読書メーター KADOKAWA Group

2024年10月の読書メーターまとめ

apoptosis
読んだ本
4
読んだページ
1601ページ
感想・レビュー
4
ナイス
18ナイス

2024年10月に読んだ本
4

2024年10月のお気に入り登録
2

  • 桜もち 太郎
  • momo

2024年10月にナイスが最も多かった感想・レビュー

apoptosis
物語としても十二分に面白いが、個人的にはラスコーリニコフの『犯罪論』が非常に印象的であった。曰く、新しいことを言う天分をあたえられた非凡人は、その資質のために、法律を踏み越える許可を自分に与えることができるらしい。ポルフィーリーやソーニャとの会話に垣間見られる、彼の選民思想やキリスト教に対する考えからも、老女の殺害動機への解像度が少し高まった気がする。 私がこうした感想を抱くに至った、本書巻末の読書ガイドも素晴らしい。ロシアの歴史について、学習してから読むとまた違った視点から楽しむことができそうだ。
が「ナイス!」と言っています。

2024年10月の感想・レビュー一覧
4

apoptosis
題名の通り、官能と少女(というよりは乙女)に関する短編集である。最初と最後の話だけ繋がっている。ピンクと黒と青にフィルターをかけたような世界観がずっと続く。何というか、恋とはやはり信仰なのではないか、という考えが強まった。どうにも読んでいてしんどくなる話が多い。綺麗な挿絵が尚更、妙な気分にさせてくる。
が「ナイス!」と言っています。
apoptosis
罪と罰を読んだ後であったからか、どうにも登場人物の心理描写が薄すぎるような気がした。たっくんは花のどこに惹かれたのかよくわからないし、花がどういう経緯で東京への旅立ちを受容できたのか、同じ京都の学生の身としてもう少し知りたかった。 とはいえ、本当の意味で学問に励む人間に感じる「バリア」はすごく共感した。私もそれが何となく悔しくて工繊から京大の院に移ったが、本当に学問に興味があるのか、自問自答の日々である。やはりこういう京都を舞台にした作品は、共感できるものが多いので学生の内にたくさん読んでおきたい。
が「ナイス!」と言っています。
apoptosis
ネタバレラスコーリニコフは、自身のナポレオン主義的思想にではなく、罪の意識に耐えきれなかった自分の愚かさに、罪の意識を感じているらしい。つまり、自分には血を流す権利があると考えている訳で、やはり彼は自身を『非凡人』だと考えているのだろうか。ただの勘違いをした『凡人』ではないのだろうか。訳者あとがきで述べられている「小さな神々」は、本作を現代人に照射する上で秀才な言い回しだと思った。また、スヴィドリガイロフとラスコリーニコフの運命の分かれ道は、誰かを愛し愛されているか、という所にあるのだろう。一生に残る作品だった。
が「ナイス!」と言っています。
apoptosis
物語としても十二分に面白いが、個人的にはラスコーリニコフの『犯罪論』が非常に印象的であった。曰く、新しいことを言う天分をあたえられた非凡人は、その資質のために、法律を踏み越える許可を自分に与えることができるらしい。ポルフィーリーやソーニャとの会話に垣間見られる、彼の選民思想やキリスト教に対する考えからも、老女の殺害動機への解像度が少し高まった気がする。 私がこうした感想を抱くに至った、本書巻末の読書ガイドも素晴らしい。ロシアの歴史について、学習してから読むとまた違った視点から楽しむことができそうだ。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2016/12/11(2905日経過)
記録初日
2017/08/04(2669日経過)
読んだ本
46冊(1日平均0.02冊)
読んだページ
12077ページ(1日平均4ページ)
感想・レビュー
43件(投稿率93.5%)
本棚
0棚
性別
年齢
23歳
血液型
O型
職業
大学生
外部サイト
自己紹介

京都大学の院生。

読書メーターの
読書管理アプリ
日々の読書量を簡単に記録・管理できるアプリ版読書メーターです。
新たな本との出会いや読書仲間とのつながりが、読書をもっと楽しくします。
App StoreからダウンロードGogle Playで手に入れよう