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2025年11月の読書メーターまとめ

Gotoran
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2025年11月に読んだ本
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2025年11月のお気に入られ登録
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  • ヨウゾウ

2025年11月にナイスが最も多かった感想・レビュー

Gotoran
ネタバレオスカー・ワイルドの代表作。ビアズレーの絵も18点収録されている。妖しい美しさで王エロドの心を奪ってはなさない王女サロメ。月光のもとでの宴の席上、7つのヴェイルの踊りと引き換えに、預言者ヨカナーンの生首を所望する。---新約聖書マタイ伝に記された、預言者ヨハネの斬首のエピソードを下敷きにした戯曲と云う。華麗な文章で描かれた幻想的な怪奇を窺い知ることができた。原田マハ作品を読んで、原作のワイルド作も読んでみた。
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2025年11月の感想・レビュー一覧
15

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ネタバレ中学生になった洪作。三島の伯母さんの所に下宿して沼津の中学に徒歩通学。優等生のはずが、成績は急降下するも、勉強よりも一級年長の自由奔放な文学少年たちとの交流に惹かれて行く。そんな中、成績が悪くなったことから遂に寺に預けられることとなった洪作。最初はいやがっていたが寺の娘郁子に出会い、寺に行きたくなってしまった。男顔負けで洪作たちを使い回す郁子の対応が面白い。最後は洪作たちが旅行に出かけるところで物語は終わる。次は井上靖自叙伝的作品最終編『北の梅』へと進んでゆきたい。
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ネタバレ歴史小説の重鎮・司馬遼太郎が、日本を象徴する気風、組織、考え方、宗教、学問などについて綴ったエッセイ集。本書第1巻には、雑誌「文藝春秋」’86~’87年の連載が収録されている。おなじみの朱子学と統帥権が日本史に及ぼした弊害が糾弾されている(司馬史観)。その他、歴史上の人物として信長、諭吉、正成、孫文等に触れつつ、若衆制や械闘等、庶民の生活についても言及されている。著者の好き嫌い、好み等が随所に垣間見られ、また思わぬ人物対比や文化比較をも窺い知ることができた。実に興味深く読めた。引き続き次巻も。
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ネタバレ主人公は当初、最初の登場人物の京子と思われたが、いつしか奈緒実中心に。奈緒実を取り巻く、同級生、教師、京子とその兄・良一といった夫々の登場人物たちの、夫々の恋情が、複雑に絡まっていく。台詞のひとつひとつ、行動、態度のひとつひとつの裏にある、登場人物達の心情を窺い知ることが出来る。”愛することは、赦すこと”、主人公の人生を通して、”赦すこと”の意味を考えさせてくれる作品だった。
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ネタバレ盗難された美術品を修復して持主に返す活動をしている8人の義賊窃盗団『アノニム』がジャクソン・ボロックの作品「ナンバー・ゼロ」をホテル王の悪徳冷血コレクターにオークション史上最高金額で落札させた上で奪う構成。アーティスト志望の香港の高校生・張英才にアートで世界を変えられると信じさせ、ナンバー・ゼロのコピー作品を描かせて、オークションで落札した本物とすり替える。巨額の富が動くアートの世界の裏側を描きつつ、香港の決起集会に参加する高校生の思いを描く。スリリングでありながら、微笑ましい場面もあり、面白く読んだ。
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ネタバレ森鴎外の息子の『類』の生涯を描く。父鴎外をパッパと呼んで愛し、なに不自由なく少年期を過ごし、父を亡くした後、画家を志してパリへ渡った青年期。明治・大正そして戦争、終戦の昭和、平成までの軌跡。大正モダン、鴎外の子煩悩ぶり、戦前の豪邸、芸術家が切磋琢磨するパリ、戦時中の庶民の暮し、戦後のバラック、「もはや戦後ではない」と言われた昭和の暮しぶりなどなど、美しい描写で、一つ一つの文から情景や当時の人々の雰囲気が伝わり、実に味わい深い。 巻末の著者の講演「鷗外夫人の恋」も面白く読むことができた。
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ネタバレ裏表紙の紹介文より「ご存知、愛子せんせとお聖さんがユーモアとペーソスを交えて語り合う人生の哀楽、男女の仲、男のあれやこれや。演題は“男の背中・女のお尻”“可愛げのある男・ない男””夫婦ゲンカのコツ”“一物自慢”……話はとどまるを知らずますますソーレツに! 酒の肴にさせていただいた男性諸氏よ、ご海容あれ。」--山藤章二氏の似顔絵入りで、冒頭には”愛子前白”、後半には、編集者匿名座談会”不思議なオバはんたち”、最後には”聖子敬白”で構成。1980年初版の作品。個性的なお二方の気の合った掛け合いが痛快だった。
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ネタバレ船、香水、ハーモニカ、バラ、カレンダー、小説、左足。ある朝、目覚めると何かが消滅している。次々と物が消滅し、秘密警察によって記憶狩りが行われ、人々の間からその物の記憶すら失われてゆくという架空の島が舞台の美しくもはかないストーリー。主人公の女流作家が体験する数奇な運命。 R氏との甘美な時間も、自身の消滅へのカウントダウンの前ではどうしようもなく、主人公の悲しみの心情が伝わってくる。作中小説[タイプライターの話]も大変意味深で、何かとても象徴的で不思議な雰囲気を纏った小川ワールドだった。
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ネタバレ地震観測所を退職した「赤岳の鬼」の須田。日本人の信仰心に絶望し棄教した元神父のデュラン。須田とデュランを軸に話は進む。そんな中、赤岳に「黙想の家」を建設しようと奔走する佐藤神父。の夢を潰そうと執念を燃やす背教神父デュラン。赤岳を巡って夫々の理想や野望に執着して、一様に自分自身の我欲と生き甲斐を求めて生きている。本作を通して遠藤初期作品世界の主題であるところの人間の心奥深く棲息している醜悪なエゴイズムを窺い知ることが出来た。
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ネタバレ『しろばんば』の続編。中学三年生になった洪作。田舎では優等生で勉強が出来たが、都会では成績は落ちるも揉まれながら様々な経験を重ねて思春期を過ごしていく。大正期の地方都市の、遠く薄く、それでいて生々しい世界が描かれる。(『しろばんば』での)おぬい婆さんと過ごした日々が全てだった幼少期に比べ、浩作が大人になり世界が広がっていくとともに色あせていく思い出がのもの悲しくなっていく。旧制中学の雰囲気や友人とのかけ引きにどこか昔の時代の懐かしさや温かさが感じられた。下巻へ続く。
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ネタバレ勤労者音楽同盟を組織する団体の企画を担当している流郷(主人公)。彼の企画は抜群で次から次へと新しい企画で音楽、演劇などのプロモーター的役割が一目置かれていた。しかし不可思議な人事や会計処理に気付き始めた時、組織は政党と密接な関係になっていて、流郷は蚊帳の外にいた。 労働者の組織といいつつ裏には政治の利権が絡んでいるのはと主人公は怪しむ。疑いを紐解いていった最後には、彼は組織に敗れて放逐される。組織を使う者、組織に使われる者、その生々しさを窺い知ることができた。昭和42年発表の山崎豊子作品を読んでみた。
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ネタバレ7編の短編集。「英雄児」:幕末に長岡藩で非凡な才能を有するも悲運に散った河井継之助を描く。「慶應長崎事件」:英国人殺害事件に関わった海援隊隊士菅野覚兵衛と佐々木栄を中心に幕末の日英関係を描く。「喧嘩早雲」:江戸末期から明治初期、非凡の才を持った血気盛んな絵師、田崎草雲の生涯を描く。『馬上少年過ぐ』:奥州の覇者正宗が歴史に残した足跡を、彼の持つ非凡な詩歌の才と共に描く。「重庵の転々」:町医の身から伊予宇和島の命運を握るまでに栄達し、数奇な人生を送った山田重庵を描く。(残り2編は、コメに続く)
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ネタバレ4編の犯罪小説を収録。「柳湯の事件」:妻を多情と疑いサデイステイクな行為を繰り返す夫、夫が柳湯で踏んだものは――サイコ的で陰鬱な話。「途上」:私立探偵を名乗る見知らぬ男に突然呼び止められ、妻の死の顛末を問われ、執拗に妻の死を糾弾する探偵と追い込まれていく主人公の恐怖が心理的に描かれる。「私」:トリックと人の暗部や複雑さが垣間見られ、意外な結末。「白昼鬼語」:悪魔主義とマゾヒズムの結合が窺い知ることができた。
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女性たち(主に都会で一人暮らしする若い女性)の人生のワン・シーンを描いたショート・ストーリー、20編。仲の良かった友達との、彼氏との心のすれ違い。母とのすれ違い。自分が変わることで相手も変わってくれる。誤解も解ける。‥‥…あっという間に読み終わってしまうが、どの ストーリーも優しい雰囲気に包まれている。短いエピソードの中に感情の機微が見事に織り込まれている。著者のストーリーテリングの巧みさに改めて実感させられた。
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ネタバレ「悲しみ」についての26編のエッセイ。宮沢賢治、須賀敦子、神谷美恵子、リルケ、プラトン、小林秀雄、ユングらの、死者や哀しみ、孤独について書かれた文章を読み解き、人間の絶望と癒しをそこに見出す。苦しいとき、悲しいとき、わらをもつかむ思いで探すのが言葉だと著者若松は云う。先に示した様々な作者の作品から引いた珠玉の言葉と若松自身の思いが込められている。本書をキーにして引用された著作も読んで行きたい。
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ネタバレオスカー・ワイルドの代表作。ビアズレーの絵も18点収録されている。妖しい美しさで王エロドの心を奪ってはなさない王女サロメ。月光のもとでの宴の席上、7つのヴェイルの踊りと引き換えに、預言者ヨカナーンの生首を所望する。---新約聖書マタイ伝に記された、預言者ヨハネの斬首のエピソードを下敷きにした戯曲と云う。華麗な文章で描かれた幻想的な怪奇を窺い知ることができた。原田マハ作品を読んで、原作のワイルド作も読んでみた。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2010/10/24(5530日経過)
記録初日
2010/04/13(5724日経過)
読んだ本
2259冊(1日平均0.39冊)
読んだページ
687756ページ(1日平均120ページ)
感想・レビュー
2259件(投稿率100.0%)
本棚
83棚
性別
血液型
O型
職業
その他
現住所
大阪府
自己紹介

@灯れ松明の火(文庫フリークさん)

読書メーター歴15年目。
読書志向は、人の意識・無意識、宇宙意識、歴史、NLP等の分野。
「真・善・美」、「前後際断」、「日々是好日」。
最近は、今まで読んでいなかった時代物を読んでいっています。

Day by day,in every way,I'm getting better and better.
Said by Emile Coue

O god give us,
Serenity to accept what cannot be changed.
Courage to change what should be changed.
And Wisdom to distinguish the one from the other.
Serenity Prayer - Reinhold Niebuhr


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本を読んで、感じ・考えたことを足跡として。
よろしくお願いいたします。                        - 2025.01.13

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