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2024年10月の読書メーターまとめ

_Stroszek
読んだ本
4
読んだページ
1136ページ
感想・レビュー
4
ナイス
30ナイス

2024年10月に読んだ本
4

2024年10月にナイスが最も多かった感想・レビュー

_Stroszek
ネタバレ2022年10月23日第1刷11月15日第5刷。2008年頃の個人ブログに掲載されていた絵を二人の大学生が解読している絵解きパートのみ、ウェブで先に読んでいた。続きが気になったので図書館で借りて読んだら、非常に面白かった。第三章「美術教師 最期の絵」における死亡推定時刻のパートは最も推理小説っぽいが、納得できない点も多々ある。母性は怪物にもなり得るという話運びは面白い。女性の児童心理学者が目の前の子どもの怪物性を読み解き損ったことをのちに続く悲劇の原因にしている点には、若干のミソジニーを感じないでもない。
が「ナイス!」と言っています。

2024年10月の感想・レビュー一覧
4

_Stroszek
ネタバレ2014年12月10日初版。原題"Comment j'ai vide la maison de mes parents"(2004)。フロイト研究で知られる精神分析学者が、母親の死後、実家を片付けながら考えたことを語る。「フランスでは本書は「人には語れない感情を語る本」とされ、ベストセラーになった」(折り返し部分参照)らしい。両親ともにアウシュヴィッツ生存者であったが、著者にはその体験の最も酷い部分は決して語られなかったという。実家の片付けノウハウ本かと思ったらアドルノ的「語り得ないもの」の話だった。
が「ナイス!」と言っています。
_Stroszek
ネタバレ平成29年3月1日初版30年1月25日14刷。平成26年8月に新潮社から刊行された単行本の文庫化。著者の長江俊和(『放送禁止』シリーズを手がける)がライター・若橋呉成の「カミュの刺客」という未出版の原稿を手にするところから始まる。それは数年前に有名ドキュメンタリー作家と心中して自分だけ生き残った秘書の女性・新藤七緒へのインタビュー記事だった。なぜ彼女だけ生き残ったのかを中心に物語は展開する。「信頼できない語り手」のタイプとしては、誤報を与える語り手(劇的効果やテーマ効果のために読者を意図的に誤解させる)。
が「ナイス!」と言っています。
_Stroszek
ネタバレ令和4年2月25日初版。角川ホラー文庫のための書き下ろし。絶世の美青年塾講師がストーカー被害に遭うが、人間だけではなく怪異が関わっていた。おそらくは意図的なものであろうが、怪異の正体は物語のごく早い段階で判明する。最後に人怖であることが判明する(現実社会の恐怖が怪異を上回る)イヤミス。歪んだ母親が子供に及ぼす影響を余すところなく描くオカルト小説。「信頼できない語り手」方式を採用しており、ナイーブな語り手(出来事を正確に解釈するための経験や理解が不足しており、認識と現実の間にギャップが生じる)に類別できる。
が「ナイス!」と言っています。
_Stroszek
ネタバレ2022年10月23日第1刷11月15日第5刷。2008年頃の個人ブログに掲載されていた絵を二人の大学生が解読している絵解きパートのみ、ウェブで先に読んでいた。続きが気になったので図書館で借りて読んだら、非常に面白かった。第三章「美術教師 最期の絵」における死亡推定時刻のパートは最も推理小説っぽいが、納得できない点も多々ある。母性は怪物にもなり得るという話運びは面白い。女性の児童心理学者が目の前の子どもの怪物性を読み解き損ったことをのちに続く悲劇の原因にしている点には、若干のミソジニーを感じないでもない。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2010/08/10(5223日経過)
記録初日
2010/08/12(5221日経過)
読んだ本
635冊(1日平均0.12冊)
読んだページ
151969ページ(1日平均29ページ)
感想・レビュー
620件(投稿率97.6%)
本棚
45棚
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