビュー

yumani
場面は変われど、すべてはひとつの舞台の上に軽やかに仕組まれたトラップ。役者やノォ〜♪イケオジ神尾(おそらく…願望!)と憎めない姪っ子真世が放つ様々な色彩は決して‘主役’をはっているわけじゃない。‘覚醒する女たち‘へのはなむけのメッセージといったところか?お洒落な‘エンタメ・ミステリ‘があってもいいんだろなと感じた。ま、本音を言えば…何度か中断、チョッピリ疲れたりもしたけれど。それでも続編が出ればおそらく読む筈!作者自身がマジシャンなんだモン♪
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2024年7月にナイスが最も多かったつぶやき

yumani

2024年6月の読書メーター 読んだ本の数:24冊 読んだページ数:3326ページ ナイス数:271ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/69407/summary/monthly/2024/6

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2024年7月の感想・レビュー一覧
28

yumani
地味すぎる表紙のエッセイ達が世に出たのはずっと前「わたしは新妻です!」ハァ?立ち位置を見失う。六畳間の床から90cm位のところに正座したままふ〜わふわ浮いているようで私は落ち着かない…何という自由な妄想「障子紙はセロテープでは付かなかった事実」に潜む今さら言えない共感!だが安心してはいけない。珠玉のラスト一行に斜め蹴りされ転んで目をパチクリ。恐るべし京都のイケズにぶぶ漬け伝説。作者が芥川賞を受賞した頃、私は何を読んでいただろう。芥川賞に追いつくには相応の修行が必要だとは思っていたけれど。出版社はエライ!
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ラジオ「わたしの図書室」『山の別荘の少年』に続いて聴く→Kindleにて:猫性(ビョウセイ)と読むらしい。豊島独自の造語か?猫のもつ習性や特性を自分になぞらえる。無類の猫好きと伺えるも所謂〈猫可愛がり〉とは対局にある。むしろ猫への共感《人に逢いたくなく、口を利きたくなく、一人でじっとしている時〜うごめく野性的な何物か〜芸術の萌芽〜猫の持つ野生の夢は驚異と恐怖〜精神的な怪異力》猫から授かる無限のパワーが作品を生む?童話や不思議な話の根源は猫にあり!?これから少しずつ読んでみるのも一興。
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父の退役に伴う高知への二度目の転居は1886年数え年九歳の時。東海道線開通は1872年当時横浜迄。西南戦争による財政逼迫や続く名古屋までのルートの変更等々困難をきわめ神戸まで開通は1889年!ここでいう『車』が乗用車のワケがなく、駕籠から1870年登場人力車へ!徒歩の倍は速い『車』とはいえ一週間近くはかかったことだろう。小さい子連れの移動なんて新幹線でも大変で気が遠くなるが、車夫の被る笠を椎茸に見立てる“坊チャン“が可愛い。一時代を席巻した車夫の《少々宜しからぬ事》とは?困った椎茸は子供には関係ない(笑)
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ここんとこ《おやすみ》してたけど…ちょこっと歩く《山歩き》の数々が「ほぉ〜っ」と唸る写真と共にふんだんに掲載!ガンバル山じゃない感じがリスタートをソソります♪綴込みの《これが私の“山歩”道》なんて郊外どころか都内某所まであったヨ!!こちらの26コースはYAMAPと連携→「ほら!すぐ歩け」ってか?《山で本当にあったコワイ話。》ホラーのようなあるあるネタはリアル。《偉人が歩いた山と本。》ゲーテや漱石、串田孫一、熊楠、懐かしい加藤文太郎(孤高の人)冒頭特集にあった《山小屋でひたすら本を読み星を眺める》ひゅぅ~♪
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yumani
目的もなく歩けることは最高の贅沢。そんな一人称のボクに「言葉はいらない」と言わせるだけの圧倒的な画力。第四部『月の夜』満月の夜‘黒猫‘に導かれて迷い込んだ路地。聞こえてきた‘颶風以上’にドキリ…寺田寅彦?いや、雲を見上げるのは野々宮クン♪「この場面この会話ぼくはずっと以前にどこかで目にしたことのあるような気がしていた」絵のもつ臨場感に目眩すら覚える。‘画工の原口クン〜ストレイシープ〜美禰子さん‘一瞬にしてあの作品に私もワープ!三四郎の眼を通した谷口氏の見る世界は私の数億倍細かく広い…感謝で胸が熱くなる。
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yumani
ラジオ「わたしの図書室」→Kindle;《私は一年間、ある山奥の別荘でくらしたことがあります》そこへ訪れる洋館番人の甥の正夫。繰り交わされる二人の会話を聞けば、「それで?次はどうなるの」とわくわく乗り出す子供たちの姿が目に浮かぶ。「合理的じゃない」とか「なぁ〜んだ、そんなコトか」なんて言いっこナシ!『さくら』の春、『なまず』の夏、『かき』の秋、『山の小僧』の冬からなる四篇。四季に彩られた山あいの原風景に連なる夢想。太宰のおとぎ話とは真逆を行くようでありながら、どこか意表をつく諧謔性が魅力かも。
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yumani
読み終えて最後のページを閉じてジーンときて…もう一回最初に戻って「そうだ!」ミリさんみたいにワク(コマ)だけ決めて毎日うめていく…丁度収まるように『今日の人生』の位置を考える。タイトルに悩むより内容ダ!日々感じたことを忘れないように…いや、遠い昔の思い出も。抜群の「良い考え」に躍り上がった。だのに…肝心の絵が皆目描けない(涙!)クリスマスツリーの光を包むオルゴールの曲を思い出す〈あるある〉は果てしなく続き、気づけば岐阜の図書館への経路を調べてた。色付き用紙へのこだわりは真っ黒な「昨夜の夢」へ。自由〜♪
yumani
2024/08/05 14:45

読み終えたのが7月23日→本日8月5日。岐阜市立中央図書館《みんなの森 ぎふメディアコスモス》に来てしまいました!これまで数多くの図書館を訪れてきたけど圧倒されます。帰省からの帰路、途中下車&迂回(鵜飼?)乗り継ぐこと3時間♪自宅へ今日中には戻るのダ!ミリさんのさりげない衝撃波は偉大!!

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yumani
キャストと言う語に未だ違和感を拭い去れないとはいえ、遠い昔「迷子(複数人)」でお世話になったことがある。大混雑の夜、あの広い敷地で呼出し放送が出来ないこと知って初めてトイブルーム(箒)を携えた「カストーディアルキャスト」に気付く。ゲストの非情さこんなもの。年齢も職歴も仕事へのスタンスも異なる個性。夢の国につまっている「夢ばかりではないこと」を暴いてはいけない暗黙のルール。夢を壊さない程度のおじさん目線にむふっ!無いと困るが脚注の多さに集中が妨げられたのは残念。家のことをくっつけたのは仕事と関係あったから?
yumani
2024/07/23 11:33

2024.7.23 拳を突き上げた米国のミッキーマウス達のニュース!最低賃金の金額が倍以上も違うことに驚いている場合ではない。

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yumani
ニュース映画が定期的に始まったのは昭和5年、まだまだ黎明期。『一つの思考実験』や『ジャーナリズム雑感』で新聞を全廃した方が良いと述べる過激な寅彦には驚いたが確かに定型のお決まり記事、反対に好奇心を連日煽り立てるだけの記事の何処に真実を見出せばよいのか…対して《ニュース映画》から受け取る情報の可能性《マイクの前のオリンピック選手の表情を見るだけで言葉で現わされない人間の真相が焼き付く》どれほど感情が揺さぶられたことだろう。それ故に後のプロパガンダ映画〜フェイク動画…寅彦の予想を超えたところに我々はいる?
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yumani
エッ?あのコナンがちっちゃな子供じゃなかったって?『傘のさし方がわからない』(岸田奈美)で見てしまった1行が気になり手にした第1巻は1994年7月15日が初版発行→30年頑張っている!高2の工藤新一は名の知れた名探偵で「ファンレターの山」を貰うところに時代感あり(笑)。最初の最初にちっこいコナンになっちゃうとは(涙)お父さんのデッカイ眼鏡や阿笠博士の作った蝶ネクタイ型変声機…登場人物のモデルを思い浮かべるのも楽しい♪沖野ヨーコは南野陽子?ラストシーンは電話BOXから。スマホどころか携帯もなかった頃…wow
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yumani
人がフツーにパッと出来ることが、スムーズにゆかなかった経験はないか?気のせいだと思うことにしたけれど。ターボエンジン積んで走り出せば、多くを巻き込んで成果も出る。だのに360度あらゆる方向からヤリも降る。何で?同じひとりの『ワタシ』への評価は天国と地獄。ジェットコースター人生まっしぐらの作者だからこそ《悲観は気分、楽観は意思》が言える!達者なコトバ遣いに、思い込みが揺さぶられる。動き出せなくなったのは何故?見ないようにしていただけ(笑)岸田さん二冊目。「困った」ことに気付き伝えてみる。先ずはココから♪
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yumani
戦後間もなく生まれた人でさえ80歳になろうとしている。青天の霹靂一変した「価値観」を受け入れてきた先の世代には何も聞いてはこなかった気がする…戦争中の話でさえも。ようやく〈もの言える時代〉を迎えたその頃発表されたこの有名な作品。肚に一物をかかえたようで、清廉としていながら不気味。何度読んでも、私はグルグルとその周りを巡るばかり。教育勅語を吟じた教育者の祖母は教科書を黒塗りし、日本の刀をうっかり論じてしまった父の微妙な表情。今は亡き人たちの戸惑いが重なってしまうのは何故?好きとか嫌いとかではない次元で。
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yumani
警察モンでほっこり?事件はアッという間に“解決“するし、はらはらドキドキを期待する向きには拍子抜け?ドラマも観たことない初心者には、管轄の違いや所属に階級、登場人物をおさえるだけで大変なんだけど、読み進むにつれこう言っちゃ何だけど次第に楽しくなってくる♪事件の向こうに人がいる、向き合うコチラにも人!現代を象徴する事件の数々(セクハラ/贈収賄/囮捜査/特殊詐欺と強盗/あおり運転/カスハラ/パワハラ/ストーカー/外国人犯罪)は切実な社会問題。最終章の《誇りと名誉》にグッと来た。根強いファンが多いのも頷ける。
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yumani
《芸道というものは、その道に殉ずるバカにならないと、大成しない》そこから太宰に至るまでの前段の長いこと!フグに力士に璽光さま…《芸道に於ては、常時に於てその魂は闘い、戦争と共にするもの》命をかけた太宰の《身もだえ》が《筋の通らない情死》になってしまったのは《スタコラサッちゃん》のせいとでも言うのか。滲み出る太宰を惜しむ気持ちはともかく亡き人をそこまで貶める人間性。先に読んだ豊島与志雄のサッちゃん評との乖離に同じ女性のこと?と驚く。太宰をめぐる人々と太宰を想う人々、それぞれの多様な個性には目が廻る。
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「愚痴をこぼしに来ました」太宰がさっちゃん(山崎富栄)と豊島を訪ねたのは4月25日。あの入水までふた月もない頃…実際には愚痴なんかこぼさず酒を飲む。《文学上の仕事は、我と我身を切り刻むようなこと》ゆえに《酒の席でまで文学論をやることは、太宰も私も嫌いだ》他愛ない話をする様子が目に浮かぶ。《さっちゃん》はこの短編に15回も表れる「死ぬ気で恋愛してみないか」と持ちかけられ《完全な侍女であり看護婦》として尽くした彼女を今に生きる私達が理解するのは難しいが、温かく見守ってきた豊島が記した「最後の一日」だったとは!
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yumani
同時代作家達の随筆でちょこっと目にした記憶はあるけれど…タレントの名の如くウィキを漁る私は軽い。芥川のこのような「紹介文」をほかでも見ることは多い。依頼が多かったのか?現代でも売れっ子の作家へ重鎮が、文庫本へのあとがきを添えていたりするのを見る。同世代で交友関係をでっち上げる訳ではないだろが、文豪ともなれば全てが残るのも酷な話。芥川のさじ加減は粋である《豊島は作品から受ける感じとよく似た男》愛す可き悪党味、公家悪…読む前の先入観は避けたいところだが、絶妙な予告編に気持ちは動く。読書前の前段として。
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yumani
魚は出てこない(笑)昭和初期浅草水族館2階にあった演劇団「カジノ・フォリー」を舞台とした狂気。これが堀辰雄?!度肝を抜かれた。花形の踊り子と謎の美少年(実は女)のもつれあう恋、筋としてハチャメチャな気もしないではないが、当時の浅草〜隅田川を背景に駆け抜ける疾走感。衝撃的なラストシーンはさながら水族館屋上からの実況中継。下から見上げる野次馬たち、銃声〜新聞社が撮影のために燃やしたマグネシウムをきっかけに墜落する美少年!描ききったのは見事ではあるが、残念なことに私にはそこにある心情を読み取ることができない。
yumani
2024/07/12 18:08

浅草の対岸・向島で育った堀辰夫にとって浅草は親しみのある場所。川端康成もカジノ・フォリー常連客として作品『浅草紅団』を残したとある。エノケンや男装の麗人が輝いた時代は遠い。

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yumani
就活テーマの作品はいくつか読んできた。ここから始まる人生のスタート!自分は‘何者か‘と問い、何次もの選考は‘嘘つき‘ゲーム。ところが今回の切り口は採用側『ダ・ヴィンチ』で楽しみにしている「9.5時間、戦えますか?」の石田夏穂の作品を読むのは実は初めて。硬質な語り口、ロボットがバッキバキ崩してゆくような感覚が気持ちイイ〜♪研究成果が反故にされ人事部へ異動した私。ここから採用の名を借りた復讐劇が始まる『顔』だけにとことん目をつけ11年、似すぎた顔に出会い…一時のスキャンダルよりも先の縁。さてはてどう転ぶ?
yumani
2024/07/12 02:41

ここで言う黄金比は一般に言われる 1 : 1.618…云々ではなく「顔の黄金比」→縦:生え際〜顎が1/3均等、横1/5均等!いわゆる美男美女顔。黄金比と退職率の相関(整った出来る奴がスグ転職)→質の低下、ひいては会社の凋落。《人間が人間を選び捨てるプレッシャーは、ただごとではないのだ。だから黄金比が要る》数字で表す評価軸は生身に基づいたモノであればこそ、無茶だと思いながらもニンマリ納得していたりする。コワッ

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yumani
場面は変われど、すべてはひとつの舞台の上に軽やかに仕組まれたトラップ。役者やノォ〜♪イケオジ神尾(おそらく…願望!)と憎めない姪っ子真世が放つ様々な色彩は決して‘主役’をはっているわけじゃない。‘覚醒する女たち‘へのはなむけのメッセージといったところか?お洒落な‘エンタメ・ミステリ‘があってもいいんだろなと感じた。ま、本音を言えば…何度か中断、チョッピリ疲れたりもしたけれど。それでも続編が出ればおそらく読む筈!作者自身がマジシャンなんだモン♪
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yumani
ついにハンナとの感動的な出会い!を期待してはイケナイ。こだわりある気難しい文句タレ…?ともあれ《ハンブルクのビートルズ》&握手成立←このカット好き〜♪店主ボリスの確かな手腕、重鎮達の前での初デュオ。個と個の‘格闘’は意外にもハンナの乱れに苦しむ…そして次第に繋がる音。ちぎれる線と飛び散る汗、そして放射状に弾け散るサウンド♪ヨッシャー!「強い演奏」は旧きをなぞるわけじゃない。実際、この構成で強さをイメージするのは難しい。次のステップ/ベルリンで待っているのは誰…「あいつ…マジか」の彼?また一波乱ありそう。
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yumani
一人の限界、心を通わす仲間が欲しい…ミュンヘンを発つ前に大が聴いたベーシストの力強い演奏。「ボクと組んだ方がいい」どこから来るんだこの自信!「私の音は、怒ってなんかいない」意味ありげな一言。ハンブルクへ行くと云う彼女はハンナ。知り合いもいないハンブルクで彼女捜しを始める。ジャズライブの店や情報の集まる楽器店で尋ねまくる変な東洋人。カルテットへの初めての飛入り!トリオにはなかったベースの存在が大のハートに火を灯す。楽器店主はついにハンナを見つける。提案された「F♯」でのセッション!新たな化学反応の予感♪
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yumani
ついに…たった一人で海外へ飛び出した大!意外にもミュンヘン。そこまで言葉がわからなくてよくも思いきったものだ…と呆れつつ、どこか共感めいた緊張感と興奮を思い出す。そぉ、やるしかない中で自分に問いかける。演奏することさえ出来れば満足とはゆかない新たな日常。出会う人を変えてしまう大の人柄の良さはともかく、さてはてこのシリーズには“悪い奴”は出てこないのだろうかと心配になる。いらぬお世話はともかく《ただ吹き続けるだけ》!工学博士になった恩人クリスとの再会はあるのかな?
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yumani
リルケの『窓』…先にタネ明かし(詩集「窓」)の方をみたから…予想はつくものと考えた。だが、何ということか!声に出して読みながらギョッとする。はるかに昇華したというか、ひとつの世界観の中に区切られた窓。読み手である自分がリルケに乗っ取られる。最後の章…窓の向こうにいるかいないかのその存在と自分との関係性に胸が詰まる。もはや別世界ではなく〈自分の〉声。時の流れを辿り空間を超えて、そんな一つ一つのシーンの額縁。名訳への道のりを想う。
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yumani
最初、立ち位置に戸惑う。一冊の詩集《插繪入りの、薄い、クワルト判の佛蘭西語の詩集》《窓を主題にした十篇の詩》を前に戸惑う作者。挿絵は必ずしも彼のイメージに合致するとは言えず《ちよつと風變りな佛蘭西語》は難解でそれでも挿絵の手助けを借りずにはいられない。窓で区切られたこちらと向こうの世界。恋の気配?向こうにいる人(女性)は何する人ぞ…何だかヒッチコックみたい。自分とは別のところにある人生模様は無責任(勝手)だからこそ成り立つ。中庭を囲むアパルトマンから各室を眺める。この国で思い浮かべるのは難しいんだけど…!
yumani
2024/07/05 17:02

最初は『リルケの窓』と題したという本作中には「リルケ」は一語も登場しない。青空文庫リルケの『窓』では堀辰雄の訳。何だかややこしい。

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yumani
達者である!繰り出されるコトバの多彩さに強引に連れ出され載せられ一緒に転ぶ。アンテナびんびん、産み出さす言葉の数だけ災いだって連れて来る。棚からぼた餅は棚の下にいなきゃ食えない。円覚寺老師さんとのきっかけだって迷える奈美さんが引き連れてきたのでしょう。コナンの顔は知ってても、ちっこくなった理由も知らんかったので慌てて1巻から読み始める。光彦くんにはまだ会えてない。30代のときめきと人脈が、iDeCoの60代になっても《自分のことを好きでいられる人と場所》を見つけていられますように!!
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yumani
全集『ふるさと文学館34』より4作目Kindleにて;神西清は堀辰雄の親友。チェーホフやバルザックなど、ロシア文学やフランス文学の翻訳を数多く手がけ、小説家としては三島由紀夫も高く評価したとある。抑えられた煌めきが、まとわりつきながらはらはらと舞い落ちていくような、光と陰に護られた貴族社会の末裔たちの無言の微笑み、清濁併せ呑む密室のような別荘。とどめは刺さねどスリラーを読むかのようにゾクリ。遥か昔訪れた垂水〜須磨の高台の別荘地。眩い太陽と開けた視界には海、讃美歌が聞こえた。そこに微妙な影を見たかのよう。
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yumani
ずっと気になっていたシリーズ。ようやく一巻目を読みました。図書館の膨大な本の中から破られた1節を探す作業を『恩讐の彼方に』たとえるとは!盛り沢山の図書館《あるある》と《そうだったのか》知識。税金と規則とお役所と…ずっと昔、私も一冊だけどうしても返せなくなってしまった本がありました。本当は話したくはなかった事情とタイトルは今でも忘れない。個人情報に関わることがいっぱい。その一冊を手に取る理由だって百人百通り。思ったよりもワサワサ落ち着かないオープニングでしたが、これからどんな風に展開してゆくのか楽しみです。
が「ナイス!」と言っています。
yumani
全集『ふるさと文学館』の一冊を図書館にて少しずつ読む。ゆかりある作家の60篇の最初は陳舜臣。郷里の地名の謂れや生活…ブラジル移民への印象も時代と共に変わる…『旅の絵』はKindle版有り。堀辰雄のこの小旅行は体調が悪い上に精神的な危機にあったという。友人T君は竹中郁。異人館街、トアロード、メリケン波止場、ユーハイム…ホテルでの様子が興味深い。ハイネの『五月に』の残酷さ。堀辰雄といえば高校の教科書!教師が目を向きながら馬酔木の花のグロテスクさを語った偏った印象を払拭するには良い頃合いかもしれない。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2010/07/24(5263日経過)
記録初日
2005/12/22(6938日経過)
読んだ本
1474冊(1日平均0.21冊)
読んだページ
319581ページ(1日平均46ページ)
感想・レビュー
996件(投稿率67.6%)
本棚
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