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2024年10月の読書メーターまとめ

ガジュマル
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感想・レビュー
17
ナイス
1117ナイス

2024年10月に読んだ本
23

2024年10月にナイスが最も多かった感想・レビュー

ガジュマル
陽の光が反射して、白く輝く海の光景。どこか愁いを帯びたその表紙に釘付けになる。波音が聞こえてくる。炭鉱町の暮らしと父への想い。静かな語り。窓辺の淡い光、透けるカーテン、祖父の墓石がきらきらと眩しい。息をのむほど美しい海とその真下、真っ暗なトンネルで働く父の姿が何度も対比され、胸が塞がれる。あぁ、私たちの暮らしは、過酷で危険な現場で働く多くの人々の上にあるのだ。ベランダで海の夕景を眺める家族のひと時の幸せ。ぽつぽつと海辺の夜の街明かりが美しい。ケイト・グリーナウェイ賞受賞シドニー・スミス絵の情緒豊かな作品。
が「ナイス!」と言っています。

2024年10月の感想・レビュー一覧
17

ガジュマル
コインを使わねば💦と電子書籍初読み/まず「幸福と幸福感」の違いに目から鱗。岸見さんの半生や三木清「人生論ノート」引用など興味深く読んだ。真の幸福は「自分自身とひとつ」のもの。だから『自分が自分自身であること』が何より大事だという。幸福は「存在」であり過程ではない。今既に幸福であることに気づくこと。人生相談QA形式を挟み、想像した本とは違ったが、何か大きなヒントを得られた気がする。/★One of them。今日という日を、今日という日の為だけに。自分の価値は自分で決められる。自分の価値を信じる。
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ガジュマル
I can go anywhere today! お呪いのように背中を押す、素敵なタイトルだ。夕暮れ~夜のひと時の幸せ時間を描いた「美しいってなに?」とまるでシリーズ、酷似のビビッドな色彩で対のように朝焼け~始まる日中の歓びを描く。眩いほどの新しい朝、白馬に乗って「おはよう!」「おはよう!」。明るい心が沸きあがり、何だってやれる気がする。いや、やるよ!と奮い立つ心。失敗したって大丈夫。パワーが漲る。命の賛歌。気持ちが溢れて心が躍る…『おめでとうみんな!おめでとう世界!』晴れやかなとってもいい絵本だと思う。
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ガジュマル
これは面白い!タイトルにしてやられた感。てっきりお寿司のストーリーかとばかり。アイスが帽子、箱が着付け、鉛筆がカット&カラー、焼売が餃子と一緒にサウナへと、ソーセージは車を買って彼女とデート、苺が家具やへベッドを買いに♪何と上手い展開!ワクワクした。おまけの迷路までついて、まさに遊び心だ。ミニチュア人形で撮影された写真絵本に、ふとペクヒナさんとの共通性を想う。隅々まで、こまごまと尽きないアイデアに驚かされる。
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ガジュマル
表紙、水草の海藻のような質感。水辺の奥行きを感じる。内扉を開けると、これまたカエルの卵の浮遊する藻が繁殖した池の水を思わせる水中の様子。どうやって撮影したんだろう?と調べれば、セル画を何層も重ねて撮影する新たな手法でつくられたという。ペクヒナさんの絵本は常に、目を見張る驚き、ワクワク感を与えてくれる。優しい兄ちゃんカエルがそのままへたらず復活してよかった。家族愛がテーマとのことだが、今作は食虫する様子など…やや好みではなかったかな(^^;
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ガジュマル
この子はきっと天女シリーズのお孫さんね。お馴染み豊かな表情、その魅力といったら!思わず笑いが込み上げ、吹き出してしまう。泣き虫わがまま、怒りんぼ…コロコロ変わる喜怒哀楽に周りは常に振り回されっぱなし。でも憎めない。まるで赤ちゃんを見ている微笑ましさ。卵お化けの浮遊感~霧の立ち込める情景、美しい虹の懸け橋…映像全体が素晴らしく、改めて唯一無二の作家だなと思う。いると面倒、いないと恋しい。孤立した現代、人との関わりに語り掛けてくるような、ちょっと心がポカポカするストーリー展開も申し分なく好ましい。次作の予感。
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ガジュマル
いせさんの描く作品はつい内容よりもまず、絵の美しさに目が向いてしまう。これもそう。夏の終わりの遠い日の思い出、子ども心を描いたノスタルジー。私にとってはこれといって響くものではなかったけれど、壁に映る影に向き合い躊躇する姿、モノクロの白抜きで表現されたすっぽり帽子の中へ閉じこもっている姿、帽子から垣間見えるセピア色の海の光、だんだんと色が見えてきてどこか残像のように遠くキラキラした海に遊ぶ姉たち…心象風景、その表現の雄弁さが際立って秀逸に感じられた。(絵本にっぽん賞受賞作品)
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ガジュマル
身を寄せ合う北極兎、じゃこう牛や雷鳥が愛らしい。一転、赤く染まった頁にはカリブーを襲う狼。夢現の淡いの中、命が風に溶け合い一体となって舞うシーンが本当に素敵で、朝の地平線一瞬の朝焼けに息をのむ。画集のように魅入ってしまうアート性の高い美しい絵本だが、冒険家作者の実体験、厳しい自然の生と死、命、環境への想いこそが心に響く。絵の井上さん自身過去受賞作に“命の循環”について描いており、まさに黄金のコラボ、銀インクで描かれる彼女の定番-リソグラフ手法も効いている/命と切断して物事を考える思考こそが最大の問題/→
ガジュマル
2024/10/24 11:35

自分の命は周囲の環境と同一/その土地で生きるということは、その土地から命を得ることだ。ー自分の体を構成している物質がこの土地自体であると考えることがある。その意味では、地球に生きる我々すべてが、地球自体であるということだ/環境問題とは数字の問題ではない。命の問題だ。自分の命はもちろん、隣にいる大切な人の命であり、会ったこともない遠い土地の誰かの命であり、時代も異なる動物の命のことだ

ガジュマル
2024/10/24 11:37

北極を冒険することは、生きること。死を感じること。その死とは、誰かの命であり、いつの日か自分の体も分解されて、空に舞い、風に吹かれて誰かの命にたどり着く(日本絵本賞大賞・造本装幀コンクール日本書籍出版理事長賞)

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ガジュマル
「流木のいえ」読後、以前母の友”で読んだ、木の実で制作する田島さんのアトリエの様子を思い出し手に取った。実際にその作品を読むのは初めて/ なんてユニークなんだろう!生命がほとばしる、弾けるような楽しさ!読んだ後は、実際に木の実を拾って自分でも描いてみたくなる。そんな自然との橋渡しのよう絵本でもある。実に効果的に木の実を使い、命の循環を、今を目一杯生きる感覚を、何にでもなれる自由な遊び心を、感じさせてくれる作品。
がらくたどん
2024/10/24 11:50

嬉しい共読です(^^)この集合離散して変幻自在に暴れまくる「つぶつぶ」の迫力は大人でも一瞬たじろぐほどで、でも不思議と身体のどこかが刺激されるのか癖になりますよね♪「生命がほとばしる」ああまさにそう!よく考えたら生きとし生けるものミクロにみれば分子の粒々がとりあえずくっつきあって形をなした暫定形って気がしてきますo(^-^)o

ガジュマル
2024/10/24 21:34

がらくたどんさん♪まさに "芸術は爆発だ " って感じのたじろぐ迫力でしたね (*^^*) 我々はみな粒子でできているという本質、それに繋がっているからこその共感というのか、細胞が騒ぐ感じ?素材にぴったりマッチしたストーリーが絶妙だと思いました。

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ガジュマル
小さな白いドット&小花模様の藍染め布、藍の濃淡が美しい!内表紙を開けばまた小花模様が可愛いくて。白と淡い藍色文字が交互に並ぶ。それは音符のように小さく波打ち、口承ライブを聴くような錯覚。隅々までお国柄を醸す独特の雰囲気のお洒落な絵本だ。草木染に関心を持ち、色々試し遊んだ時期がある。チェコにも藍染めがあると知った時の親近的感慨。あとがきには工程や日本の技法との違い等が詳しく解説され読み応えもある。アポレンカ=光の少女、名前に込めた継承への想い。貴重な伝統の技を絵本を通じ広く後世に語り継ぐことは大事と思う。
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ガジュマル
長田さんの研ぎ澄まされた問いが内に響く。繰り返す自問。冴え渡る伊勢さんの絵。「幸福の王子」を思わせるツバメが描かれた初頁ー幼子を抱く淡色の聖母図は、最終頁で鮮明になる。詩と絵の呼応が素晴らしい。深い思索から生まれる気づき、それは日々永遠に続く。/空を見上げる/五感で感じる/ありがとう/友人樹木、自然との触れ合い/美しいもの、好きなもの/夕焼けに祈る/自分にとっての“私たち”/何歳の頃の自分が好き/“世界”で思い描くもの/問と答-必要なのは/これだけはしない、したいこと/人生の材料/人各々の幸福/言葉への信
ガジュマル
2024/10/17 16:35

<いせさんのインタビュー記事> https://www.tokyo-np.co.jp/article/36795 言葉の森を彷徨って 長田弘・詩『風のことば 空のことば 語りかける辞典』 

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ガジュマル
陽の光が反射して、白く輝く海の光景。どこか愁いを帯びたその表紙に釘付けになる。波音が聞こえてくる。炭鉱町の暮らしと父への想い。静かな語り。窓辺の淡い光、透けるカーテン、祖父の墓石がきらきらと眩しい。息をのむほど美しい海とその真下、真っ暗なトンネルで働く父の姿が何度も対比され、胸が塞がれる。あぁ、私たちの暮らしは、過酷で危険な現場で働く多くの人々の上にあるのだ。ベランダで海の夕景を眺める家族のひと時の幸せ。ぽつぽつと海辺の夜の街明かりが美しい。ケイト・グリーナウェイ賞受賞シドニー・スミス絵の情緒豊かな作品。
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ガジュマル
カラフルで踊るような絵、喜びに溢れている。私も以前、流木を拾い集め、色々作り飾って楽しんでいたことがあるが、“造形と想像の楽しさ”が伝わってくる月夜のファンタジー。感覚的で、正直最初はちょっとピントくるようなこないような…(^^; 追憶?最後に書かれた石川さんのメッセージ、出会った本と出会った絵描きへの感謝、なるほど。絵本ナビによれば、本との出会いに父の影響、絵描きは尊敬する田島征三さんがモデルとか。確かにꉂ(ˊᗜˋ*) https://ehontokinomi-museum.jp/ 絵本と木の実の美術館
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ガジュマル
棚で見つけたジョーダン・スコットと組んだ2作以前の作品、絵の作風が少し違う?など思いつつ…影が離れ自由に動き出す場面からの躍動感といったら!スージー・リーさんの「なんていい日」を想起させる。影の中に潜む“自分の本当のやりたい”。豊かな水彩色オーラ―を纏って手を伸べるスムートがふわり魔法使いのように引き出してくれる。空を見上げる大胆な構図、トンボがドラゴンに変身するユーモラスな発想、バッタ、カエル、石ころの夢…。スムートは誰もの中にいる自分の分身だ。なんだか勇気が沸いてくる。気づくことはなんて素晴らしい!
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ガジュマル
すっかりファンになってしまった石川さん作品7冊目。揺れる藤の絵が印象的。香りまで漂ってくるようだ。風を感じ、音も聞こえる。何より柔らかな、あぁなんていい表情なんだろう。ズームアップされる大胆な構図。今にも本の中から飛び出してきそうなほど生き生きと目を輝かせ動きまわる姿。本来の子どものあるべき姿が描かれている。大事なことを思い出したような気がする。友だちのはじまり。爽やかで素敵な絵本。
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ガジュマル
石川さんの絵はまず表情がいい!線に勢いがある。ワンポイント使用の黄色も効いて、元気や勇気が沸いてくる。なんだか「押し入れの冒険」田畑誠一さんの絵にも似ているな。階段を登るちさとちゃん、枇杷に手を伸ばすしゅん君、思わずぎゅっと手を握りしめ応援している。「手伝ってやる!」「おまえすごいな」真っ直ぐに言動できるしゅん君に大人ながらに教えられる。「頭を“こくん”てしたら必ず自分でやるんだ」- そうか、「こくん」は“よしやるぞ!”と自分への鼓舞!達成感の疑似体験、エールのようパワーがもらえる素敵な絵本だ。
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ガジュマル
Zoom講演会で初めて知った著者、再読。展覧会用に描いたという絵、ボタ山の景色はもう圧巻!鮮明な映像記憶につい、重ね重ね一個一個…本当に描くのが大変だったらしい。画力はもとより「とべる!」など台詞もいい!後世に伝え遺すべき貴重な炭坑町の記録に加え、実に繊細で熱い心の機微が詰まった物語。子どもたちの逞しさに圧倒される絵力!松井直氏曰く「過去の時代や育ちを知ることは、今を感じ、生きる気持ちと力を養い育てることに結びつく」。傑作だと思う。内扉のずらり並んだ足もいいなぁ。(絵本文化賞受賞/著者初制作の絵本)
ガジュマル
2024/10/14 20:50

モノクロの鉛筆画の中に真っ黒な泥の河やらたくさんの色が見える。最後のページにほんのりと薄〜いピンクの定規、なんて効果的に使われているのだろう!

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ガジュマル
「光と動きの100かいだてのいえ-19世紀の映像装置とメディアアートをつなぐ」の観賞後、同写真美術館図書館にて。遊び心がいっぱい。一見単純と思いきや、視線は上へ進み、次の住人は?とページを捲るたびワクワクし、雨水利用のカエルの家はエコライフな気づきもあり、各生態に寄せつつも蜘蛛の食事がリアルでなかったのにほっとするやら…数を数え、じっくり隅々まで目を凝らし、親子や友達一緒に楽しめるまさに“絵本”。シリーズ化も納得。子どもらは真似をして「オリジナルな100階建の家」描きたくなっちゃうだろうな♪
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2018/10/10(2237日経過)
記録初日
2014/10/10(3698日経過)
読んだ本
682冊(1日平均0.18冊)
読んだページ
160967ページ(1日平均43ページ)
感想・レビュー
487件(投稿率71.4%)
本棚
4棚
自己紹介

ふと読書メーターに出会い、軽い記録程度に始めてみると思いの外! 皆さんの投稿に触発され、今読みたい本がいっぱいです🌼

共感はもちろん、着眼点の違いや見落としていた細部に気づいたり、日々ナイスやコメント、お気に入り登録ありがとうございます。

これからも、ゆっくりと読書を通じて、世界を拡げていけたらなと思っています🌱

※以前読んだ本もほんの一部登録し、本棚も作りかけました。が、いざ遡って書こうと・・新鮮な思いは既に消え、ぼんやりとした大雑把な感想しか思い出せません。
その時々に感じた思いを書き留めておくって貴重ですね🐥
再読の楽しみも生まれます。
 
(2018.10月)

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