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現代日本政治史 ――「改革の政治」とオルタナティヴ (ちくま新書)

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ややや
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現代日本政治の30年を、冷戦終結を契機とした革新の凋落と新自由主義的「改革」の浮上→「改革派保守=政治改革派」vs「守旧派保守=利益分配型政治」の対立構造形成の流れとしてクリアに描き出す。改革派vs守旧派の対立は非常によく整理されていると思うけれど、反面、「改革」でもかつての「革新」でもない立憲民主党=「オルタナティブ」とはなんなのか、というところが判然としなかった。読み落としかもしれない。新自由主義的改革に一定の意義を認めているところは新鮮。
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のら
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守旧保守と改革保守をキー概念に、改革の政治という視点からおよそ30年間の日本政治を概観。文章の冒頭に要点を示し、続く文章でその要点を補足するスタイルで書かれており、非常に読み易く理解しやすい構成になっている。経済的データなどは本書では示されていないものの、改革の政治がどういう帰結を日本社会にもたらしたのかは火を見るよりも明らか。改革の政治に代わり得る方向性(公が機能する道)を本書でも終章にチラッと示している。日本政治が改革の政治という視点から整理できる良書でした。
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tossy
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これまでの55年体制における保守と革新は1993年の政界再編により、保守の水ぶくれが進んだ。そこに現れた守旧派と改革派という新たな対立軸が出てきた。本書は革新ではなく、守旧保守と改革保守について述べている。
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PETE
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久しぶりに読み通す苦痛を味わった本。今の立憲民主党のあかんところの精髄。 改革なんて、松下政経塾あたりが資本主義の存命のために打ち出したイデオロギーなのは、京都の民主党などを見ていれば明白になっていたので、それを切り口にする辺りでセンスゼロ。
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大泉
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冷戦以後、「保守」と「革新」との対立が後景に退き、「改革保守」と「守旧保守」との対立が前景化したと見立て、「改革」をめぐるゲームを軸に現代までの日本政治の歩みを跡付ける。全体の構図が明快であるがゆえに通史的な叙述が極めて説得的に提示されていると感じ、ポスト冷戦から小泉登場、民主党政権交代を経てからの長い悪夢の道筋が、なんとなくクリアになった気がします。
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サイトトウロク
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冷戦以後の日本政治について「守旧保守」、「改革保守」という軸で解説する本
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お抹茶
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政治学の本を読むおもしろさは,その時々の政治の動きに概念を与えて読み解くところではなかろうか。この本では,守旧保守と改革保守がキーワード。地方や農村へ利益配分を行い脆弱産業を保護してきた守旧保守は多様な要望を調整するコンセンサス重視の意思決定手法と親和的だった。他方,利益配分政治の下で保護されてきた既得権の縮小再編成を断行する改革保守はトップダウンでリーダーシップ偏重の意思決定方式を必要とした。大企業が自民党の利益配分政治を見限った1990年代前半から2000年代の民主党迷走までのダイナミクスが伝わる。
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左手爆弾
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冷戦崩壊後、保守と革新という対立軸は強い意味を持たなくなった。では何が軸になったのか。筆者はそれに「守旧保守」と「改革保守」という答えを与える。かつての保守は社会主義の台頭を防ぐという点で農林水産業や中小企業からのボトムアップを重視していた。しかし、この図式が崩れると、どちらを向いても保守という状況が出現した。改革保守はなぜか改革の矛先を選挙区制度に向け、結局これが後の政治の方向性を形作る。そうした中で「第三極」という形で自民党ではないもう一つの保守政党が模索されるようになる。
左手爆弾

2つの保守への分化や、小泉改革や維新の台頭などがどういう流れで起きたのかなどがそれなりにテンポよく整理されている……という面もありつつ、当時の政治状況を風刺する言葉をいちいち引用したりするのが、結構邪魔に感じた。この本に限らず、政治学の本はあまり重要ではない、「誰かがうまいこと言った」発言を引用しすぎだと思う。あと、筆者は明らかに山口二郎を特別な仕方で扱ってたいるようで、この辺も政治学界隈の裏事情が感じられてなんだかな、である。

01/30 10:33
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きおくあたま
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たまに現代史のおさらいも必要だ。55年体制の保革対立から1993年以降の守旧保守と改革保守との対峙へ。「改革」の視点から細川政治改革、橋本行政改革、小泉構造改革、民主党政権と橋下徹の登場から安倍一強あたりまでを概観する。対立の構図を浮き彫りにしつつ終章では自分の考えも述べており、これからの政治にも思いを馳せる現代政治のテキストだ。
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き
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不真面目な現代史の学び手だった過去を取り戻すために手に取った。冷戦後の日本の政治を「守旧保守」と「改革保守」の対立と捉え、両者の変動を描き出している。政治とは往々にして二項対立的に語られることが多いということに(今更)気がついた。 現代のマスメディアや多くの民衆が好む政治とはこの安易な二項対立がわかりやすく打ち出されたものであり、その中で「主要な敵」を描き出し、それを叩きのめす者が、政権を取りやすいのだろうと感じた。
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バーバラ
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自分が有権者になった頃から今までの日本政治史をおさらいした気分になった。私の子どもの頃は保守vs革新というのが対立軸であったが、それが改革保守vs守旧保守に変わったとある。そういう視点で見ると行政改革とか政治改革と「改革」が流行り言葉のようになっていた頃の政界の様子が鮮やかに蘇る。私は立憲民主党党員で代表選の最中にこの本を読んだのだが、民主党が他党と合流し組織としては大きくなっていくにつれ本来の姿から変わっていく様が述べられる件では、現在の立憲民主党とオーバーラップして切なくもなった。
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Go Extreme
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現代日本政治の対立軸 「保革対立」から「改革の政治」へ: 「保守」と「革新」 「改革」の起点としての中曽根行革? 「改革」の起点としての一九八九年 「革新」から「改革」へ 「改革の号砲」としての政治改革 行政改革と「改革を競う野党」 構造改革と保守政治の再編成 「改革の政治」と民主党政権の性格 「改革」の鬼子としての維新 安倍政権と「改革」の曲がり角 日本政治のオルタナティヴ: 「守旧保守」と「改革保守」を超えて 市民社会の活性化 機能する政府の復権 公正なグローバリズム
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たくやよ我に帰れ
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五五年体制の崩壊により従来の保守と革新の対立が崩れたのちは、従来型の守旧保守と改革保守の対立によって政治が動いてきたのではないかと見る。細川護煕の日本新党をはじめとする連立政権から自民党の田中派に代表される利益配分政治、リクルート事件に端をなす金権腐敗を是正する動きに始まり、官僚中心の立法、予算編成を内閣中心へ変える動き、経済構造や統治の構造改革と運動が変化していく。印象に残ったことは、時代の価値観の変化と政権の動きはある程度リンクしているという点。改革の時代の後には何がやってくるのか。
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Satsuki
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90年代以降の日本政治は、55年体制下の「保革対立」に代わり、「改革保守」対「守旧保守」の構図、すなわち「改革の政治」へと移行したというのが本書を貫く視点だ。著者がいう「改革保守」の例は、90年代以降の非自民保守新党、みんなの党や希望の党、特に維新。また小泉政権。その他の政権は、改革への一時的抵抗や折衷的な「ほどほど政権」などと位置づける。最終的に、著者が望ましいと考える「オルタナティヴ」は、市民社会の合理性、国家の復権、公正なグローバリズムという3つの語で表される。
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nishiyan
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平成の政治を彩った事象を分析する新書が多く出版される昨今、「改革」にスポットを当て、辿ってきた歴史と問題点を再検討し、次世代の選択肢を模索する新書。行政改革と政治改革。この二つの異なる改革が強く求められるようになった中で、守旧保守と改革保守の二つに揺れながら、強かに生き抜いてきた自民党の存在は興味深かった。時の政権によって改革の名を使いながら、右派イデオロギーとポピュリズム、左派的な政策をも縦横無尽に使ってきた平成の政治。これでは対応しきれない危機の時代に政治は改革に変わる軸を見せられるのか。気になった。
0255文字
[A lie]
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