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オノイチカさんの感想・レビュー

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オノイチカ
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絶版だった長編小説の復刊で、図書館で借りて読んでいたものを再読した。人々の真実の顔を彫刻する影盗みの逃亡を主にした幻想小説。四十年以上経ってもなお色褪せない幻想世界の緻密さと、著者の客観的でありながら、まぼろしを現実のように硬質に描く筆致に魅入られる。
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オノイチカ
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男同士のバディもので、宝石に隠された想いや秘密を解き明かしていくライトミステリー。多面的な登場人物に加えて、現代の価値観に寄り添う話運び、想いが乗った筆致など、魅力たっぷりで面白かった。宝石についてもしっかり描かれていて興味深かった。
0255文字
オノイチカ
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月に文様を彫る者、角のある少女、本盗人……。めくるめく幻想の密々話が51片綴じられた掌編小説集。短いながらに濃密な世界が詰まっていて、あっという間にここではないどこかに連れて行ってくれる。初読み作家さんだが、とても好みだった。他作品も読もうと思う。
0255文字
オノイチカ
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老人と海、そしてそこに住まう魚の、命のやりとりを描いた不朽の名作。人間と生き物の持つ底力と不思議な共鳴に圧倒された。物言う登場人物はほぼ老人ただ一人なのに、ここまで読ませられるのも凄かった。「だが、人間ってやつ、負けるようにはできちゃいない」
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オノイチカ
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この不気味で懐かしい世界を知っている。子どもの頃、日常から一歩外れてしまったあの時だ。 不気味な大人、不思議な子ども、見知らぬ家、残酷な私。知らないのに知っている。江國さんの筆致には、そう思わせる不思議な力がある。
0255文字
オノイチカ
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ネタバレ帝政ロシア×百合×SFという帯の文句が気になって手に取った。百合というと軽い物語を想像しがちだったけれど、業と歴史に飲まれた、神に背いた女の生涯を描いた硬質な物語だった。SF要素はひとさじくらい。描写が細やかで、特に料理描写や時代考証、文化的雑学が面白かった。主人公のキーラとエレナが関係を持つまでの逸話と、別れて再会して一夜を過ごすあたりのやるせないエピソードが好き。貴族に料理を提供するシーンも芸術的かつ奥深くて面白かった。圧倒される場面がいくつもあって、満足のいく読書になった。
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オノイチカ
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ネタバレ久々にページを繰るのをもどかしく感じた。久々に泣きながら小説を読んだ。国や民への愛、鏡写しの共犯者への愛、姉妹の愛憎、憧憬、純愛ゆえの歪さ、王たる者の器、本物と偽物。一国の歴史とともに紡がれる、女王たちの物語。少女小説レーベルなので気軽に読み始めたら、物語の重さと愛にぶん殴られた。登場人物の心情はもちろん国交や戦争や国の復興までしっかり描かれていて、ここに書かれているのはつくりごとではないと夢中になった。偽物だと自覚し、本物を憎みながらも大切にするエタンとジルダが愛しくてたまらない。
オノイチカ

アデールもグレンも好きだ。むずかしい立場の人物たちを簡単に断罪せず、丁寧に愛を持って書かれているのが分かる。 廃墟シリーズと銘打たれた作品はまだ5冊もあるようで読むのが楽しみ。おそらく今年1番の作品になると思う。本当に面白かったので、王政ファンタジーが好きならぜひ読んでみてほしい。

01/15 22:57
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オノイチカ
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透明な夜の香りの続編。新しい人物を主眼に置きつつ、前作に登場した人物がしっかりと出ているのが嬉しい。前作よりも生々しさ(怒り・性・出血・暴力など)に傾倒しているものの、静かで鋭敏な筆致は変わらない。特別なチョコレートを一粒ずつ味わうような読み心地だった。
0255文字
オノイチカ
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その地に根づいた暮らしや、民族の差異、地の利を活かした戦術など、世界観や戦いの描写が素晴らしかった。一文も短く、簡素な表現が重なる文体で読みやすい。その反面、重厚な世界描写に反して、会話の軽さ、現代臭さが私は気になった。悪役の個性のなさ、最後が駆け足になる展開も惜しいと感じた。女性を道具として扱うことに嫌悪する描写があるものの、主人公のユリアが隷属ではなく自分の意志で道を選び取ったという、芯の強さを感じられる描写が少なかったのも残念。紙幅が足りなかったのかもしれない。登場人物は父親のヘクトルが好き。
ワニ🐊

紙幅は十分ですが、書かなくていいシーンにページを費やしすぎたのと、あまりにも人物の造形がラノベテンプレによりすぎなのだと思います。今の読者はテンプレじゃないと拒絶反応を起こすからしかたないのでしょうが。

01/16 07:29
0255文字
オノイチカ
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アイルランドの田舎町の暮らし、今は廃れたシェルハナの家、そこに染みついた幸福な夏の記憶。こまやかに描写された情景が、場所と人を結びつけ、一生忘れられない夏の恋を彩っていく。静かな筆致が心地よく、不思議な懐かしさと心地良さが感じられた。物語の本筋は恋愛物語だけど、本筋以外も毎日のこまやかな雑事や、秘めた想い出が綴られた文章が素晴らしかった。特に、過ぎ去ったシェルハナの日々の描写や、廃虚になりかけた家で過ごすフロリアンの暮らしが好き。残された誰かの絵葉書、水彩画のスケッチ、音楽を聞きながら犬と寝そべる夏の庭。
0255文字

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2018/02/21(2479日経過)
記録初日
2017/10/03(2620日経過)
読んだ本
227冊(1日平均0.09冊)
読んだページ
63487ページ(1日平均24ページ)
感想・レビュー
117件(投稿率51.5%)
本棚
7棚
外部サイト
自己紹介

ファンタジーや幻想小説やSFなど、ここではないどこかの架空の物語に惹かれます。とはいえ、気になった本をあれこれ雑多に読んでいますので、特定のジャンルに傾倒はしていません。管理しやすいよう、こちらでは活字の本を中心に登録していますが、漫画も読みます。

基本的な活動場所はTwitterです。Twitterの読書アカウントで投稿した感想を定期的にこちらに引用しているので、突然発言が多くなることがあります。普段はこちらを留守にしていることが多いので、反応など遅れましたら申し訳ありません……。

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