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2024年3月の読書メーターまとめ

まーち
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感想・レビュー
23
ナイス
687ナイス

2024年3月に読んだ本
27

2024年3月にナイスが最も多かった感想・レビュー

まーち
シリーズ第2弾だが、前作とはかなり雰囲気が異なる作品だった。恵比寿にある「トラップハンド」というバーが主な舞台となっている。そのバーのマスターが、元マジシャンの神尾。『彼の華麗なる魔術によって変貌を遂げていく女性たちの物語。その”マジック”は謎解きのための華麗な武器。』というア〇ゾ〇の紹介文は、まさにその通りという感じ。連作集なのだが、作品を通して登場する玉の輿狙いの女性の話が、まさか、そういう結末になるとは思わなかった。読みごたえはないが、まるで華麗なショーが繰り広げられているかのような作品だった。
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2024年3月にナイスが最も多かったつぶやき

まーち

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2024年3月の感想・レビュー一覧
23

まーち
シリーズ第6弾。今回雨野は、半年の任期で離島の診療所に派遣されることに。そこではあらゆる科の患者に対応しなければならず、外科医の雨野は大苦戦。彼が勤務していた都内の病院なら助けられる命が、離島では救えないという事態に苦悩する。さらに、殺人事件にも関わることに。淡い恋心はそのままになってしまうのかなぁ。医療だけでなく、離島の生活の厳しさを知ることができる作品だったが、まさか、雨野の後任があの人になるとは思わなかった。旅行で訪れるのと暮らすのでは全く違うと思うのだが、不便で不自由な生活に耐えられるのかなぁ。
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まーち
棟方志功の物語だが、妻・チヤとの夫婦愛の物語という印象の方が強かった。チヤはまさに“糟糠の妻”そのもの。結婚してもお金がないので、東京と青森の別居生活。チヤが子どもを連れて無理やり上京し、同居を始めたものの、食べるのにも困るような極貧生活。しかし彼女は、夜なべに墨をすり続け、夫を支えた。あることがきっかけで生活は向上し、やがて棟方は“世界のムナカタ”へ。ゴッホの「ひまわり」がとても効果的に使われていた。終盤のセリフにそんな風につながるとは。棟方が見そびれたのは、あの「幻のひまわり」だったのね。
まーち
2024/03/31 00:46

数年前に青森に旅行をした際、善知鳥(うとう)神社は参拝したが、そこが棟方夫妻にとって大切な神社であることを知り、青森にとっても非常に重要な神社だということをあらためて知った。

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まーち
阿部定というと、猟奇的殺人犯というイメージしかなかったが、この作品を読むと、かなり嫉妬深くヒステリックなところはあるが、あのような事件を起こすような女性とは思えなくなった。14歳の時にあの大学生とのことがなければ、彼女の人生は全く違っていたのだろうか。意外だったのは彼女の刑がたった6年の懲役で、しかも恩赦で5年で刑期を終えていたということと、出所後結婚していたということ。<アベサダ>というただの記号になってしまっていた彼女を、記号から一人の女性に戻すような作品。作家デビュー30周年にふさわしい力作だった。
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まーち
北京に単身赴任中の夫から、一緒に暮らそうと乞われ、コロナ禍の北京に渡ることにした菖蒲(あやめ)。ところが、行ってみれば、適応障害だと訴え痩せ細ってしまった夫に対し、現地での生活を満喫している彼女は、現地の料理を食べまくり、どんどん太るほど。コロナなど関係なく、あちこちに出かけまくり、ネットで知り合った中国人と不倫もどきまで。行動の全てが正しいとはとても言えないが、ここまでポジティブで楽天的な性格は羨ましいと思った。著者自身の中国滞在経験が存分に活かさた、コロナ禍を吹き飛ばすようなパワーを感じる作品だった。
まーち
2024/03/27 23:50

個人的なことだが、子どもが海外に転勤することになったので、他人事とは思えない読書となった。菖蒲ほどとは言わないが、彼女のように現地での生活を楽しめればいいなと思った。間違っても彼女の夫のようにならないことを祈るのみ。

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まーち
ネタバレ「名探偵のままでいて」の続編。今回は、偶然知り合った刑事の我妻が登場。彼は、楓の祖父であり元小学校校長の“名探偵”の教え子。刑事が話に加わることで、身の回りの謎というレベルでなく、楓たちは事件にまで関わることに。正直、レビー小体型認知症の祖父が、謎解きをする時は正常な状態なので、いまひとつ設定に不満を感じながら読んでいたのだが、認知症が謎解きの手掛かりになる話があり、私の気持ちまで読まれたか?と思ってしまった。楓を再び襲った危機にハラハラする場面もあったりと、続編でも全くパワーダウンを感じない作品だった。
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まーち
ネタバレ「本を守ろうとする猫の話」の続編。今回の主人公は中学2年生のナナミ。喘息の持病をもつ彼女は本の力に支えられていた。ところが、彼女の行きつけの図書館の名作が次々と盗まれていることに気付く。本を取り戻すため、彼女の前に現れた猫とともに、本を消し去ろうとする世界に冒険をすることになる。前作の主人公だった男子高校生は時を経て古書店主となっていた。彼からナナミに本を守るためのバトンが渡された感じ。夏川さんにしては珍しいファンタジーっぽい話だったが、著者の本に対する深い愛と本の力、読書の素晴らしさを感じる作品だった。
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まーち
ピップという高校生の女の子を主人公にしたこのシリーズ、三部作で完結したのかと思ったら、前日譚があったとは。試験が終わったあと、友人宅で開催される犯人当てゲームに招待されたピップ。彼女も含め、招待された者たちは、それぞれに与えられた役になりきり、ゲームが進行していく。役と本人の境界が曖昧で、いまひとつ作品を楽しめなかった感じだったが、第1作への繋げ方はうまい。個人的には、仲間内で劇を演じているようなゲームをやって楽しいのかなぁと思ってしまった。
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まーち
シリーズ第11弾。おどおどした仔犬のようだった李奈が、なんと、直木賞にノミネートされるまでの作家になったとは。さらに彼女は、英国文学史検証委員会から、シャーロック・ホームズシリーズの「バスカヴィル家の犬」が本当にドイルによった書かれたものかの検証を依頼される。ところが、その後彼女は、「バスカヴィル家の犬」に出てくる犬そのもののような巨大な犬にたびたび遭遇することに。「バスカヴィル家の犬」がドイルが書いたものではないという説があることを初めて知った。このタイミングでブックメーカーが出てきたのはびっくり。
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まーち
長編かと思ったら、13編の短編や掌編を集めた作品だった。表題作は、“国歌”といっても、「君が代」的なものではなく、“国歌”とまで謳われた国民的音楽の話だった。その作品も含め、全体的な印象としては、コンピューターとかAIとかが絡んだ話が多かった感じ。巻末のあとがきで、各作品についての著者による解題が書かれていたが、様々なタイプの作品が収録されているのは、著者が作風を模索した結果だということがわかった。
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まーち
川が流れる街をを舞台にした3編が収録されているが、場所はそれぞれ異なるし、主役の年代も異なる。Ⅰは少女、Ⅱは若い女性とカラス、Ⅲは老女。読み終わってみると、美空ひばりさんの「川の流れのように」が思い浮かぶ作品だった。川の流れのような人生にはさまざまなことが起きる。個人的には、Ⅲの認知症の老女の話は他人事とは思えない年代になってきた。自分が認知症になったらどうしようと思うことがしばしばある。川は主役ではないが、作品の中での効果は抜群だと思った。川と共にあるさりげない日常が美しい文章で綴られた作品だった。
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まーち
38歳の丸田という男性に、身に覚えのないメッセージが届く。そこから、記憶をめぐる壮大な物語が始まり、まるで、ボタンをかけ違えた服を着たままのような感じの読書が最後まで続くことになったが、なぜか強く惹き込まれていった。曖昧だったり勘違いだったりする登場人物それぞれの記憶によって、人間関係がこじれたり、責任に押し潰されたりしていく。はっきりした結論は靄の中に包まれている感じだったが、SFやファンタジー的な要素はあるものの、ジャンルを超越した、著者ならではの世界観を感じる作品だった。
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まーち
あるオンラインイベントがきっかけで出版された作品。6人の作家さんが、本格ミステリの3つのテーマに2人ずつ作品を提供。「問題編」と「解答編」に分かれているので、自分で推理することもできる。「解答編」は袋とじになっていて、ワクワク感がある。この作品の興味深いところは、書いた作家さんによる、他の作家さんの作品の推理も載っていること。作家さんでも推理が当たらないことがあるのがわかり、ちょっと安心。私ごときがわからないのも当然だなと。法月さんの作品を読んで、<船舶料理士>という資格があることを初めて知った。
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まーち
第47回すばる文学賞受賞作ということで読んでみたが、若者言葉の連続に、おばさんは大苦戦。どうやら、高校生の少年が闇バイトに足を突っ込んでしまった話らしいことはわかったが、ほとんど理解不能なまま読み終わってしまった感じ。違法薬物の魔の手は、高校生にまで伸びているということか。同級生たちは知らない世界を知っているという危険な優越感。若者ならではの危うさを感じさせられた。危険なたまり場に心地よさを感じてしまうほど、自分の居場所のない若者が増えているのだろうか。
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まーち
「悪魔」シリーズ第3弾。内容はさておき、とにかく気になったのは登場人物の名前。特にあの父子。あの問題が騒がれていた頃に書かれた作品なのだろうか。その他にも気になる名前がチラホラ。内容的には、終盤の展開のあまりにもの残酷さに、吐き気を催しそうだった。崇高な精神を持った人たちを悪魔に貶めようとする本当の悪魔は何者なのか。人の記憶を追体験することができる阿久津の特殊能力。視覚だけでなく五感で、恐怖や痛みまで追体験するということのダメージは想像を絶する。巨悪は次々と現れる。阿久津と天海が選んだ道は残酷で切ない。
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まーち
「静おばあちゃんにおまかせ」の時は大学生だった高遠寺円が、しっかり裁判官になっていた。その円が、司法のAI導入に関わることになる。確かに膨大な仕事を抱える裁判官たちの業務効率化にはつながりそうだが、その危険性を指摘する作品だった。内容的には、18歳の少年の父親殺しの裁判について描かれていたが、どんでん返しは予想できたし、その根拠については、ちょっと無理がある気がしてしまった。AIの悪用が問題になっている昨今、あらためてAIの危険性を感じさせられる作品だった。円ちゃん、あの刑事さんとの関係も進展してたのね。
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まーち
江戸川乱歩の「悪霊」という未完の作品に、芦辺氏が書き下ろし原稿を追加したもの。様々な謎やトリックなどが解き明かされているだけでなく、なぜ未完に終わってしまったのかという所まで描かれている。確かに、元の話は興味をそそられる内容で、なぜ乱歩は書くのを止めてしまったのかと思わずにはいられないが、芦辺氏が見事に引き継いでくれた感じ。まぁ所々、それはちょっとと思ってしまう部分もあったが。様々な人たちがこの作品の謎に挑んできたらしいが、未完でありながらそこまで人々を惹き付ける作品を書いた乱歩という作家はやはりすごい。
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まーち
2編収録で、表題作が第170回芥川賞候補作、「アキちゃん」が第125回文學界新人賞受賞作。表題作は、ある理由で会社を辞め、ピアノ講師などで生計を立てている32歳の女性が主人公。いろいろ思うところはあるのだろうが、個人的には、どうしてわざわざ拗らせるような発言や行動をしてしまうのかと思わずにはいられなかった。「アキちゃん」の方は、まさかアキちゃんが○だったとはいうのが一番の驚き。主人公は、アキちゃんの家庭でのストレス発散の捌け口になっていたのだろうか。小学校時代の同級生たちはアキちゃんに対し寛容だったのね。
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まーち
シリーズ第3弾。部署間の境界線を越え、自由に動くことを許された警視庁特殊事件対策班の活動を描いたこのシリーズは、メンバーが一人ずつ主人公になっているが、今回は、警視庁初の女性部長を目指す朝比奈由宇の番。捜査中の判断ミスで肩を骨折してしまった彼女は、その後、いつもの冷静さを欠いた行動が目立つようになる。そんな彼女の事件を通しての成長が読みどころか。リーダーの資質とは何かということを、事件の犯人と重ね合わせているのがうまい。今作では、著者の他のシリーズの登場人物たちが重要な役割を果たしているのも楽しかった。
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まーち
シリーズ第2弾だが、前作とはかなり雰囲気が異なる作品だった。恵比寿にある「トラップハンド」というバーが主な舞台となっている。そのバーのマスターが、元マジシャンの神尾。『彼の華麗なる魔術によって変貌を遂げていく女性たちの物語。その”マジック”は謎解きのための華麗な武器。』というア〇ゾ〇の紹介文は、まさにその通りという感じ。連作集なのだが、作品を通して登場する玉の輿狙いの女性の話が、まさか、そういう結末になるとは思わなかった。読みごたえはないが、まるで華麗なショーが繰り広げられているかのような作品だった。
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まーち
それぞれの理由で生きる意味を見失ってしまった人たちの物語。母親の死、そして失職。とりあえず生きているという状態の槐(えんじゅ)は、同居を持ちかけた染織工房を営む叔母の家で暮らし始める。その後、自殺の巻き添えとなり心を閉ざした従弟も同居することに。登場人物たちの再生を描いた話かと思ったら、ミステリ要素もある作品だった。織物がとても効果的な役割を果たしていた。藍染めってこんなに奥が深いものだったとは。重めな内容だったが、藍の青の染まり具合が変わっていく様子と、登場人物たちの心の変化重なるような作品だった。
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まーち
シリーズ第4弾。今回、文藝編集者の美希は、夏目漱石、松本清帳、芥川龍之介などにまつわる5つの謎に直面することになる。担当する作家や、後輩の編集者たちと謎の解明に奔走するが、やはり最後を締め括るのは、中野に住む美希のお父さん。興味深い内容ではあるのだが、マニアックすぎて、正直、ついていけない感じだった。このお父さん、ここまで博識だとちょっと恐ろしい気がしてきた。余談だが、埼玉県民としては、冒頭で出てきた『寿能遺跡』が気になり、思わず検索してしまった。
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まーち
「ひと」「まち」「いえ」に続く、下町荒川青春譚。あることをずっと後悔して生きてきた絹枝。そんな彼女は、大学時代から6年間、〈カニザノビー〉というバンドでボーカルを担当していた。この作品では、彼女とバンドメンバーたちのバンド活動とその前後が一人ずつ描かれていく。4人それぞれが、異性が関わることがきっかけで進む道を見つけていったという感じ。今回タイトルが3文字なのはそういうことなのね。以前読んだ別の小説でもそうだったのだが、私って、文字で惑わされるタイプらしい。〈カニザノビー〉って、そういう意味だったとはね。
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まーち
宮城県警シリーズ三部作完結編。今回は、解体作業が進む仮設住宅で死体が発見されるという所から話が始まる。問題は、その仮設住宅が完全な密室状態だったこと。密室の謎が明らかになると、刑事の蓮田は苦しい状況に。殺人事件は別として、この作品に書かれていたようなことは、被災地で実際にあったのではないかと想像してしまった。今度は能登半島地震の被災地が狙われるのだろうか。中山さんの作品なので、一応どんでん返しはあったが、蓮田にとっては、最後の場面での初恋の女性のセリフが一番のどんでん返しだったのではないだろうか。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2017/08/30(2434日経過)
記録初日
2011/07/02(4685日経過)
読んだ本
3484冊(1日平均0.74冊)
読んだページ
1090237ページ(1日平均232ページ)
感想・レビュー
2419件(投稿率69.4%)
本棚
290棚
性別
現住所
埼玉県

参加コミュニティ1

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