読書メーター KADOKAWA Group

2022年3月の読書メーターまとめ

くたくた
読んだ本
11
読んだページ
1357ページ
感想・レビュー
11
ナイス
974ナイス

2022年3月に読んだ本
11

2022年3月のお気に入り登録
2

  • 眠る山猫屋
  • レモンチューン

2022年3月のお気に入られ登録
2

  • レモンチューン
  • magurit

2022年3月にナイスが最も多かった感想・レビュー

くたくた
アダム・ダルグリッシュシリーズ、文庫新版。原作は1986年、まだ携帯電話はない。政界や上流階級の取扱いに注意を要する重大事件の専門チームを結成したばかりのダルグリッシュ警視長が陣頭指揮をとって、閣僚級政治家の不審死を追う。上巻はまだまだ風呂敷が広くなるばかり。章を追うごとに関係者が増え続け、秘密の多かった被害者(辞任した閣僚で、若手有望株の保守党議員)の私的生活はまだ謎に包まれたまま。ダルグリッシュの捜査にあたる態度は冷徹にも見えるが、彼の過去や成熟した人間味や温情や心情がちらりと表現されてくすぐられる。
くたくた
2022/03/06 00:11

書きかけロングレビューあり→https://koko-yori-mybooks.blogspot.com/2022/03/0336-7.html

のざきち
2022/03/06 06:00

新装版出たんですね。自分も最近になって遅ればせながらダルグリッシュシリーズを追いかけてます。重厚な筆致が圧巻です。

が「ナイス!」と言っています。

2022年3月にナイスが最も多かったつぶやき

くたくた

娘の卒業式です。もろもろあれど、この日を迎えられて嬉しい。娘の前途に幸多かれと祈る。と、いうか祈るしかない。生きにくい世の中だけど、頑張ってくれ。

HMax
2022/03/18 22:58

おめでとうございます♪ コロナで大変だったけど、無事卒業、万歳🙌

くたくた
2022/03/18 23:05

ありがとうございます。何はともあれ、よかったです。まだ、先は長いけどねえ。まあ、4月1日から、彼女も成人だしな。(民法改正だよねえ)

が「ナイス!」と言っています。

2022年3月の感想・レビュー一覧
11

くたくた
かつての新宿での抗争から4年。矢代は渋谷で裏カジノのオーナー兼金主となって、荒稼ぎをして三角に貢いでいる。矢代がかつての松原組の組員で、カジノで作った借金を踏み倒して逃げた男を追っていると、三和会系桜一家に身を寄せていた百目鬼と鉢合わせする。四年間の別離を経て、百目鬼はかつての無条件で矢代に付き従う従順な子犬から、自分の意志で獲物を追うドーベルマンのような冷たい目の極道になっていた。
が「ナイス!」と言っています。
くたくた
平田の、矢代を排除するための計略が徐々に露見し、三角の立場も脅かしかねない内部抗争の様相となるが、矢代が仕組むのは平田一人の排除。平田の口から事の内幕をしゃべらせるために、矢代は自分をエサにする。逆上した平田は矢代を絞殺しようとするが、そこに駆けつけた百目鬼に阻止される。結果的に、平田が巻き起こした騒動から、矢代が三角を体を張って守った格好で、その三角が道心会の跡目をとり、平田は抹殺され、誠真会は解散となる。第一部(?)内部抗争編、了。「聖なる黒夜」の世界観を横引きして甘く・軽くしたテイストが良し。
が「ナイス!」と言っています。
くたくた
「たかがセックスだろ。穴にいれて出すだけだって」百目鬼に踏み込まれることを恐れながらも、快感に反応する体。矢代の揺らぐ反応がかえって百目鬼の決意を呼び、矢代は百目鬼のセックスから逃げることができない。百目鬼は矢代を愛撫し、矢代の体もそれに反応するが、矢代の記憶が回帰した先は子供の頃に受けたレイプの記憶だった。これ以上自分に踏み込ませないために百目鬼を捨てた矢代は、単独で動き始める。そして、警察を利用して竜崎を逮捕させることで、まずは竜崎の命を救う。
が「ナイス!」と言っています。
くたくた
ネタバレ敵の手から七原を奪還した後、車の中で百目鬼を誘う矢代だが、百目鬼が本気になると今度は恐怖が翳すが、抵抗する事が出来ない。疲労して寝落ちした矢代を休ませるために、百目鬼は自分のアパートに矢代を連れ込む。とにかく矢代の心理が難しい。自分を保つための一線があって、それを矢代が死守したいと思っていることを、百目鬼は理解できない。矢代の方も、自分の弱さを棚上げして百目鬼を従えようとするが、百目鬼を押さえることができない。背景も育ちも違う者同士が相容れぬままに相手に求めあい、欲求をつきつけあう結果は苦さしかない。
が「ナイス!」と言っています。
くたくた
ネタバレ銃撃された矢代の報復のため一人で動き出した七原を押さえようと、矢代は手下を従え病院を抜け出した。傷の痛みに耐えながら矢代は七原、松原組組長竜崎、真誠会組長平田の動きを追う。真相の輪郭が見え、矢代の殺害を織り込んだ絵図が明らかになってくる。一方側で矢代を助ける百目鬼は、だんだん自分の矢代への思いを抑えることが難しくなる。矢代もまた、自分の欲求と怖れと衰弱の狭間でコントロールを失いつつあり。
が「ナイス!」と言っています。
くたくた
ネタバレ百目鬼を可愛いと思いながらも距離の取り方が微妙な矢代。松原組との対立でさざ波立つ中、矢代が撃たれて重傷を負う。側にいながら護衛を果たせなかった百目鬼は七原に詰められて小指を落とした。「俺は 全部受け入れて生きてきた」「何の憂いもない 誰のせいにもしていない」「俺の人生は誰かのせいであってはならない」。意識が彷徨う矢代の矜持に胸をつかれる。地上げに狙われた影山の家を護るために三角に土下座したのが、矢代が極道になる契機だったがそれを知るのは三角と腹心の天羽のみ。病院に駆けつけた影山を見る三角の目が意味深で。
が「ナイス!」と言っています。
くたくた
ネタバレ町医者の影山と、高校時代からの友人でヤクザの若頭の矢代。ストーリーは意外や、影山とその恋人♂の馴れ初めから始まる。複雑に屈折した心もちで影山に若い男をけしかける矢代。淫乱でネコでドMの矢代にもそうなった理由はある。そんな矢代の前に現れた警官崩れの百目鬼は、矢代が綺麗だといってはばからない。一心に矢代に仕える百目鬼に、次第に矢代がほだされる。「男を好きにったことは一度もない」「そういうの芽生えるまえに親父にやられてたしなあ」「開発されたはいいが、高校上がる頃には相手してもらえなくなって・・・・」
が「ナイス!」と言っています。
くたくた
1、2巻はKindleアンリミで。残りは7巻まで衝動で。ヤクザの抗争、情愛、暴力、嫉妬、虐待。そして愛。ヤクザの若頭、矢代はネコでドMで淫乱で、暴力で感じる幹部連中の“公衆便所”。だれがどう見ても変態だが、部下は彼に心酔しているし、上司には可愛がられていて、それがかえってやっかみを生む。歪みきった自分自身をそこそこに御しているのだが、自分の中には底知れない恐怖がある。百目鬼の純で真面目な愛情はその内側を晒けだしにくる。グロいしエロいのにエモい。矢代と百目鬼の行き着く先を見たい。
くたくた
2022/03/22 20:54

んーーー?これ、登録してないけど、積んでる気がするなあ?

くたくた
2022/04/02 11:09

ブログの方にも記事を上げたので、よろしければ → https://koko-yori-mybooks.blogspot.com/2022/04/blog-post.html

が「ナイス!」と言っています。
くたくた
ダルグリッシュシリーズ第一作目は1962年の作品で、大戦の記憶がまだ生々しい時代。女性に求める貞操観念もやや大時代的。そんな時代を背景に、ロンドン近郊の旧家で、使用人で未婚の母だった若い女性が殺される。ダルグリッシュはまだ警部。周辺の事件関係者の人物造形を書き込んでいって、謎に満ちた被害者の人物像を浮き上がらせていく手法はすでに確立されているが、ダルグリッシュは露出少なめで、どちらかというと狂言回しに近い。ラストは関係者を書斎に集めて半円に並べた椅子に座らせて、犯人探し!これぞ英国ミステリな展開。
が「ナイス!」と言っています。
くたくた
下巻に入ってもダルグリッシュはスーパーヒーローではない。むしろ普通の人であるが、矯めにも耐える柔軟で強靭な精神性に心ひかれる。事件の真相にあまり意外性はないが、被害者のベロウン卿が、悩める普通の人間であったことに安堵を覚える。犯人が推定されてからの急な展開の方がむしろ意外だ。自らを狂気に追い詰めていく犯人の描写は空恐ろしい。ただひとつ思ったのは、ベロウン卿が愛人に安らぎを求めつつ、偶然出会った女性にも憩っていたこと。これはやはり不実ではないのか。彼に愛を捧げた女性を痛ましく思った。
くたくた
2022/03/10 12:32

いいなあ、10代のやわらかな心で読み直して、彼に恋したいワ。この作品の中でしきりにダルグリッシュとベロウン卿が似ているって書いてあるけど、内面の感受性は似ているかもしれないけど、自分に対する厳しさは随分違うんじゃないかな。

Ribes triste
2022/03/10 12:58

私もくたくたさんと同じことを考えてました。「共感できる」とか「自分も同じ立場ならそうなっていたかもしれない」という意味であって、ダルグリッシュの性格ならば絶対そうはならないよなあと思って読んでました。

が「ナイス!」と言っています。
くたくた
アダム・ダルグリッシュシリーズ、文庫新版。原作は1986年、まだ携帯電話はない。政界や上流階級の取扱いに注意を要する重大事件の専門チームを結成したばかりのダルグリッシュ警視長が陣頭指揮をとって、閣僚級政治家の不審死を追う。上巻はまだまだ風呂敷が広くなるばかり。章を追うごとに関係者が増え続け、秘密の多かった被害者(辞任した閣僚で、若手有望株の保守党議員)の私的生活はまだ謎に包まれたまま。ダルグリッシュの捜査にあたる態度は冷徹にも見えるが、彼の過去や成熟した人間味や温情や心情がちらりと表現されてくすぐられる。
くたくた
2022/03/06 00:11

書きかけロングレビューあり→https://koko-yori-mybooks.blogspot.com/2022/03/0336-7.html

のざきち
2022/03/06 06:00

新装版出たんですね。自分も最近になって遅ればせながらダルグリッシュシリーズを追いかけてます。重厚な筆致が圧巻です。

が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2016/11/05(2968日経過)
記録初日
1980/01/01(16426日経過)
読んだ本
1269冊(1日平均0.08冊)
読んだページ
374702ページ(1日平均22ページ)
感想・レビュー
979件(投稿率77.1%)
本棚
44棚
性別
血液型
O型
現住所
東京都
外部サイト
URL/ブログ
https://koko-yori-mybooks.blogspot.com
自己紹介

翻訳SFとアクション、エスピオナージ、戦争、歴史&ミステリーを好んで読んでます。苦手は恋愛もの、日本人作家のもの、短編。
なので、時代小説以外は日本人作家さんはあまり読みません。

日本人作家さん作品は、ストレートに言葉が自分の中に入り込んでくるのに言語感覚にどこか自分とは違う感じがすることが多くて、やや苦手です。翻訳本にある彼我の距離感が丁度良いです。自分の周りにあるもろもろの事柄は、小説より奇なり!というものが多いので、日本もので胃にこたえそうな現実感ありありなヘヴィーな本は敬遠してます。
紙の本が好きです。基本的には新本を求めることにしていますが、翻訳小説は簡単に絶版になってしまうので、Amazonマケプレと近所の古本屋さんの利用率は高めです。図書館も嫌いじゃないですが、一度読んだ本はずっと手元に置いておきたい派です。
読書メーターを始めて、読書に幅が出てきました。
読書傾向の似た方と繋がりたいと思い、過去に読んだ本も登録してます。積読本が事実上1000冊を超えた今日この頃、いつか読み終わる日を迎えられるのだろうか。。。。
月に10冊、年に100冊くらい読めればいいな、と思っています。それでも積読消化に10年以上はかかる。速読の皆様がうらやましい今日この頃。
今後ともよろしくお願いいたします。

読書メーターの
読書管理アプリ
日々の読書量を簡単に記録・管理できるアプリ版読書メーターです。
新たな本との出会いや読書仲間とのつながりが、読書をもっと楽しくします。
App StoreからダウンロードGogle Playで手に入れよう