全編通して絶妙に歪んだ短編＆エッセイ集。だが、それがいい。こんな未来も有り得るのかも？という気持ちにさせてくれる。表題作の『信仰』について。世の中の流行りなんて所詮誰かが作り出したもので、それに盲目的に人々が乗っかっているだけ。だって、高級品が本当にいい物かどうかなんてどうやって分かるの？しかし、そこには人々の夢や幻想が詰まってる訳で、実際それに大金を出しているんだから(何も考えずに騙されるのは論外として)、それが悪だとは一概には言えない。 結論、私も社会の異物として、精一杯生きて行こうと思います(？)。

持ち上げるだけ持ち上げて、落ちたところで何のケアもしない。まさに今の(昔も？)マスコミを表している。 それはさておき、歩は本当に周りと上手くいかないな。当然、本人の徹底的な受け身な姿勢、頭の硬さが大いにあるんだけど。精神的にも肉体的にも追い詰められていく。ただ、(下)の歩は、それを払拭すべく文字通り歩みを進める。 怒り、憐れみ、共感…他にも、上手く表現出来ない様々な感情が入り乱れる作品だった。会いたい人にもちゃんと会えたし、良かったのかな。やはりベースは西さんの実体験？ 世間の評価の割には…という感じ。

結局、根底にあるのはビジネスなのか？儲けたいという一心だけの。でも、そんな連中の周りの無知な人(友人や家族)にも危険は及ぶ訳で。リスクを犯してまで推進する必要があるのだろうか。それとも、各種ワクチンを未曾有のパンデミックの中で莫大な資金を投入し、見切り発車で進めて後戻り出来なくなったのか。もちろん、失敗は認めなければならないんだけど、それが出来てないから論外。基準も何もあったもんじゃない。デメリットから目を背けてる訳がないと思うんだが。とにかく不思議。それで、著者は本当に社員？そこが最も怪しい。

現実に起きた事故や事件が描かれており、境界が曖昧になっている気もする。それを見るだけで、何もかもがどうでもよくなるもの。そんなものに縋ってもいいんだなと。毎日感謝することに耐えられない。それがいたたまれない。なるほどね。さて、個人的なメモが続いたけど…(上)(中)で散りばめられたものが、(下)で綺麗に収まるのか。ヤコブと須玖には会えるのか。そしてやはり、どうなる圷家？

7年前に買って放置したままだったので、今更ながら読んでみた。 イランやエジプトでの話が出てくるので、ベースは(だいぶ乖離してるだろうけど)西さんの実体験なのかな。 美しくもあり、泥臭くもある人間模様が素晴らしい。上巻は波乱万丈、果たして圷家はどうなるのか。歩はヤコブに再会出来るのか。

2021年初版なので、コロナ禍を意識して書かれた物語なのかな。著者のコロナに対する想いや考えが随所に現れている感じがする。やり場のない憤りや胸糞の悪さを感じつつも、どう収束するのかワクワクしながら読み進められた。スッキリする結末で良かった。あんな奴らにも出会わなくて済むよ。

夕木さんの作品は読ませる力が物凄い。奇妙な女の子(と馬)、ひねくれていく華族の女の子がストーリーを進めていく。また、途中で登場する稀代の女優が良いアクセントに。幼い子ども2人が大人たちを手のひらで転がし、難解な謎を解き明かしていくのは違和感しかなかったけど、エンタメならこんなものかと納得させられた。しかし、よくもまあこんなトリックを思い付くもんだなと。

タイトルから想像出来るように、ほとんどただの悪口。笑 読み物としては面白いが、この内容をわざわざそっくりそのまま受け取るようなバカではないでしょう。対談形式なのでお互いをヨイショしまくってるし、内容も薄っぺらい。それならもうちょっとハッキリ書けばいいのに。なんなら2人で喧嘩してもいいんじゃないかと思ったけど、それだと本にならないか。そもそも、他の政党との比較も少ないので参考にならない。ただ、万博の先にカジノ。これは間違いないんでしょう。あと、「532の法則」はなるほどと思った。皆さん、選挙に行きましょう。

全編通して絶妙に歪んだ短編＆エッセイ集。だが、それがいい。こんな未来も有り得るのかも？という気持ちにさせてくれる。表題作の『信仰』について。世の中の流行りなんて所詮誰かが作り出したもので、それに盲目的に人々が乗っかっているだけ。だって、高級品が本当にいい物かどうかなんてどうやって分かるの？しかし、そこには人々の夢や幻想が詰まってる訳で、実際それに大金を出しているんだから(何も考えずに騙されるのは論外として)、それが悪だとは一概には言えない。 結論、私も社会の異物として、精一杯生きて行こうと思います(？)。

染井さんの本は疾走感があって良い。 家庭的・人間的な面を見せられると、何故か半グレ側にも感情移入してしまう不思議。でも、過去は変えられないし。もちろん、現実と照らし合わせるとそんなこと言うまでもないこと。この手の話を読むと、誰が正義で誰が悪なんだかよく分からなくなる不思議。そりゃ罪を犯した者が悪なのは当然なんだけど。上手いこと騙されたし、綺麗に伏線も回収されており、読み応えのある良い一冊でした。