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2024年10月の読書メーターまとめ

人生ゴルディアス
読んだ本
5
読んだページ
2332ページ
感想・レビュー
5
ナイス
35ナイス

2024年10月に読んだ本
5

2024年10月のお気に入られ登録
1

  • たにやん

2024年10月にナイスが最も多かった感想・レビュー

人生ゴルディアス
エネルギー源についての400年史というより、人類が手にしてきたエネルギー源とそれを活用する技術史に重点が置かれていた。蒸気機関のエンジニアリングや、初期自動車、電機の仕組みまで、あまり見かけない図が多くて素晴らしかった。電気のところも、電気と磁気がひと固まりのものだと理解されることで電磁誘導の発電につながる経緯や、蛙の筋肉を収縮させるのが電気であることが示される過程まで丁寧に説明してくれて、科学史としても面白かった。また過去の産業汚染の事例も豊富で、そこから導かれる、原発のほうがましという結論。
人生ゴルディアス
2024/10/09 23:41

本書に出てきたライデン瓶とか、他の本ではあまり見かけない気がする。ライデン瓶は静電気を蓄え、かなりの出力を得ることが可能なようなのだが、うまくイメージできなかったのが残念。アーク放電から溶接に話を繋げるというのも、やはりエネルギーの歴史というより技術史の本だし、溶接が生まれてようやく天然ガスの長距離パイプライン敷設が進み、石炭の使用を減らすことができるようになったとか、話題が縦横無尽。このくらいの粒度の文明発展都市運営シミュレーションゲーム欲しいな。

が「ナイス!」と言っています。

2024年10月の感想・レビュー一覧
5

人生ゴルディアス
『三井大坂両替店』が面白かったので著者の別の本を通販したら、とんでもないページ数に慄いて長らく積読していたが、いざ読み始めたらとても分かりやすく面白かった。新世代の学者だなって感じの論の進め方。基本的には江戸後期に非農業部門の興隆によって農業より儲かる仕事に人々が向かってしまい、小作人の賃金は上昇するしそもそも数の確保が大変で、年貢のノルマを抱えた庄屋(大地主)は優遇措置を取ったり苦労していたが、その内実を庄屋経営も含めて論じていくというもの。大変よかったです。
人生ゴルディアス
2024/10/28 19:55

というかやっぱり江戸期農業系の先行研究って一回火にくべられるべきだと思う。先行研究紹介のところで、「プロレタリアート」とか「矛盾」とかが先行研究で使われているため(90年代の書籍でさえ「矛盾がさく裂」とか「オルグ」とか平気で出てくる)、学生運動時代?の左翼用語を使わざるを得ない感じで、なんだかなあって感じる。西洋史で古い本を読んでもそういうのは見たことないから、やっぱりこの分野だけ突き抜けておかしい。

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人生ゴルディアス
移民の良しあしは簡単にわからず、要素が多岐にわたるので基本戦略は問題を可能な限り切り分けて論じることだが、切り分け方で複数の結論が出てくることがあり(例えば米国統計の元データとなる「国民」と「移民」で、移民の子供は米国民となることから、統計を世帯=移民と個人=移民の親と米国民の子供とでわけると結論の見え方が全然変わってくるなど)、結局はイデオロギーに従って結論が作り上げられるとする。統計についての頭の体操が多く、その意味でだいぶニュートラルに読めるが、やはり読んでて昨今国内の嫌なニュースが頭にちらつくよね
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人生ゴルディアス
面白かった。大砲が出る前と出た後の築城の変遷。ローマ時代は円形の砦と高い壁が最強と言われていたが、大砲や鉄砲が出てきてからは、抜かれない分厚い壁、衝撃を減らす壁の傾斜、多角形型の稜堡(砦のどこからでも壁にとりついた敵兵を撃てるようにするための構造)が大事になった。けれど最初から最適解にたどり着いたわけではなく、ルネッサンス的な砦の擬人化などもあって、と当時の築城家の思考の変遷もたどるが、こっちは正直面白くなかったかな。ただ城の話はとても良かった。欧州の城塞の写真を見ると、たちまち意味が分かるようになった。
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人生ゴルディアス
エネルギー源についての400年史というより、人類が手にしてきたエネルギー源とそれを活用する技術史に重点が置かれていた。蒸気機関のエンジニアリングや、初期自動車、電機の仕組みまで、あまり見かけない図が多くて素晴らしかった。電気のところも、電気と磁気がひと固まりのものだと理解されることで電磁誘導の発電につながる経緯や、蛙の筋肉を収縮させるのが電気であることが示される過程まで丁寧に説明してくれて、科学史としても面白かった。また過去の産業汚染の事例も豊富で、そこから導かれる、原発のほうがましという結論。
人生ゴルディアス
2024/10/09 23:41

本書に出てきたライデン瓶とか、他の本ではあまり見かけない気がする。ライデン瓶は静電気を蓄え、かなりの出力を得ることが可能なようなのだが、うまくイメージできなかったのが残念。アーク放電から溶接に話を繋げるというのも、やはりエネルギーの歴史というより技術史の本だし、溶接が生まれてようやく天然ガスの長距離パイプライン敷設が進み、石炭の使用を減らすことができるようになったとか、話題が縦横無尽。このくらいの粒度の文明発展都市運営シミュレーションゲーム欲しいな。

が「ナイス!」と言っています。
人生ゴルディアス
扱う時代が長く、しかも都度背景事情が異なるので不思議な構成に感じたが、最後まで読むとそれが魅力なのだと思った。軸は日本における流通システムの構築で、江戸からバブル期までカバーしているため、それぞれの時代においてなにがシステム構築に影響を与えるかが異なっているため煩雑な印象を受けるが、まさにそれが肝なのだと。流通システムとしてはある程度普遍的な型がありつつ、歴史的経路依存や、時代ごとの産業構造があって、そちらの影響のほうが大きいのだろうと感じられた。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2011/02/08(5042日経過)
記録初日
2011/02/14(5036日経過)
読んだ本
1083冊(1日平均0.22冊)
読んだページ
398419ページ(1日平均79ページ)
感想・レビュー
1022件(投稿率94.4%)
本棚
0棚
性別
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