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2024年5月の読書メーターまとめ

fukufuku
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感想・レビュー
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ナイス
325ナイス

2024年5月に読んだ本
36

2024年5月にナイスが最も多かった感想・レビュー

fukufuku
月をモティーフとした3篇。どれも面白かったが、表題作が最高に良かった。小田雅久仁さんは増大派も本にだって雄と雌も面白かったけれど、本作みたいな作品も書くのかと新鮮な印象。寡作な作家さんだからか、図書館の予約は順番待ちでやっと読むことができた。禍も予約しているが、早く読みたい。そして、もっと描いて欲しい。もっと読みたい。
が「ナイス!」と言っています。

2024年5月の感想・レビュー一覧
36

fukufuku
忘却探偵。掟上探偵事務所のボディガード親切守君が語り手。今日子さんと守君が営業目的の旅行に出るという設定。今回発生した殺人事件及び殺人未遂事件と殺人かもしれない事件は、どれも発想の転換が必要なやつで、思考ゲーム的なやつ。好みではないジャンルだが、私は忘却探偵シリーズをキャラもののお遊びとして読んでいるのでまぁいいや。
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原田さんの小説家デビュー作、になるのかな。方言が心地よいじれったいラブストーリー。途中までは、幸は実は母親の化身でファンタジー色の強い物語になるのかなと思ったりもしたのですが、それだとこのラブストーリー味はおかしいなと読み進めました。優しさと希望を詰め込んだ小説ですが、かなり御伽話だなという印象。リゾート開発が胡散臭すぎるのにどうやら作中では実にある計画となっている。大丈夫?と思ってしまう汚れてしまった読者の自分を自覚します。
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シリーズ3作目。やはり副題が恥ずかしい。前作では関係者が一気に増えたが、本作は増やさずに掘っている。一番は高良と澪の関係を掘り進めるのだろうが、彼女が二十歳になる前に物語は終わるだろうからもっと早く深く掘っていってほしいようなこのままでもいいような。ちなみに、作中の如月堂の弥生さんは下鴨アンティークに登場する弥生さんだと思われる。京都舞台だし、繋がっているのだなぁと思う。
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男女の小説家による、男女の間で交わされたお手紙形式の小説。読み始めてしばらく、どういうタイプのストーリーなのかわからず、どう読んでいけばいいのか不安になりながら読む。実際の作家もそんな感じで小説のラリーをしていたのだろう。堀江さんは未読の作家さんだが、本作は全体的に小川洋子さんの好みの世界やモティーフで紡がれているような気がした。堀江さんは本来こういう作風なのか。
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視点を変えるといろきろ変わるタイプの短編集。けでこう胸くそ悪い読後感のものが多め。装丁も逆転。
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忘却探偵。今回話今日子さんが誘拐されるお話。語り部は親切守君。誘拐犯さんが具体的にどの事件の真相を知りたかったのかとか、結構な費用のかかる準備ができたのは何故かとか、ひっかかるけれど、それは今後シリーズの中で解決してくれるのだろうか。
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近未来、日本経済は極限まで悪化している状況で、初の女性で史上最年少の内閣総理大臣が誕生する。その夫による日記という体の小説。この総理の夫は大財閥の次男坊で東大&東大院卒の鳥類学者でイケメン。天然お坊ちゃま。彼がかなりのふんわりキャラクターだからこそ成立するお話なのはわかるが、ド庶民の私には若干名鼻につく。が、読んでいるうちに、あまりにもパーフェクトウーマンな女性総理とぽわわん夫に、これはある種のおとぎ話かもしれないと鼻についていたはずの何かが溶けていく。これをおとぎ話で終わらせてはいけないのかもしれない。
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鳥取藩士で、剣法の流派を興した深尾角馬という人物。前半は後妻、後半は娘の視点で語られる。宇江佐さんは時代物、市井の人を描く作家だと思っているので、剣術家の角馬とは相性がいいとは思えない。また、あまりにも角馬をがちがちの堅物に描きすぎていて、そこにもってきて”女は鍋釜と一緒だから娘が生まれたらなべとでも名付けろ”とか、それでいて、これだけお勤めに邁進する自分に妻が不満だとは露程も思っていないらしいのがなんだかな。あんまり好きになれないで読み終わってしまった。
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シリーズ2作目。前作はシリーズと知らずに読んで消化不良を起こしたのだが、設定は既に済んでいるので本作は読みやすい。蠱師の他の一族が少しずつ出てきて物語世界は広がる。古事記を何度か読んでいるので和邇氏が出てきてちょっとうれしい。律令時代やその前くらいの神話や歴史や言伝えがベースになっている物語は好みだ。ここに、下鴨アンティーク形式の現代の厄介事の対処で連作短編となる。前作も今作もサブタイトルが気恥ずかしいがそういうものとして読めば気恥ずかしさは薄れる。もう少しシリーズを追ってみよう。
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背表紙でホームドラマかと思ったら、表紙をみると介護施設ものだった。前半はよくある新人介護士がいろいろと経験していくお話だが、後半は作者の特色と意図が感じられる。丸山さんの小説の中では比較的ライトに楽しめるお話。
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母から娘へそして、その娘へ。受け継がれた負のスパイラル。壮絶になくなった少女がいて、その少女に助けられて娘は負の螺旋の鎖を断ち切ることができた。
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渋谷の再開発に関わる大手ゼネコンのIR部にいる光弘は、現場の地下深くで鎖に繋がれた男性を解き放つ。そこから起きるいろいろ。だんだんとおかしくなっていく人目線で語られる物語は妙に怖い。が、骨灰そのものの怖さというよりも人がやばくなっていく怖さが優る。渋谷の地下にそんなことがあったなんて、ありえないと思うよりも有り得そうと思ってしまう。
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能面検事シリーズ。今回は無差別殺人と爆弾テロ。不破検事は通常運転で大変宜しい。意識不明の面会謝絶状態から、意識が戻った途端に病院抜け出して捜査するってのは有能な人物にありがちな描写だけど、あまり好きくはない。誰かが模倣したら死ぬよ。まじで。
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忘却探偵。今回は今日子さんが、寝ているところを強盗殺人の現行犯で逮捕され、その事件を独房で解く話。いつも以上に隠館厄介くんが頑張ったかな。冤罪製造機である被怠井警部と冤罪体質隠館厄介くんと忘却探偵。いいバランスで楽しめた。
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小野寺さんの平井舞台のお話のいくつめか。シリーズとまではいかないし、スターシステムとまでは言えないかもしれないが、割とオールスターだった。スーパーの店員のおれ、おれの親友と付き合っていたがそのちょっと無理めな運転によって脚に障害を持ってしまった妹、その交通事故からぎくしやくする両親、職場でパートさんを上手く御せない状況、うっすらと気づいているカノジョ…と羅列すると深刻っぽいが、小野寺さんなので深刻とならずに日常の中にそれらが在る中で物語は進む。淡々としているようで力強くあったりもする。小野寺節。
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私にとって植松三十里は伝記作家というイメージが強い。その植松が二・二六も描いていたのかと図書館から連れて帰る。本書は二・二六の生き残りの5人の物語。義弟が身代わりになって生き残った岡田首相、二・二六で銃弾を浴びたが生きながらえた終戦の首相鈴木貫太郎の妻、決起軍人の期待の星皇弟秩父宮殿下、牧野伸顕の孫でサンフランシスコ条約締結の為に父を支えた吉田茂の娘、二・二六であわや決起隊に参加する紙一重となり後にゴジラを撮った本多猪四郎。最後は反戦っぽく終わってちょっとあれっと思ったが、総じて熱量の感じられる人々の話。
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読みながら、「今回の額賀澪はちょっと辛いな。たんたんと辛い。」と思っていたが、読み終わってみればちゃんとエモーショナルだった。ポスドクを雇い止めになる僕と、ポスドクを辞めて母校の研究室に入り浸った挙げ句に貴重な資料を持ち出して消えた先輩、ポスドクを早々に見切りをつけて起業した友人。夢や青春に情熱を傾け続けることは、ルーレットで勝ち目の少ない側にベットし続けることと似ている。私の家族にもそんな存在が一人いる。人ごととは思えない。
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シリーズ3作目にして急に趣が変わった。いきなりのタイムスリップ&平将門の乱の発端の見守り。嘘でしょと思いつつ読み進める。基本的には作者がかつて「空色勾玉」とか「風神秘抄」とかでやってたような”こうだったかもしれないファンタジー古典”を時代を少し変え、視点を少し変えてやった感じの物語となっている。荻原さん好きにはすっと入り込めるかもしれないが、個人的には本シリーズはそういうタイプの物語だと思っていなかったのでかなりの戸惑い。すんなり物語世界に入りにくい。が、そういう展開がありと思って読むなら面白いのでは。
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忘却探偵。今作はパリで一泊二日で繰り広げられる探偵VS怪盗。エッフェル塔は盗めるのか。 今日子さんの過去にも触れるかと思ったのですが、匂わせて終わり。まだまだコナン形式が続くようです。
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忘却探偵。警部と今日子さん。このシリーズでいつも疑問なのは捜査に外部人材である掟上探偵事務所を投入する場合、アテンドはなぜ必ず警部なのかと。警部補や巡査部長ではなく、必ずや警部、しかも一人。あえてリアリティを遠くに置きたいのでしょうか。構成的に二話で叙述トリックを突き詰めた上で、三話で典型的な叙述トリックを使用するってのは、やはり狙ってやってるんでしょうね。
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忘却探偵。隠館厄介君ターン。付き合った男性がことごとく破滅する不幸な恋愛体質の女性からの求婚に掟上今日子探偵事務所を頼る厄介君の受難のお話。
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忘却探偵。本作は今日子さんと同世代の女性警部とタッグを組む殺人事件4篇。つまり、全員が入庁1年以上のキャリアといえことになる。そんなに女性のキャリアってごろごろいるんでしょうか。彼女たちの今日子さん評は様々だが、おっさん刑事さんとのコンビとはツッコミが異なったり、女子からみた今日子さんとなっている。
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忘却探偵。シリーズ4作目で1作目に登場した厄介君が再登板。なにかと濡れ衣を着てしまう巨漢の厄介君の語り口はその身体的特徴とは真逆なやわやわした青年で、思い切りのいい今日子さんとの事件解決のカップリングは好相性と思える。女子中学生が飛び降りた落下点に厄介君がいて、大怪我をおうところからの物語。セーラー服はいかがなものかと思うが、そういう悪趣味を楽しむ層も一定数いるのだろう。
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忘却探偵。前2作に比べて、ミステリー味が増している。今までは何らかのトラブルに巻き込まれた依頼人をワトソンとして推理していく連作だったが、今回は殺人事件の捜査の一環として警察が依頼人となっている(やや例外含む)。個人的には謎解きと同時並行で今日子さんの過去を開陳していってほしいのだけれど、本作ではまったく動かなかった。コナン君形式でどこまでも出来るシリーズだなぁ。
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短編集。国内の美術館で出会える美術作品がモティーフになった作品群。登場人物たちは皆疲れたり傷ついたり夢破れそうになっていたりするが、絵画がそれを癒やしてくれる。原田マハにとって美術はそういう存在なんだろうなと思う。
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シリーズ2作目。前作で設定と導入が済んで、今作は展開するターン。八百万の神が宿ったパピヨンと祖母の暮らす大宮へ。大宮といえば氷川神社。その後も秩父神社や三峯神社を訪れたりと、古い宗教や神に興味があるのでそのへんの作者の解釈と蘊蓄をもっと読みたくなった。力のある人物の登場で今後もいろいろとありそうな期待を抱かせられて以降に続く。
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講談社タイガは初めて読むレーベル。20-30代の女性ターゲットと何処かで見たが、本作の印象としてはヤングアダルトというか昔で言うジュニア小説かな。高校生くらいの女子向け。大学生になったばかりの美綾が主人公。小型犬を拾ってしまったら喋りだして八百万の神だと名乗る。…え〜。八百万って自己紹介はなんか変な感じがする。しっくりこない。ちなみに、小説のタイトルから音楽に纏わる話を想像していたが、まったく関係なかった。
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月をモティーフとした3篇。どれも面白かったが、表題作が最高に良かった。小田雅久仁さんは増大派も本にだって雄と雌も面白かったけれど、本作みたいな作品も書くのかと新鮮な印象。寡作な作家さんだからか、図書館の予約は順番待ちでやっと読むことができた。禍も予約しているが、早く読みたい。そして、もっと描いて欲しい。もっと読みたい。
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天地人シリーズ完結。藤士郎は前髪を落として、上つ方々の汚い面を知り、そして自分の場所を決めた。柘植と藤士郎のブラザーシップは妄想を逞しくする読者が多そうだし、慶吾とのわちゃわちゃが好きな方もいそう。美鶴の瑞々しさに心奪われる者や、茂登子様のような凛とした奥方に魅力を感じる読者もいるだろう。全方位に万全な体制を整え、おなじみの岡山辺りの架空の藩を舞台に、作者が大好きな”少年”の成長を描く。作者が好きそうなジャンルでサービス精神旺盛に描いた小説という印象。
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シリーズ2作目。国元を脱藩して江戸の長屋で暮らし始める藤士郎。藩の下屋敷に出入りする機会を得て、物事が少し進む。…柘植のキャラが変わった気がするが、場所と立場による変化か。藤士郎はいろいろ揉まれて学習して大人になってきたが、まだまだ真っ直ぐな子どもの面もあり、それが本作の本質となっている。
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父が突然豪商と癒着したと罪に問われる。その介錯をし、家禄を大幅に減じられ、所払となる。無実の父の潔白を証するための物語かと思ったが、昨今の読者はそれでは納得しない。大きな謀はシリーズの先に委ね、まずは藤士郎の覚悟の1巻という感じか。前髪の少年が主人公なのは陰謀よりも少年の成長を描きたいからかな。
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三木城の兵糧攻めを三木城側から描く小説。読む前に少し怯む。案の定、ずっと負け続け討って出れば逃げ帰り、守りは破られ、中盤以降は飢餓に苦しめ続ける物語だった。が、そんな中で、女性たちが強かった。吉親の室で女たちを集めて戦闘集団を組織した波、その一員の加代、しのびのゆき、加代の友人たち等など…。加代の人物造形は現代ナイズされているかなぁとも思うが、当時もこういう強い子がいてもいいと思う。
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女性たちの短編集。どれもわりと旅。原田マハのイメージとはちょっと違う気もするが、多作な人なのでこういうのもありか。気に入ったのは表題作。御殿山のお嬢様方だった小さな老婆はまぼろしだったのか。
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シリーズ5作目。ランチとカフェ、予約があればディナーもやる菜の花食堂のオーナーシェフの靖子さん。その靖子さんを師匠のように慕う優希さんの語りで紡がれる安楽椅子探偵的な短編集。探偵は靖子さんでワトソンが優希さんだ。優しげな空気感ながら結構毒が忍ばせてあってしかもやたらとシビアな面のある靖子さん。読者にそれを感じさせながら、毒に侵されない目線の優希さん。以前は靖子さんが主催する料理教室発の小さな事件が多かったが、最近は食堂寄りになってきた。
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初読みの作家さん。タイトルに目がいって図書館から連れてきた。いかにもメフィスト賞なヤングアダルト小説。転校慣れした僕が学校全体で無視される美少女が気になるところから始まる話。誰にも執着しないし好きになりすぎないし深入りしない黒田くんがいかにもいそうでいて、いないだろうなというメンタリティの持ち主。美少女ひかりちゃんも、ありそうだけれどあってしまったら大事件な覚悟の持ち主。初めて読んだ作家さんとは思えないほど読みやすく面白かった。
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いろいろなところで発表した13の短編集。様々なジャンルのものを表題作が纏めており、ひとつのテーマが見えてくる気になる。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2016/10/31(2788日経過)
記録初日
2014/11/20(3499日経過)
読んだ本
2192冊(1日平均0.63冊)
読んだページ
701727ページ(1日平均200ページ)
感想・レビュー
1868件(投稿率85.2%)
本棚
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性別
自己紹介

図書館ユーザーです。
ものすごく気に入ったら本屋へGo
基本的に「お話」なら、小説・戯曲・漫画等なんでも読みます。
数年前に患った病の後遺症で少しだけ文字を追う速度が遅くなったため、がんがん読むスタイルから、ゆっくり読みたいものだけを読むようになりました。

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