新しいことを知るということは、すでに知っていることへの上書き保存ではなくて、フォルダを新規作成して別物として受け入れないといけない。自分の中の選択肢を増やして、選択するために考え続けなくてはいけない。読書に理由付けはしたくないけど強いていうならこれかなあ。

安吾節～♡特に推理小説の中に作者本人の名前が出てくるの、結構すきかも。表紙のデザインも気に入ってる。

金原さんの純愛小説！？『軽薄』ってタイトルで！？……裏表紙の説明文に見事やられました。お互い都合の良い存在になれないのが愛なのかなー、そうなると友人関係とか仕事関係みたいな"愛"以外の関係って本来もっとドライであるべき。友人関係が都合が良いって言うと語弊があるけど、男女の友情は成立しない論みたいにお互い相手にほどよく興味がないと成り立たないのではと思う。『この世界には数え切れないくらいたくさんの世界があって、でもどれか一つを選ばなきゃいけないって、突きつけられた感じがするよ』

少女小説なる分類があることを初めて知った。読み終わった途端に自分にも居た親友を思い出した。名前も似てて、誕生日もまあまあ近くて、隣に住んでて、見た目も似てて。実際は真逆の性格だったと思うし、内心めちゃくちゃ張り合ってたと思う。でも彼女がいたからこそできた経験も沢山あったし、彼女が自分を高めてくれたと思える。本当に自然と離れていったけど、当時の自分にとっては誰よりもかけがえのない存在だったな。

エネルギーの塊が襲い掛かってくるような読書体験をした。久美ちゃんの父親が自分のそれで、、腹を下した。ボブじゃねえよ。

新しいことを知るということは、すでに知っていることへの上書き保存ではなくて、フォルダを新規作成して別物として受け入れないといけない。自分の中の選択肢を増やして、選択するために考え続けなくてはいけない。読書に理由付けはしたくないけど強いていうならこれかなあ。

安藤さんのお仕事小説は働く姿がリアルで良い！飲みニケーションとかお前呼びとか怒鳴るとか、時代錯誤すんなよと顔をしかめる程度には仕事に対してドライでいれてると実感した。『心も身体も、組織に殺されてはならない』大好きな台詞だ。

表紙の色とタイトルと、小説の中身がこれほどまでに合致している作品をわたしは知らない。

ストーリー自体はありふれたものだけど、少しずつメニューや仲間が増えていくにつれて読み進めるのがたのしくなった。勝手な思い込みに気づかされるのも小説ならではの体験で非常に心地良い。シンブルへの親近感と信頼感は、なるほど楽竣だ！