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2022年1月の読書メーターまとめ

paxomnibus
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11
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感想・レビュー
11
ナイス
21ナイス

2022年1月に読んだ本
11

2022年1月にナイスが最も多かった感想・レビュー

paxomnibus
扱ってる主題は現代にも通じて大層面白いのだが、ジェンダー関連では時代の隔たりを感じる。男女ともフルタイムで働きながら育児が疑問の余地さえなく母親=女の仕事とされてたり、セックスや中絶が当たり前の事として語られる一方で避妊を女性側の問題として押しつけたり。前世紀には想像のできなかった未来を現代の私達は生きている。スマホのない未来ではコンピューター制御が必要そうな作業も人の目や手で行っていて、ふと「宇宙のスカイラーク」を思い出した。最終的な実行者が人間だからこそ生まれる「余地」に往年のSFの神髄はあったのだ。
が「ナイス!」と言っています。

2022年1月の感想・レビュー一覧
11

paxomnibus
ボッシュ、バラード、ハラーの三人がそれぞれの事件に関わりつつ、次第に一つにつながっていく展開が見事。しかしさすがのボッシュにも「老い」が迫っているのが感じられるのが悲しい。作者は次世代の準備をしているのだろうか。まだまだボッシュがサイボーグ手術受けるとかなんでもいいからこの先50年ぐらいは延命をはかって欲しいわ。これだけ面白いシリーズはそうないもの。上下巻一気読みして夢心地になるような読書体験は滅多にできない。どの伏線もきちんと過回収され収まるべき所に収まって破綻なし。最高じゃん?
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paxomnibus
何故その書類がそこにあったのか、という謎自体は容易に見当がつくものなのだが、それが明るみに出た時に引き起こされる事態の大きさ、重さというのが自分にはピンと来ていなかった。その部分をしっかりと、誰にでも分かるように書けるのがコナリーの素晴らしい所だと思う。それによってボッシュが如何に衝撃を受けているかの記述がまた良い。常に時代の空気を敏感に反映しているのがこのシリーズの上手い所で、「かつてはこういう時代だった、だから仕方がない」で終わらせない所が私が好きな理由である。「かつてはそうでも、今は違う」のだから。
が「ナイス!」と言っています。
paxomnibus
扱ってる主題は現代にも通じて大層面白いのだが、ジェンダー関連では時代の隔たりを感じる。男女ともフルタイムで働きながら育児が疑問の余地さえなく母親=女の仕事とされてたり、セックスや中絶が当たり前の事として語られる一方で避妊を女性側の問題として押しつけたり。前世紀には想像のできなかった未来を現代の私達は生きている。スマホのない未来ではコンピューター制御が必要そうな作業も人の目や手で行っていて、ふと「宇宙のスカイラーク」を思い出した。最終的な実行者が人間だからこそ生まれる「余地」に往年のSFの神髄はあったのだ。
が「ナイス!」と言っています。
paxomnibus
本書が書かれた1980年代か、或いは日本で出版された90年代ならとても楽しく読めたのだろう。だが自分も年を取ったし、何より時代が変わってしまったせいでこの手のスペースオペラを受け入れるのが難しくなってしまった。本書の主人公はかつて大好きだった「宇宙大作戦」のカーク船長によく似ていて、行き当たりばったりに行動してはハッタリ一つで危機を乗り切っていく。彼が貴族階級と設定されているのは「DUNE」の様でSF好きには本当にたまらなく面白い作品だったはずなのだ。だが今はどうしても馬鹿馬鹿しさを感じてしまう。悲しい。
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paxomnibus
本書を読むと何故NY市警ではかつて汚職が当然とされていたのか納得できる。また、アイルランド人が差別されるのは彼らの信仰するカトリックがアメリカのプロテスタント達から徹底的に敵視されていた歴史からなのだとも。宗教も党派も対立の火種となるのは今に至るも変わらないが。ミステリーとしては現代的で、映画やTVドラマのようだと思ったら著者は女優でもあったそうで納得。それにしても当時の新聞やその売り子達、彼らの運営する劇場の事など知らなかった事ばかりだ。これは南北戦争前でエドガー・アラン・ポオがまさに活躍していた時代。
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paxomnibus
面白いのだが、文章がくどすぎて頻繁に投げ出したくなる。比喩も描写もすぐれていると思うが、これが全部主人公の独白なので、この人は何かする際にこれだけの内容をいちいち頭の中で考えてたら実際に行動する前にコトが終わってるんじゃないかと心配になる。主人公への心配ではなく、内容が矛盾してるんじゃないかと。それはさておき1845年当時のNYの様子が活写されているのは魅力的だ。アイルランドからの移民の大量流入が当時のNYにどんな影響を及ぼしたか、以前から住んでいた「アメリカ人」が彼らをどう思いどう扱ったかうかがい知れる
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学校でほぼ習うことのない朝鮮末期から日本統治時代をまたぎ朝鮮戦争を経て独裁政権から民主化運動の結果として現代に至る韓国史が簡潔にまとめられていて分かりやすい。その時代に作られた映画、その時代を描いた映画が共に取り上げられていて、どれも面白そうで今後の観賞の参考になる。そういった事情を何も知らずにいた時は見てもサッパリ面白くなく、深い意味分からなかった映画が紹介されているのを読んでは今ならもう少しよく理解できたのにと残念に思う事も。2015年の時点では韓国映画のオスカー受賞はまだ夢だったが萌芽はあったようだ
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ネタバレ第一話から死と断絶がテーマなのだった。メッシュは自覚のない死神、死の天使。だから行く先々に死をもたらす。自己にも他者にも容赦なく。彼はトーマであり、ユリスモールでもある。オスカーの代わりにミロンを得た時のみ、彼の人生には光があたるのだろう。かつて「ポーの一族」と「トーマの心臓」で萩尾が少女達のハートを鷲掴みにした時、その理由は優れた画力や題材の斬新さにある等言われたが、今読み返すと分かる。私達は萩尾作品の中に自分と同じ親との葛藤を読み取っていたのだ。「わかり合えなさ」をこんなにも美しく描く人は他にいない。
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paxomnibus
ネタバレ連載時は毎号立ち読みだったため諸事情で最終回を読み損ない、それっきりにしていた。男達に襲われかけで次号に続いたメッシュのその後を確かめるのが多分私は恐かったのだ。初出から40年近くたってようやく最後まで読み終え、想像以上に過酷な彼の人生に戦慄した。私にはメッシュが実の父の目の前で鉄道自殺を図ったように思える。自分の血を受け継ぐ唯一の息子が目の前で死ぬ以上の父親への復讐はないだろうから。母には拒まれ父には捨てられ友人兼保護者は自分のせいで怪我をして、そんな時に衝動的に取る行動としてそれ以外は考えられないから
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paxomnibus
アオリの写真ばかり妙に多い気がする。日本の建築も多く取り上げられていて、ふすま絵なども観賞できる。しかし本の判がやや小さいので写真の迫力にはやはり欠ける。その分アップも多いが、紙質もそこそこなので印刷が美しいとは言えないのが難。とはいえ入門には丁度よさそう。
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paxomnibus
韓ドラ・映画に明け暮れた去年の総括にと選んだが、冒頭から見てない映画についてディープに語っていたので慌てて『はちどり』を見た。これまで語られて来なかった韓国社会の暗い側面が描かれていて衝撃的だった。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2018/01/21(2532日経過)
記録初日
2018/01/05(2548日経過)
読んだ本
619冊(1日平均0.24冊)
読んだページ
191438ページ(1日平均75ページ)
感想・レビュー
611件(投稿率98.7%)
本棚
77棚
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