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2024年6月の読書メーターまとめ

Shun
読んだ本
9
読んだページ
3692ページ
感想・レビュー
9
ナイス
413ナイス

2024年6月に読んだ本
9

2024年6月にナイスが最も多かった感想・レビュー

Shun
「店長がバカすぎて」続編は、店長のバカさ加減に磨きがかかったテンションでスタッフを困惑させる。前作ではまだ可愛げがあったような気がしましたが、本作を読んで完全にただの迷惑な上司という印象に変わりました。こういうキャラはフィクションとして読むに限る、そして今回も面白かった。それにしても第2弾ということで前作の構成を踏襲した「店長がバカすぎて2」をイメージしていたところ、予想外で嬉しい仕掛けがあり”新!~”の意味に納得。書店が舞台、そして覆面作家と作中作の存在を活用したミステリっぽさもあり愉しい作品でした。
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2024年6月にナイスが最も多かったつぶやき

Shun

読んだ外国小説はどれも甲乙つけがたい。コスビー新刊も良かったですし、初読みの台湾ミステリ「台北プライベートアイ」は期待以上に愉しめました。そして夏本番に向け読みたい新刊が控えているのが何より楽しみです。 2024年5月の読書メーター 読んだ本の数:11冊 読んだページ数:4365ページ ナイス数:554ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/816840/summary/monthly/2024/5

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2024年6月の感想・レビュー一覧
9

Shun
ハーディングの幻想小説。世界観は重厚なファンタジーで、閉塞感のある社会に突如放り込まれた異端の少女がやがて世界を変革していく冒険小説のようでもある。そして本作において最も特質な設定というのが、地下世界に住む人々の”表情”が僅かな種類の<面(おも)>しか身に着けてはならないという通念にあります。地上世界に比べ環境も資源も乏しい国の秩序と統治の為に、低階級の市民たちは表情という自然な意思表示すら抑圧され歯車のような存在として描かれている。そして記憶を失った赤毛の幼子の成長でやがて世界の秘密が明かされていく。
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Shun
<異形コレクション>復活後の第9弾は「屍者の凱旋」即ち屍者が甦り生者に襲い掛かるホラーの定番”ゾンビ”である。そして今回の企画に参加した作家勢もゾンビに並々ならぬ関心と想像力をもって異形の物語を作り出しています。中にはゾンビ映画の古典名作へのリスペクトが感じられる作品や、SF的発想を取り入れたまったく新しいゾンビが生まれたり、さらにはゾンビを社会問題と絡ませて登場させたりと実に多種多様なゾンビが見られます。また「近畿地方のある場所について」で話題の著者・背筋氏が初参加。今後のホラー業界も目が離せません。
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Shun
講談社選書メチエから全8巻にかけ地中海の歴史に迫る。始めは文明発祥の地メソポタミアとシュメールの神々の物語。私個人は地中海の歴史はギリシア・ローマを中心に読んできましたが、ギリシア以前の歴史は義務教育時代の教科書程度の知識しかないため本書に載る古代王朝の歴史はとても新鮮でした。そして本書は古代人の神話と信仰を切り口に、当時の生活や精神の在り方にまで目を向け古代の情景が浮かんでくる。夜は真の暗闇で恐怖の程はどれほどだったろうか、自然の驚異に畏怖し現象には神的な畏れを抱く。そして想像から聞こえてくる神々の声。
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Shun
文芸評論家の斎藤美奈子さんによる評論集。本作では少女小説と呼ばれる海外の9作品を挙げ、「小公女」や「若草物語」等が戦後日本の女子教育にうってつけのツールとなっていた理由とその背景を論ずる。そして単刀直入に言えば、経済成長中の日本で女性に求められていた役割は家庭を守ることであり、少女小説は良妻賢母となる家庭婦人を育てるという目的に適っていた。例えば幼少期はお転婆な娘も大人になると結婚して家庭に入り大人しく、といった場面か。だが著者は述べる、少女たちは不自由の中で戦っていたのだと、読者を挑発しているのだと。
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Shun
12歳で連続殺人鬼に家族を惨殺された少女が大人になり、その体験を綴ったノンフィクションを発表し未だ捕まらぬ犯人に挑むという手に汗握るサスペンス小説。本作の際立った点は何といっても作中作「ナッシング・マン」から抜粋された章と、ナッシング・マンと世間から呼ばれる実行犯視点で描かれる章で進行する仕掛けにあります。このような作中作の使い方は読んだことがなく実に巧い。そして長い間警察から逃れられた男がこの本を人目を避けながら読み進め、本の記述に憤慨したり当惑したり翻弄される様が痛快だった。改めてこの構成の面白さよ。
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Shun
「店長がバカすぎて」続編は、店長のバカさ加減に磨きがかかったテンションでスタッフを困惑させる。前作ではまだ可愛げがあったような気がしましたが、本作を読んで完全にただの迷惑な上司という印象に変わりました。こういうキャラはフィクションとして読むに限る、そして今回も面白かった。それにしても第2弾ということで前作の構成を踏襲した「店長がバカすぎて2」をイメージしていたところ、予想外で嬉しい仕掛けがあり”新!~”の意味に納得。書店が舞台、そして覆面作家と作中作の存在を活用したミステリっぽさもあり愉しい作品でした。
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Shun
経営という語の持つお堅めの印象は読み始めたらすぐに抜け落ちて、愉快痛快でちょっとためになるエッセイを読んでいるようでした。”経営”の本質を世界のあらゆる人々の営みに当てはめて考えてみると、世の中の行いは実に不合理かつ本末転倒で理不尽な行動となって表れている。筆者は行動心理学等の観点からそれらの行為、つまり仕事上の出来事から、家庭、恋愛、芸術活動に至るあらゆるシチュエーションにメスを入れていく。私なんぞは8割ほど笑っていて何の本を読んでいたのかを忘れ、本書は啓蒙したいのか笑わせたいのかのどっちかなのだろう。
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Shun
1930年代のブロードウェイが舞台となる悲喜劇を描く短編集。本書で著者のことを知りましたが、彼の作品は舞台上演を通して歌劇界では名が知られているようです。大抵のストーリーは良くも悪くも喜劇的で、酒やギャンブルによる堕落描写は話のスパイスとして丁度いい。読んでいて不快になる程ではなく、世界恐慌直前の浮かれた雰囲気や登場人物たちの喧噪それ自体がドラマになっている。たとえばO・ヘンリーの短編とはまた違う趣の短編集でした。邦訳は数十年ぶり、酒やギャンブルに男女関係やジャズとくれば読みたくなりそうなものですが。
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Shun
テーマが<ディストピア×ガール>のSF短編集です。作者は初読みになるSF作家ですが、本作以前は物語に客観性を持たせるため異性である男性を主に描いてきたという。そこでこの全編少女の物語としてディストピアな世界だったら彼女らはどう生きるかという試みのもと描かれた本作である。世界が衰退した厳しい環境にあって少女たちが示した強かさに刮目すべき作品たち。その生き様はディストピアというテーマの持つ暗さを払拭し読後感が明るくなる向きの作風も良い。中には数学禁止の異世界に転生する女子高生の物語等の変化球もあって愉しい。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2017/12/17(2580日経過)
記録初日
2016/08/28(3056日経過)
読んだ本
1505冊(1日平均0.49冊)
読んだページ
570040ページ(1日平均186ページ)
感想・レビュー
1326件(投稿率88.1%)
本棚
77棚
血液型
A型
現住所
熊本県
自己紹介

以前利用していた読書管理ツールがサービス終了したのをきっかけに、2017年暮れに読書メーターでの記録開始。
読書メーター以前の読了本と現在積読中の本は、読友さんが登録した際に便乗して登録させていただくことがあります。
今後も読友さんのレビューなどから読みたい本を探したいと思います。
よろしくお願い致します。

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