時系列順に読んているシリーズ２作目。前作で被害者が誰にも嫌われる女だったことが印象的でしたが、今作は向けられる感情が両極端な人物で、その分周囲の人々の感情が入り乱れて誰も彼もあやしく見えました。このシリーズでは、ピアやオリヴァーのプライベートにもしっかり焦点が当てられているのが良いなと思います。「感情は人の客観性に影響を与えます」とオリヴァーが言うけれど、そうよね人間だもの、と思えるくらいには人間味を感じられるのはそのおかげなのかも。どうやらザンダーはピアに大きく関わってくるみたいなので今後が楽しみです。

時系列順に読んているシリーズ２作目。前作で被害者が誰にも嫌われる女だったことが印象的でしたが、今作は向けられる感情が両極端な人物で、その分周囲の人々の感情が入り乱れて誰も彼もあやしく見えました。このシリーズでは、ピアやオリヴァーのプライベートにもしっかり焦点が当てられているのが良いなと思います。「感情は人の客観性に影響を与えます」とオリヴァーが言うけれど、そうよね人間だもの、と思えるくらいには人間味を感じられるのはそのおかげなのかも。どうやらザンダーはピアに大きく関わってくるみたいなので今後が楽しみです。

男装の麗人店長、カリスマポップ職人という濃いキャラクターが集う書店でちょっととぼけたミステリ作家志望の主人公が出会う事件の数々。舞台が神保町なだけあって、町の雰囲気も本好きもあちこちから伝わってくるのが読んでいてうれしいです。警察官がだいぶポンコツだったりとか、わざとらしい匂わせだったりとか気になるところはあるものの、独特のリズムに慣れて書店の一員のように浸れてくると、それが楽しくなってまあいっか、という気持ちにさせられます。続編では研介、ちょっとは成長しているのかしら。

若だんなが２月も病にかからない珍事と兄や達との約束事で始まるシリーズ12作目。作期待を裏切らない若だんなはもちろん今作特にに張り切っていてなんだかホッとします。仕事を探したり、見合いを頼まれたり、友の店で慌てたり、病弱ながらも頑張る若だんなを親戚のような気持ちで読んでいました。そうしてやってきたラストの表題作たぶんねこで、見越の入道に「どうする気かな？」と尋ねられた若だんなの言葉にハッとしました。若だんなのこの言葉は、きっといろんな人の中にあるはず。そしてそれを聞いた妖たちのふるまいに勇気づけられました。