ネタバレ中山七里法医学シリーズでした。「生きている人間より死んだ人間に興味がある」浦和医大の教授・光崎藤次郎。彼の解剖術にかかれば事件の真実が・・章のタイトルが「７０４０」「８０５０」「８０７０」「９０６０」「６０３０」って其々の事件で引き籠りや老々介護の犠牲者とその家族の年齢層。国内の引き籠りの人は１５０万人以上って深刻な問題でしょう・・ただ、本書ではそれを支援する自立支援団体の代表が１０年前に引き籠り犯に妻子を殺害された男の復讐って重すぎるどんでん返しでした。

ネタバレ矢吹酒造所八代目の矢吹光。２０１１年東日本大震災における津波被害を受け２００年以上続く酒蔵を流され廃業を余儀なくされる。震災当時に消防団員であった光が助けようとした近所に住む少女・智花を津波から助けることが出来ずトラウマとなって海を見つめる映像が皆の心を動かし、矢吹酒造所の「福の壽」を製造に乗り出す。東北復興の一つとして地酒プロジェクトを取り上げた一冊でした。東北、熊本、能登と震災からの復興は道半ばでしょうね。国会も茶番劇ばかりやらずに与野党一枚岩で取り組んで欲しいものです！

ネタバレ中山七里法医学シリーズでした。「生きている人間より死んだ人間に興味がある」浦和医大の教授・光崎藤次郎。彼の解剖術にかかれば事件の真実が・・章のタイトルが「７０４０」「８０５０」「８０７０」「９０６０」「６０３０」って其々の事件で引き籠りや老々介護の犠牲者とその家族の年齢層。国内の引き籠りの人は１５０万人以上って深刻な問題でしょう・・ただ、本書ではそれを支援する自立支援団体の代表が１０年前に引き籠り犯に妻子を殺害された男の復讐って重すぎるどんでん返しでした。

ネタバレ稀代の地面師・ハリソン山中の第二弾。シンガポールのカジノで無一文となった元Jリーガーの稲田を不動産詐欺集団にスカウトし北海道・釧路を舞台に地面師の暗躍とそれを追う警視庁捜査二課・佐藤サクラ。彼女の父（もっとも、サクラの子供の頃に家族を捨て父の記憶は殆ど無い）も事件を追ううちに地面師たちに手を貸していて不審死する。地面師VS警察のテンポよいストーリー展開は楽しめました。逃げ延びたハリソン山中。第三弾では南アフリカから始まる宮古島舞台の不動産詐欺をしかけるのでしょうか？

ネタバレ「科捜研の最後の砦」、遺体に残された証拠をもとに必ず真実を追究する土門誠。「人間は嘘をつくが科学は嘘をつかない」を座右の銘とし科捜研トップの鑑定技術と幅広い知識をもつが愛想のなさも天下一品で警察内部でも有名人。本書の４話とも分析された証拠品と観察眼で真犯人に近づいて自供に結び付ける。ただ、第４話で６年前に３歳児であった娘を過失運転致死で殺害された上司の科捜研副所長の加賀正之を追い込んだ時は土門誠（当時は尾藤誠）と尾藤宏香夫婦の心境はどんなものだったのでしょうか？

ネタバレ内紛の南スーザンにPKO部隊として派遣された自衛隊から選抜された独身で家族持たず両親を含む身寄りがほぼ無い８人の精鋭部隊「特殊作戦群」。スーザンで各国部隊が辞退した政府軍の占拠したホテルからの民間人救出にて国境なき医師団の日本人医師を含む３人の女性を救出。１人が現場で殉職、帰国後３人が不慮の事故で死亡。その裏に隠された国際間の利権取引。ストーリーに引き込まれ一気読み。映画化しても面白いかも？救出した女医の父が外務省外交官、母がロックフェラー一族ってサラブレットすぎます！

ネタバレ舞台のリハーサル中、幽霊の役を演じながら不可解な死を遂げた女優・遠野茉莉子。役のためには自らを傷つける事も貶める事も厭わず舞台の上でも日常でも演じることをやめられなかった茉莉子。これまではどんなに辛く苦しくても生きている人間を演じてきたが、宮下劇場最後の演目に死者を演じる事になり、演劇の役にシンクロするあまりに・・女優の狂気を描いた1冊でした。幽霊になった茉莉子が残った俳優らが演じた演目終了後に舞台で踊る幽霊の顔には、この上もない歓喜が現れていたのが救いでしょうが・・・この１冊はイヤミスなのでしょうか？

ネタバレ前巻で馴染みの東本願寺の近くから上賀茂神社近くに引っ越した「鴨川食堂」。本巻で探してくれるのは「スポンジケーキ」「雑煮」「蕎麦鍋」「ホットドッグ」「牡蠣フライ」「ヒレの網焼き」の六品。浜松で洋食レストランが成功した船田昭一が母親の手作りの中学・高校時代のお弁当にはいっていた牡蠣フライを求めた章での流の「料理ちゅうのは食材や腕前をひけらかすものではなく、お客さんの好みや体調に合わせるのがほんまの姿」って言葉は響きましたね！私も５０年近く前の中学・高校時代の母親の弁当に感謝せねば！