読書メーター KADOKAWA Group

2024年10月の読書メーターまとめ

ひっさん
読んだ本
9
読んだページ
3262ページ
感想・レビュー
7
ナイス
45ナイス

2024年10月に読んだ本
9

2024年10月にナイスが最も多かった感想・レビュー

ひっさん
「愛することは、生きること。」小川糸さん流の言葉のおまじない。 コミュニケーションの大切さ。自分が見ている世界だけじゃないこと。太陽がまぶしいこと、空が青く高く、澄んでいること。季節や食べ物の匂いに気づくこと。美味しいものに感動すること。当たり前を意識すること。現代社会で狭くなっていた視野が広がった気がした。 小川糸さんの小説を読んで泣けること。小説の世界に入って、物語に浸れる時間がかけがえのないもので、あまりに愛おしい。この小説を読んだ人が、周りの人を大切に、愛せますように。愛なんだぜ。
が「ナイス!」と言っています。

2024年10月の感想・レビュー一覧
7

ひっさん
スタインベックの作品は、比喩や例えが巧みだと思う。内容が純粋に面白いだけでなく、人間が持つ本能的な感情を動かされる。枠にはめない、自由に解放された結末の描き方が、読後の余韻に浸ることができる。“赤い子馬”の祖父が、同じ物語を繰り返し、語りの轍にはまる様子と、うんざりしているジョディの父も想像ができて面白い。非目的論的思考や全体と部分の相互関係についての考え方も興味深い。集団は参加した個人の意思や個性を足し合わせではない。集団全体がひとつの個として、固有の特性を帯び、個人の総和をはるかに上回る威力を発揮する
が「ナイス!」と言っています。
ひっさん
河合隼雄さんの言葉がすんなりと心に入ってくるのは、年をとったからかもしれない。印象に残ったことは、誰しもが事実をありのまま受け入れられるわけじゃないこと。事実を理解しながら、自分になじむように、納得するように“真実”をつくる。それを物語と呼ぶ。緊張した時や悲しい時に茶化してもいい。そのままだと精神が耐えられないから。バランスを保つ、逃がすための防衛手段である。行動には意味が付きまとう。大事なことは、真剣に生きること。魂で伝えることは、必ず人に伝わる。その声を聴くこと。周りには、受け止める大人がいるから。
が「ナイス!」と言っています。
ひっさん
「愛することは、生きること。」小川糸さん流の言葉のおまじない。 コミュニケーションの大切さ。自分が見ている世界だけじゃないこと。太陽がまぶしいこと、空が青く高く、澄んでいること。季節や食べ物の匂いに気づくこと。美味しいものに感動すること。当たり前を意識すること。現代社会で狭くなっていた視野が広がった気がした。 小川糸さんの小説を読んで泣けること。小説の世界に入って、物語に浸れる時間がかけがえのないもので、あまりに愛おしい。この小説を読んだ人が、周りの人を大切に、愛せますように。愛なんだぜ。
が「ナイス!」と言っています。
ひっさん
シーモアは、人間が醜いものだと知りながらも、信じて、愛する。見返りを求めない無償の愛を持って。「美しい」や、どんな言葉でも形容できない。理想を追い続け、精神に身体が追いつかなかった人。 シーモアが求める理想の人間の美しさは、おそらく人間である限り、求めることはほとんど難しいのかもしれない。それでも腐らずに追い続けることが美しい。 シーモアの繊細さは、若い人だけでなく、国境を越えて多くの人が共感できると思う。各々の主人公が繊細で、儚く、脆く、壊れやすい。そして、だからこそ、美しい。
が「ナイス!」と言っています。
ひっさん
「完璧に透明になったら、透明すぎてぼくたち死ぬんじゃない?」(p.89)人として生きる限り、多くの感情が生まれる。愛や喜び、希望、悲しみ、憎しみ、失望。感情は、恒常的でなく、瞬間だからこそ美しいのだと思う。詩や散文もそこに美しさがある。うまくいかなくても、期待通りの結果にならなくてもいい。不満や悲しみを抱くのは当然で、息抜きやガス抜きができることが大切である。なぜなら人間は完璧じゃないから。そして、我々含めすべてのものが完璧じゃないから。やましくなくても見せたくないものはある。透明性の弊害も興味深い。
ひっさん
フィクションの枠に収まりきらない。スケールが大きすぎて、裏切られる展開にただただ圧倒された。サリン事件が世界にもたらした影響は強かった。主人公は、スーパーマンでも、ポアロのような天才でもない。私たちのような、むしろ私たちよりも人間臭く、弱い。二人ともあまりに重荷を背負いすぎている。Ifの世界でなく、史実を交えているのがより恐怖を感じる。私は、宗教や聖歌は、強制されるものでもなく、ただ人の心を支え、安らぎをもたらしてくれるものだと信じている。感じるものであって、それ以上の意味を持たせることが醜いと思う。
が「ナイス!」と言っています。
ひっさん
私たち誰もが、事実をありのまま受け入れることができるほど強いわけではない。 だからこそ、各々が解釈をして、物語にして受け入れていく。 つまりは、この小説も誰かにとっての救いなのだと思う。敵か味方か、土地も母国も曖昧なもので、明日の保証はどこにもない。言えることは、戦地や塹壕も、客観的ラベリングでしかないということ。そこには轍があり、誰かの故郷であり、人の数だけ暮らしがあったということ。不条理だらけの世の中を、それでも生きていく。ミツバチを描いて、皮肉を交えているのが張り詰めた心を軽くしてくれる気がした。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2017/03/19(2808日経過)
記録初日
2014/03/28(3895日経過)
読んだ本
682冊(1日平均0.18冊)
読んだページ
267923ページ(1日平均68ページ)
感想・レビュー
244件(投稿率35.8%)
本棚
0棚
性別
年齢
30歳
血液型
O型
職業
専門職
自己紹介

文学の、小説の、言葉の可能性を信じています。
“物語”が私の人生に彩りを与えてくれます。
素敵な作品を読み終えた後、余韻に浸る時間がなによりも幸せです。
多くの感想を読みながら、皆さんと読書体験を共有できていることを嬉しく思います。
身近にいる人とこれから出会う人のつながりを感じて。
共感と尊敬を大切に。
海外小説が好きです。

読書メーターの
読書管理アプリ
日々の読書量を簡単に記録・管理できるアプリ版読書メーターです。
新たな本との出会いや読書仲間とのつながりが、読書をもっと楽しくします。
App StoreからダウンロードGogle Playで手に入れよう