まさかドミノに続編が出るとは。完成度は前作にやや劣るものの、今回も楽しかったです。およそ現実的にはありえないいろんなことが起こるけど、そこはコメディなので気にしない。

あらすじから受ける印象よりは硬質な（というか地味な）物語だった。虫に関する「ラウダの仮設」の章が興味深い。読んでる最中よりも、読み終わったあとにあれこれ思い返して考えたときのほうがこの作品の面白さを感じられた気がする。

近年は毎年地味に値上がりを続けており、中身はほとんど変わらぬままついに1000円を越えてしまった。それはともかく『ボリビアの猿』の話をしよう。改めて調べてみると、2007年の“このミス”の時点で著者は「5年も担当編集者を待たせている」と書いている。5年どころかとうとう20年を越えてしまったわけで、ある意味さすがですと驚くほかない。どこまでもこの記録を伸ばしてほしいようなほしくないような……。ちなみに当初は文庫書き下ろしで出る予定だったようだが、いま出すなら単行本になりそうな気がする。本当に出たらの話だが。

まさかドミノに続編が出るとは。完成度は前作にやや劣るものの、今回も楽しかったです。およそ現実的にはありえないいろんなことが起こるけど、そこはコメディなので気にしない。