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2023年12月の読書メーターまとめ

おとん707
読んだ本
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読んだページ
3196ページ
感想・レビュー
10
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174ナイス

2023年12月に読んだ本
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2023年12月のお気に入られ登録
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2023年12月にナイスが最も多かった感想・レビュー

おとん707
三浦しをんは初読。妻がブックオフに持っていくのをもらって読んだという極めて不真面目な動機。架空のまほろ駅前(実は小田急町田駅であることは見え見え)に便利屋を構える多田と、そこに転がり込んだ高校時代の同級生だが友達ではない行天が繰り広げるサスペンスとミステリーとハードボイルドと人情物と喜劇が混じったような不思議な物語。悪そうな奴だらけだが芯からの悪者はいなので仄々している。全編に流れるユーモアも楽しい。2006年出版だそうだが著者が生まれる直前に流行った「神田川」の時代を想わす懐かしさを感じた。面白い。
りりり
2023/12/27 22:46

もし機会があればですが、しをんさんですと「舟を編む」もぜひおすすめしたいです。

おとん707
2023/12/28 00:04

りりりさん、ありがとうございます。実は気になっていたのです。読んでみたいと思います。

が「ナイス!」と言っています。

2023年12月にナイスが最も多かったつぶやき

おとん707

11月は宮部みゆきの「誰か」を読みましたが、冒頭の自転車轢き逃げ事件は深川の橋のほうから走ってきた自転車によるもの。私の撮った深川の橋の写真からそれらしいところを選んでみました。 2023年11月の読書メーター 読んだ本の数:12冊 読んだページ数:3190ページ ナイス数:225ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/876755/summary/monthly/2023/11

11月は宮部みゆきの「誰か」を読みましたが、冒頭の自転車轢き逃げ事件は深川の橋のほうから走ってきた自転車によるもの。私の撮った深川の橋の写真からそれらしいところを選んでみました。
2023年11月の読書メーター 読んだ本の数:12冊 読んだページ数:3190ページ ナイス数:225ナイス  ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/876755/summary/monthly/2023/11
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2023年12月の感想・レビュー一覧
10

おとん707
1月1日から始まり日捲りのように読む本。立春、立夏、立秋、立冬の四立と春分、夏至、秋分、冬至の四節を合わせて八節。それを含む1年を24に分けたのが二十四節気で、さらに夫々三等分したのが七十二候との事。旧暦がベースだがそれを新暦に当てはめて1日ごとに話題を提供するのがこの本の趣旨。ただ、その日固有の話題はあまりなくてその時候の話題を取り上げている日が多い。その日固有の話題を期待した私にはちょっと物足りなかった。とはいえ毎日寝る前に読んで季節の移ろいを想うのも悪くない。それにしても1年が過ぎるのは早いものだ。
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おとん707
三浦しをんは初読。妻がブックオフに持っていくのをもらって読んだという極めて不真面目な動機。架空のまほろ駅前(実は小田急町田駅であることは見え見え)に便利屋を構える多田と、そこに転がり込んだ高校時代の同級生だが友達ではない行天が繰り広げるサスペンスとミステリーとハードボイルドと人情物と喜劇が混じったような不思議な物語。悪そうな奴だらけだが芯からの悪者はいなので仄々している。全編に流れるユーモアも楽しい。2006年出版だそうだが著者が生まれる直前に流行った「神田川」の時代を想わす懐かしさを感じた。面白い。
りりり
2023/12/27 22:46

もし機会があればですが、しをんさんですと「舟を編む」もぜひおすすめしたいです。

おとん707
2023/12/28 00:04

りりりさん、ありがとうございます。実は気になっていたのです。読んでみたいと思います。

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おとん707
塩野七生が情熱をこめて何回も題材にしているマキアヴェッリの言葉を有名な「君主論」「政略論」などの書物や手紙などから抄録したもの。特筆すべきは塩野七生は纏めるにあたって一切の自己のコメントを入れずに引用文のみで全体を構成している事。こうして読むとマキアヴェッリの人間の心理に対する明晰な分析とそれを的確に表現することの巧みさに感心する。主張の善悪はともかくとして、言っていることは核心を突いている。これによれば安倍派の裏金もダイハツの偽装もマキアヴェッリが人の行動原理を分析した通りに起こったことが良くわかる。
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おとん707
ルネッサンス期の4人のローマ法王の物語。塩野七生には他に「わが友マキアヴェッリ」や「チェザーレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷」があり、時代が重なるのでこれらと登場人物は重なるが描き方は随分違う。例えば改革を唱えてアレッサンドロ6世と対立した説教僧サヴォナローラは本書ではむしろ好印象だが「わが友マキアヴェッリ」ではかなりの悪人に描かれていた印象がある。塩野七生初期の作品で、その後の作品のような文章のリズム感は乏しく、また書き過ぎ感もあるが、塩野曰く「若書き」には良さもあり文庫化に際しても直さなかったとの事。
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おとん707
以前邦訳で読んだときに原文はかなり難しいだろうとは思ったが、果たしてかなり難しかった。話は比較的単純なのだがその語り口は精緻を極めている。特徴のひとつは逆説的表現が多いこと。表面では肯定的表現が実は否定だったり。含意も多い。"The colour hurts my eyes," she said. The colour? Ah, poor Tiny Tim! →これでcolourが喪服の黒だと気付くのは難しい。中川敏訳の集英社文庫版の助けを借りながらこんな調子で苦労して読んだ。美しい英語だと思った。
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おとん707
漱石がロンドン滞在後に書いた初期短編集。「倫敦塔」は漱石が訪ねて実際に目にした事と、この塔を巡るシェイクスピアの戯曲から得た幻想が織りなす随想録的作品。「幻影の盾」と「薤露行」はアーサー王伝説から自由に発想を得た創作物語。これら3編と登場人物の会話を記録したような掌編「一夜」は文語体で少々読み難い。対して「カーライル博物館」は軽く、ユーモアすら感じる紀行文。共に日本が舞台の「琴のそら音」と「趣味の遺伝」は口語体で内容的にも後の前後期各3部作に通じるものを感じたのでより親しみ易かった。多様な作品集だ。
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おとん707
「鬼平犯科帳」読んできたが残りあと4巻。全部読み切ってしまうのは寂しいのでちょっと寄り道でこの平蔵を読んでみた。同じ火付盗賊改方長谷川平蔵だがまず違うのは役宅の位置。鬼平では江戸城清水門外だったがこちらは本所三ツ目橋近く、今の菊川駅の辺。登場する与力、同心、手先(鬼平では密偵)や料理屋、船宿なども鬼平と同じものはない。平蔵の扱いも鬼平ほどは現場に現れず配下の与力を巧みに使う長官平蔵が描かれているがこれはこれで面白い。鬼平のおまさに対しお可久という手先が出てくる。性格は随分違うが物語にいい味を添えている。
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おとん707
「宗教世界地図」「民族世界地図」に続く3冊目。著者は夫々違う。宗教と民族が数百年、千年単位で語られるのに対し世界紛争で語られるのは執筆当時(1990年代)に起きていた紛争が中心だ。多くは今も未解決なので参考にはなる。ただロシアはエリツィン時代で弱く中国の影響力も今ほどではない中でアメリカの影響力は大きかった。その辺は考慮して読む必要がある。また日本の政治とも絡むので著者の政治的立場も考慮する必要がある。ということはこの本一冊で世界の紛争を分かったつもりになるのは危険。同類の本を多元的に読む必要性を感じた。
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おとん707
ネタバレ私にとって身近な深川が舞台だとつい読んでしまう。土地勘のある所の物語は景色が具体的に心に浮かぶのでワクワクする。これもそんな本のひとつ。小杉健治は初読。13年前に騙されて無一文で江戸にやってきた少年与四郎は今や深川の小間物屋を愛妻と営んでいる。だが店の小僧の太助がある事件に巻き込まれたことで事態は思わぬ方向に。様々な善人悪人が出てくるが、実は夫々が繋がりある事が分かってきた末に事件は落着する。人情ものでハラハラ感はないので気持ち良く読めるがそこが物足りないともいえる。続編がありそうなので次に期待したい。
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おとん707
初出は30年近く前だが今に繋がる話。著者は捨て犬や保健所に保護されて数日後に殺処分になってしまう犬達を自宅に引取り、健康を回復させ必要な訓練を施して責任をもって里親に渡すことを仕事の傍らにボランティアでやっている。その実話。狩猟犬が猟期を終えると捨てられることがある実態など初めて知った。狩猟犬は狩猟の為に改良され教育されているので家犬として里親に渡すまでには多大の苦労があるのを初めて知った。一日に何匹も引き取り同時に10匹以上も面倒を見る。本人と家族の忍耐と愛と献身的努力がなければできない。頭が下がる。
おとん707
2023/12/05 10:00

実は高校時代の同級生から著者の北浦清人は我々の同級生だと聞いてびっくり。たしかに同級生に北浦清人がいた。あの北浦がこの北浦だった。高校時代の北浦はおとなしくて読書家だった。あのおとなしい北浦がこんなに情熱的に捨て犬の幸せ実現に生活の大部分を捧げているとは正直驚いた。同時にどれだけの犠牲を払っているのだろうかと心配になる。24時間365日休みのない献身に敬意を表すとともに本人とご家族の健康を祈る。

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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2018/05/31(2343日経過)
記録初日
2018/05/08(2366日経過)
読んだ本
824冊(1日平均0.35冊)
読んだページ
247414ページ(1日平均104ページ)
感想・レビュー
824件(投稿率100.0%)
本棚
7棚
性別
現住所
千葉県
自己紹介

毎月3000ページ、10冊、そのうち1冊は英語の本を含むことを目安としています。それより多過ぎもせず少な過ぎもせずというのが消化不良を起こさず、空腹感も覚えない私の読書ペースです。毎月ゆるいテーマを決めてそれに沿って、或いはそこから派生した本を選んで読みたいと思っています。読メに参加してから読んだ本は全部感想を書いています。趣味はクラシック音楽(聴くのもやるのも)、ひとり旅、写真、美術館・博物館めぐり、競馬、友達との飲食、そして読書。時間が足りません。

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