ネタバレ2014年12月10日初版。原題"Comment j'ai vide la maison de mes parents"(2004)。フロイト研究で知られる精神分析学者が、母親の死後、実家を片付けながら考えたことを語る。「フランスでは本書は「人には語れない感情を語る本」とされ、ベストセラーになった」(折り返し部分参照)らしい。両親ともにアウシュヴィッツ生存者であったが、著者にはその体験の最も酷い部分は決して語られなかったという。実家の片付けノウハウ本かと思ったらアドルノ的「語り得ないもの」の話だった。