本屋大賞ノミネート作品。小説家の小川が主人公で、仕事関係者や、友人などの関わりの中での思いが描かれてあり、多分エッセイのような物語。「僕｣の話は単純に面白い。そんな人いそうだなとも。承認欲求を満たす為に奮闘する、登場人物の苦労が空しい。

本屋大賞ノミネート作品。小説家の小川が主人公で、仕事関係者や、友人などの関わりの中での思いが描かれてあり、多分エッセイのような物語。「僕｣の話は単純に面白い。そんな人いそうだなとも。承認欲求を満たす為に奮闘する、登場人物の苦労が空しい。

児童書で史上初の本屋大賞ノミネート作品。プールに放たれた金魚は誰が何故に。流石知念さん、丁寧に丁寧に描かれているなと思います。小学生の頃、夢中で読んだ探偵ものを思い出しました。

幕末の京都が舞台で、奉公先のお嬢さんのゆずと、駆け落ち同然で夫婦となった真之介は、道具屋｢とびきり屋」を開く。なんとも可愛い新婚さんの二人に、いろいろな事件が舞い込みます。ゆずの目利きが解決の糸口を見出し、夫婦の助け合いに心が和みます。坂本龍馬、近藤勇など、出演者も豪華です。

3年前に高級住宅街に小さな家を建て、娘の暴言に手を焼く遠藤家。その隣に住むエリート一家の高橋家では、妻が夫を殺害したという事件が起こる。「隣の芝生は青い」｢身の丈に合った暮らし」言葉では分かってはいるものの、そのど真ん中にいる時は、気付かないものなのですよね。観覧車から見える夜景には、敷地の大きさや、家の形は分からない。ただ多少色が異なる光。そこに人がいる、家庭があるということが大事なのだと思いました。軽く受け流しているだろうマーくんは賢い。

『栄華物語』を書くことになる赤染衛門(朝児)が主人公で、道長の妹皇太子妃綏子の密通で生まれた頼賢が追い求める、養い親原子の死の謎も含め、男たちの野心や、女たちの悲哀を描く。三条帝と道長との権力争いの中、親兄弟の期待を背負い、男児をもうけることが責務とされ、同じ夫の寵愛を争わなければならない娘たちの苦労が、ひしひしと伝わります。「天の河　雲の水脈にてはやければ　光とどめず月ぞ流るる」（『古今和歌集』よみ人知らず）月と雲を、頼賢と見立てたり、三条帝を想う妍子の気持ちを表すなど読み応えがあり面白かったです。

大河ドラマ｢光る君へ」の時代考証されている倉本一宏さん監修。澤田瞳子さんとの対談も興味深く、紫式部人物相関図や、天皇即位と藤原氏の関係図などもあり、読みやすかったです。澤田瞳子作『月ぞ流るる』の参考本として併読しました。