元刑事と孫、孫の友人の組み合わせが新鮮であり、今どきのSNSの活用も無理なく取り入れられている。病死してしまった死刑囚の謎が興味深く、意外な繋がりが露呈して行く中でラストの予想外の真犯人に唸った。哲の叔母からの自立や旭との友情が一服の清涼感となり救いだった。似たような犯罪が今この時も何処かで起こっているかもしれないエピローグ、悲しいけど　それが現実だ。

江戸時代かと思うような閉塞感満載の陸間。誰も彼も自己中で悪意の塊。ゾッとする村社会の細々としたエピソードは現実にもある。少女二人に救いを求めるのは人間の醜悪さに怖気付いた読み手の勝手な逃げだ。

シリーズ2作目、次々に起こる猟奇殺人。飽きずにどんどんのめり込めるし、コレが本当の黒幕かと思いきや裏切られ続けてやっとの結末まで楽しめた。阿久津と天海の苦悩が切ない。エピローグで更に期待が高まりワクワクして検索したら三作目が出版されていて楽しみ。

元刑事と孫、孫の友人の組み合わせが新鮮であり、今どきのSNSの活用も無理なく取り入れられている。病死してしまった死刑囚の謎が興味深く、意外な繋がりが露呈して行く中でラストの予想外の真犯人に唸った。哲の叔母からの自立や旭との友情が一服の清涼感となり救いだった。似たような犯罪が今この時も何処かで起こっているかもしれないエピローグ、悲しいけど　それが現実だ。

何も知らずにたまたま借りた本が　現在と過去の広島が舞台とは！地元なので地名も原爆もイメージし易く没入できた。事件の真相の裏の裏まで絡み合う人間関係、最後まで驚かされ泣かされる。栗栖という男の深い闇にも興味があった。

復讐の行方が意外な方向に行き、どんどん状況が変化して飽きない。ただ　権力への執念・嫌味な金持ちの悪趣味・それぞれの打算、狡猾な手段は用いても人として浅薄さが際立つ。ドロドロし過ぎててウンザリ気分になってくるし、欲望に振り回される愚かさに悲しくなる。

あの安田講堂の現場にいた三人の人生が絡み合う奇遇と彼らの権力への異常な執着。女たちの強かさに圧倒される。