誰もが知る超有名作。いろいろと瑕疵はあるものの、たしかによく出来ている。呪いを解く“オマジナイ”の方法はシンプルだが、昔からこの方法こそもっとも増殖に適したやりかたなのかもしれない。まさにウイルスだ。今後は人類全体を巻き込んだSFホラーになりそうな雰囲気。主人公の浅川はやけに臆病で頼りなく、そのせいか相棒の竜司がとても頼もしく見えた。（クズかと思いきや最後に印象も変わったし）

あらすじと表紙に惹かれて。著者の本は初めて読む。しかし期待したほどには楽しめなかったというのが正直なところ。終盤はさすがに盛り上がるが半分くらいまでは退屈で、諸々の真相もある程度予想はできた。しかしなにより気になったのは、ことあるごとに情景描写が入ってくることでテンポ感が悪くなってしまっていることだ。しかもその描写も達者とは言えず、あまり頭に入ってこない（これは自分の問題かもしれないが）。総じて、素材は良いのに演出が単調な映画を見ているようだった。

本格ミステリとしてもキャラクターものとしてもおもしろい、日常の謎系学園ミステリ短編集。とても好きです。兄貴もなかなかだけど妹ちゃんも良いキャラしてる。

シャーリイ・ジャクスンの『丘の屋敷』を読んだので、10年ぶりにこちらを読み返したくなった。不穏な筆致がとても良い。いつか西洋ホラーの長編も書いてほしいな。

優れた怪奇小説であり、心理サスペンスでもある。丘の屋敷にとって、精神的に脆いエレーナはまさに格好の餌食だったのだろう。いろいろと想像の余地がある“開かれた”物語なのが良い。文章もとても読みやすく、著者と翻訳者の力量に感服しました。

高校生の頃に読んでから、20年近くを経ての再読。もちろん内容はほとんど忘れていた。でもたぶん、あの頃よりもこの物語を楽しめた気はする。しかし村上作品というのはどれも感想を言葉にするのが難しい。作中にもあるように、言葉で説明しようとしてもそれを正しく伝えることができない。

誰もが知る超有名作。いろいろと瑕疵はあるものの、たしかによく出来ている。呪いを解く“オマジナイ”の方法はシンプルだが、昔からこの方法こそもっとも増殖に適したやりかたなのかもしれない。まさにウイルスだ。今後は人類全体を巻き込んだSFホラーになりそうな雰囲気。主人公の浅川はやけに臆病で頼りなく、そのせいか相棒の竜司がとても頼もしく見えた。（クズかと思いきや最後に印象も変わったし）