先日録画した『タクシードライバー』を観ていた。夢も希望もないタクシー運転手・トラビス(26歳)が―なんか思い違いしたまま間違ったやり方で―自信を獲得する物語…たぶん。 以前観たときはそれこそダメダメな20代で、幸い「なんか色々トラビスほどじゃねーわ」と安堵したというか思い直したものだけど、今回20年ぶりに観てトラビスのトンチキポンコツっぷりが本当にいたたまれなかったな。 まぁなんにせよ部屋で一人カッコいい―と本人は思っている―セリフを練習するようになったら要注意だ。“You talkin' to me?”
マネー至上主義を選択した社会と個人の実存、その相剋の物語ととるか、単なる疲れたおとなのおとぎ話ととるか。たしかにこんにちの視聴においては意見が分かれそうです。
決して覆ることのない格差と社会への反逆といえばロックなのですが、徹頭徹尾自分勝手なトラビス自身に問題がありもたらした現状で、高邁な思想も自省もない、鬱屈したいわゆる“弱者男性”(嫌な言い方です)の怒りの暴発は、まさに今日的に思えます。トラビスがSNSやってたらどうなってたか考えるとゾッとします。
東京都心から約570km南方(八丈島からもさらに約300km南)に突き出た海底火山の頂・鳥島。それが長平らが流れ着いた無人島。 明治期の乱獲により姿を消したアホウドリの繁殖地として、復活運動が試みられている―というのは僕も知識として知っている。 仲間の死、数年間の孤独、新たな漂着者達。絶望した者達の生死の境目って何なんだろう。気力を支える体力、体力を保つ気力。どちらが欠けても成り立たない両輪か。 帰国後は体験談の語りで多少裕福に暮らせたのならよかったのか。しかし失われた13年は返ってこない…。
宮部さんと京極先生を好む、GM好き事務職=GM職員。ジョジョとガンダムも好き。GM(ジム)と呼んでいただければ幸いです。推しGMはジム改。
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東京都心から約570km南方(八丈島からもさらに約300km南)に突き出た海底火山の頂・鳥島。それが長平らが流れ着いた無人島。 明治期の乱獲により姿を消したアホウドリの繁殖地として、復活運動が試みられている―というのは僕も知識として知っている。 仲間の死、数年間の孤独、新たな漂着者達。絶望した者達の生死の境目って何なんだろう。気力を支える体力、体力を保つ気力。どちらが欠けても成り立たない両輪か。 帰国後は体験談の語りで多少裕福に暮らせたのならよかったのか。しかし失われた13年は返ってこない…。