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2024年11月の読書メーターまとめ

Hiro
読んだ本
15
読んだページ
5508ページ
感想・レビュー
15
ナイス
109ナイス

2024年11月に読んだ本
15

2024年11月にナイスが最も多かった感想・レビュー

Hiro
ネタバレ大変評判だと言うので期待して読んだが、うーん、どうも私にはそれほど感心できなかった。確かにジョイスばりの文体の工夫はいい着想だし、障害を持って生まれてくる人たちとその周辺に降りかかる偏見や差別や生活上の試練、またそこに生まれる様々な感情の細やかな描写も素晴らしい。手術による知能の獲得という展開がもたらす周囲の人間関係の意外な変化や、学術研究の打算、そして何よりも、知能に左右されない豊かな人間性の視点、といった気付きもあるがいずれも想定内のことでは。話としてはもう少しコンパクトにしても良かったのではないか。
が「ナイス!」と言っています。

2024年11月の感想・レビュー一覧
15

Hiro
一応読んだのだが、分かったような分からないような、中途半端な気分。SF的な饒舌と、短編特有の暗示と省略、それに直接の言及を避けた言い回しが巧妙に使われて、結末に来てもオチがよく分からない作品に幾つも遭遇してしまった。はて自分の理解は正しいのかと自問する始末。心から楽しめたのは冒頭の作だけかもしれない。有名な三原則をネタによくこれだけ色々書けたものだ。
が「ナイス!」と言っています。
Hiro
薄々知ってはいたがこれほど面白くしかも豊かな読後感に満たされる小説とは思わなかった。冒頭の紹介文が言う、核戦争を免れたオーストラリアから死滅した北米に生存者を探る潜水艦の話としても充分興味深いが、核に汚染された北半球の大気の南下によって戦後に絶滅を余儀なくされる南半球、メルボルンの人々を描いた話としての方がさらに興味深く読む者を圧倒する。間近に死を予感した日常が決して情緒的にならず克明にしかも抒情的に描かれる。健気とも哀れとも潔いとも勇敢とも様々に取れる死の迎え方を前に自分ならばと思わずにはいられない。
が「ナイス!」と言っています。
Hiro
ネタバレ大変評判だと言うので期待して読んだが、うーん、どうも私にはそれほど感心できなかった。確かにジョイスばりの文体の工夫はいい着想だし、障害を持って生まれてくる人たちとその周辺に降りかかる偏見や差別や生活上の試練、またそこに生まれる様々な感情の細やかな描写も素晴らしい。手術による知能の獲得という展開がもたらす周囲の人間関係の意外な変化や、学術研究の打算、そして何よりも、知能に左右されない豊かな人間性の視点、といった気付きもあるがいずれも想定内のことでは。話としてはもう少しコンパクトにしても良かったのではないか。
が「ナイス!」と言っています。
Hiro
とにかく面白くてあっという間に読んだ。東京大阪の、様々な洒落た街角、店店、喫茶店飲食店のカタログ的な描写の中を、自由に行き来する人物たちの不思議で呪われた巡り合わせ。理屈や倫理感抜きにとにかく不気味で恐ろしい物語をワクワクして楽しんだ。まさに読書の醍醐味。
が「ナイス!」と言っています。
Hiro
核は手間や資金が掛かり過ぎる上に地震国日本では危険性が高い、というのが本書の主張で私も同感。著者は技術的な神学論争に陥らずシンプルに素人の素朴な疑問から出発すれば、そして原油価格の上昇のような目先の不便や不利益ではなく、ひとたび原発に異常が発生した時の放射能汚染の影響を考えれば、脱原発しかあり得ないと説く。さらに戦時には原発は格好の標的になるし万一の事故の際支援を装った他国の侵略まで招くとも。原発容認、利用拡大に走る政治、それを助ける司法とマスコミも厳しく批判する。良書だが推敲不足で読みにくいのが残念。
が「ナイス!」と言っています。
Hiro
著者の祖父の兄弟に当たる実在した人物を語り手にした、その生涯の回想録。生涯の事績は各種資料や親類縁者に取材して詳細に調べられているようだし、おそらく全て実名と思われる多くの親類知人が登場する。だから内容はほとんど事実そのままかとも思われるが、回想録はあくまで創作でそこに著者の作為もあるだろう。戦前戦中戦後を生きたエリート軍人の生活と心情の一つの形が克明に描かれて胸に迫る。幾つかの場面は涙して読んだ。だが本書で最も痛感するのはいまだに我々が自らの歴史を一つの繋がりとして総括し後世に伝えられないでいること。
が「ナイス!」と言っています。
Hiro
著名なSF作家による、自身の血気盛んな旧制中学高校時代を綴った回想記と、その後作家となって大阪万博、勿論今のではなく昔の70年の万博に関わった時の苦労話、この二つを収める。どちらもとても面白く著者の、これと思ったものには真剣に一生懸命取り組む様子が目に見えるように生き生きと描かれている。青春記では戦中戦後の食糧難や体罰の横行する学校の実態などに目が行くが、そんな逆境をものともしない生徒たちに感心するし、万博は昔も利権争いや権力闘争の場だったと再確認できる。今の万博にも著者のような熱血漢がいるのだろうか?
が「ナイス!」と言っています。
Hiro
ネタバレ大変楽しく読んだが出だしの作り方はいかがなものか。まず、どう見てもただの強盗には思えないのに警察が頑なにそう判断して捜査しようとする箇所。探偵を引き立てるために無理に警察を愚かに描いているようで感心しない。もう一つは警察だけには任せられないと検事局に直々の捜査を依頼する被害家族の長男の態度。特別の捜査を依頼しながらその根拠は何も言わずしかもいざ捜査が始まると非協力的で尊大で包み隠さず検事や探偵に一切を任せる風ではない。始めから異常な事件と思い読んでいるのだから小細工はせずにさっさと本筋に入っていいのでは。
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Hiro
今も絶対音読などの教材で知られる、かつての英語界の神様的な教育者、ジャーナリストの回想録。旧制中学時の、多くの死者を見た空襲体験から始まり戦中戦後の、空腹と体罰に耐えた学生時代の話、英語の道へと導いた恩師との出会い、英語の勉強法、同時通訳の話、日米交流での活躍、印象的な交友録など面白くて貴重な話が盛り沢山。バブル前の、日本がナンバーワンと言われた頃に出た本で話題も古いし時代遅れと切り捨てられそうだが、私は著者の前向きな人生観や本書に盛られた思想は少しも古びてはいないと思う。文庫化での再刊を期待する。
が「ナイス!」と言っています。
Hiro
今度孫に読んであげたい。
が「ナイス!」と言っています。
Hiro
面白く楽しい読書。特に冒頭から百ページくらいまでは状況設定のユニークさと法廷での捜査側弁護側の対決という進行の仕方が新鮮で現実味に溢れていてグイグイ引き込まれた。娯楽としての読書の最たるもの。
が「ナイス!」と言っています。
Hiro
童話や物語好きの少年が異世界に迷い込んで様々な危険を克服して成長していく物語。こうしたファンタジーにあれこれ言うのは野暮だろう。たっぷり楽しんだ。江戸川乱歩ばりの、ちょっとグロテスクで残酷な挿話もあって下品スレスレなところもあったけれど。読み終わると一定の満足感を味わった。訳者あとがきにある通り、赤ずきんや白雪姫など原典を読みたくなった。
が「ナイス!」と言っています。
Hiro
連合赤軍事件の後日談。興味深く後半はドキドキして読んだが、それは、大まかでも当時事件を見聞きしその衝撃を肌で感じた者だからで、今の若い人たちには、まず別の本などでこの事件を調べてからでないと本書はよく分からないかもしれない。いや「総括」を流行語のように使っていた当時中学生の私も実はよく分からない、本書の後でも。あまりにも異常で大それた出来事だったのでどんなに説明されても足りないのだ。影響は多くの人に及び平穏は来ない。痛ましい謎を、しかし優しく引き継ぐ次の世代がいると本書が最後に示しているのが救いだ。
が「ナイス!」と言っています。
Hiro
共同通信記者の著者が去年まで11年間にわたって配信した、主に現代小説についての紹介記事を集めたもの。中にはハックルベリーフィンや赤毛のアンのような古典もあるけれど大部分がここ数十年の日本の小説、時にノンフィクションも。40年前の学生の頃に同時代体験が実質終わって以降新しい作家にはあまり馴染みのなかった私にとっては、多くの現代作家を知る良い機会になった。また、女性作家の作品と、戦争や大惨事を扱った作品が特に力を込めて紹介されている。若い人向けなのだろうが、未だ諦めの悪い私もありがたく読んだ。
が「ナイス!」と言っています。
Hiro
月面で発見された五万年前の人の死体を巡る調査と推理の物語。やたらと科学用語やコンピューター用語が出てきて煩雑な説明がなされるので、読んでいる最中は自分がちゃんと内容を理解できているのかずっと気がかりであった。どうやら誤解も退屈もせず結構楽しんで読めたのはよかった。やはり最初の謎の提示が秀逸。人類の成り立ちの、奇抜な、でも厳かな説明。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2016/07/26(3070日経過)
記録初日
2016/07/23(3073日経過)
読んだ本
1096冊(1日平均0.36冊)
読んだページ
326970ページ(1日平均106ページ)
感想・レビュー
1069件(投稿率97.5%)
本棚
22棚
性別
年齢
66歳
血液型
A型
職業
無職
現住所
福岡県
自己紹介

最近リタイアし無職になった61歳。30有余年のサラリーマン生活では、生来の怠け心とともに、やはり仕事や付き合いへの執着もあって、読書に十分な時間を割くことができなかった。ここ数年自分の仕事上の帰趨が見えてきて俄かに、読めずにいる、また何年かかっても到底読めそうにないたくさんの本への愛着が湧いてきた。今読むだけの生活に実際浸れるようになって家族はじめ周囲の人たちへ感謝の毎日です。

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