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2024年11月の読書メーターまとめ

犬猫うさぎ
読んだ本
11
読んだページ
3361ページ
感想・レビュー
3
ナイス
10ナイス

2024年11月に読んだ本
11

2024年11月にナイスが最も多かった感想・レビュー

犬猫うさぎ
さっきの意識の構造なんですが、それは同時に「噂」の構造にもなるんだけど、これはドストエフスキーの表現の一つの基本的な特徴で、又聞きの又聞き式なんですよ。(…)だから『分身』なんかで面白いのは、あるスキャンダルが出た場合に、それをどうもみ消すかというふうに意識が向いていくわけね。そのスキャンダルはほんとうか、うそかと追求する方向、つまり実体は何かという方向へ向かわないで、だれが言っているのかとか、どうやったら変えられるかというふうに向かう。(203頁)
が「ナイス!」と言っています。

2024年11月の感想・レビュー一覧
3

犬猫うさぎ
さっきの意識の構造なんですが、それは同時に「噂」の構造にもなるんだけど、これはドストエフスキーの表現の一つの基本的な特徴で、又聞きの又聞き式なんですよ。(…)だから『分身』なんかで面白いのは、あるスキャンダルが出た場合に、それをどうもみ消すかというふうに意識が向いていくわけね。そのスキャンダルはほんとうか、うそかと追求する方向、つまり実体は何かという方向へ向かわないで、だれが言っているのかとか、どうやったら変えられるかというふうに向かう。(203頁)
が「ナイス!」と言っています。
犬猫うさぎ
すなわち、民衆とはもっとも歴史から遠い存在、つまり最も自然に近づいた人間のありかたとしてとらえている。彼らの存在は自然がそうであるような無限の繰り返しである。その無限の繰り返しを前にして、ドストエフスキイは深い〝おそれ〟を自覚してたたずんでいる。誰の目にも入らぬ生活をして誰の目にも入らず死んでいく民衆の生のサイクルが示す、みごとな充足と自己完結性を触知しておののいている。(87頁)
犬猫うさぎ
2024/11/25 19:20

ドストエフスキイにとって、ロシアの大衆ひとりひとりを西欧的な公民として政治的に訓練し、彼らを政治的社会的な言語的表現の回路に登場させようとすることは、たんに不可能なことであるばかりではなく、無意味なことにすぎなかった。なぜならば沈黙のうちに生き死にする自然態としての大衆の願望は、けっしてそのような回路においては表現できない何ものかであると彼には思われたからである。(97頁)

が「ナイス!」と言っています。
犬猫うさぎ
昭和天皇にとっての国民は臣民であって、臣民はすべからく天皇に対して忠誠を誓うという関係そのものは悪くないと考えていたわけです。たとえ天皇が国民にどれほど接近しようと、天皇と国民の関係自体は変わるべきではない。こういう本音が時にポロッと出るというのが、「拝謁記」の面白いところです。(36頁)

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2017/08/21(2663日経過)
記録初日
2017/08/21(2663日経過)
読んだ本
1398冊(1日平均0.52冊)
読んだページ
389159ページ(1日平均146ページ)
感想・レビュー
321件(投稿率23.0%)
本棚
71棚
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