正岡子規の、理想と写生を対比し現実の多様性を直視した写生の方が頭の中の既存イメージに縛られた理想よりも優れているという話や、意中の作家の文章を筆写して論理構造や表現を調べ文章上達に役立てるという教えも参考になる。要所でメモや筆写ノートの写真も添えてある。改行が多く冗長な箇所もあるが傾聴に値する本。
最近リタイアし無職になった61歳。30有余年のサラリーマン生活では、生来の怠け心とともに、やはり仕事や付き合いへの執着もあって、読書に十分な時間を割くことができなかった。ここ数年自分の仕事上の帰趨が見えてきて俄かに、読めずにいる、また何年かかっても到底読めそうにないたくさんの本への愛着が湧いてきた。今読むだけの生活に実際浸れるようになって家族はじめ周囲の人たちへ感謝の毎日です。
この機能をご利用になるには会員登録(無料)のうえ、ログインする必要があります。
会員登録すると読んだ本の管理や、感想・レビューの投稿などが行なえます