正直、表紙絵やタイトルから私が勝手に予想していたお話とは少し違っており、個人的には登場人物に感情移入しきれない面もありました。でも続きが気になり、そしてお初さんが千代さんに聞きたかったことは何なのか？を早く知りたくて終盤は泣きながら読みましたので、最後には、しっかり感情移入出来ていたって事でしょうか？ お二人は、主従、師弟、友情、いや、かけがえのない家族。

この8巻を飛ばして9.10を先に読んでしまった私としては、水屋の中に一つ残っていた和菓子のような得した気分の一冊となりました。 久延毘古命は日々の研鑽を厭わない知恵の神だけど、真面目が故に引退を思い悩む。梟の富久や蛙の謡がけなげです。大和屋金長伝、ほんと良いお話だった。大好物です。 ちょっとおバカな狸たちが、なんとも愛らしくて。八幡様のお話は、神仏習合がテーマになっていて、自身の立ち位置に悩む優しい八幡様の御用です。どの章にも、可愛い眷属や動物の姿の神様がわいわいと賑やかです。

正直、表紙絵やタイトルから私が勝手に予想していたお話とは少し違っており、個人的には登場人物に感情移入しきれない面もありました。でも続きが気になり、そしてお初さんが千代さんに聞きたかったことは何なのか？を早く知りたくて終盤は泣きながら読みましたので、最後には、しっかり感情移入出来ていたって事でしょうか？ お二人は、主従、師弟、友情、いや、かけがえのない家族。

心淋し川、読み終わった今、なんとも味わい深い題名だなぁと思えます。 窪地の淀んだ川側の長屋ながらも、そこに住まう人たちの貧しいながらも真っ直ぐ生きる姿に、少しずつ、一章毎に、心が暖まっていく。 そう、何があったのか聞かぬのが、心町の理であり、生き直すには悪くない土地なのです。 どの章にも出てきて長屋の住民を支えている差配の茂十は訳あり気で、最終章は茂十 が主人公となり、これまで出てきた長屋の住人が脇を固めます。 図書館本。作者さん初読みでした。

近代の、世が世ならばお姫様だった方の暮らしへの興味で、読みはじめたが、それだけでなく、慶喜の側近が伝える慶喜の逸話、一色すがさんのこと、なども興味深く読んだ。写真をたくさん載せてくださっているので当時の事が良く伝わりました。高貴に生まれても、庶民に生まれても、どちらにも、また違った苦楽はあるんだなぁ、とページを閉じました。図書館本。