南北朝時代に語り本として練り上げられて行った『平家物語』は、単なる「無常観」の物語ではない。京都方と鎌倉方の攻防を描くことにより世論を誘導するための物語でもある。やはり古典文学作品は、その時代のコードとともに読むことでいっそう面白くなるな。

論文とは提示したアーギュメントの正しさを論証する文章である。アーギュメントとは、アカデミックな価値と反論可能性を持ち、論証することを要求するテーゼのことである。イントロとコンクルージョンを除いた9割が本論となるが、本論はパラグラフライティングに則って記述すれば良い。パラグラフを構成する各センテンスの抽象レベルを1-5に分けることによって、自身の論文を客観視することができ、重厚さを持たせるべく必要な周辺情報を付加することが可能になる。イントロには親切さと意外さの2つの観点がある。問は誰かに対する抗議から。

南北朝時代に語り本として練り上げられて行った『平家物語』は、単なる「無常観」の物語ではない。京都方と鎌倉方の攻防を描くことにより世論を誘導するための物語でもある。やはり古典文学作品は、その時代のコードとともに読むことでいっそう面白くなるな。

自分が働く際にふわっと意識していることを、堀先生は圧倒的練度で実践されている。「いつか効率的に仕事をこなせるようになりたい。いつか残業や休日出勤をしなくても仕事をまわせるようになりたい。自分はまだ成長が足りないからこんな状況だけれど、仕事を覚えればちゃんとやれるようになるさ。(中略)でも、僕は確信を持って言いますが、あなたにそんな日は生涯訪れません。自分が体を壊したり、子どもに手がかかるようになったり、親の介護が始まったりして、ある日突然ただ残業や休日出勤ができなくなる日が来るだけです。」はパンチライン。

現在の職場には年下の後輩教師はほとんどいないのだが、教員歴8年目を迎え30代になってしまった自分自身の教員としての在り方を客観視する助けになれば、と期待して読んだ。教師の指導力とは、とどのつまりキャラクターとは切っても切り離せないところにある。自分自身をメタ認知し、自分の外部にあるhowではなく内部にあるwhyを徹底的に意識していかねばならない。30代のうちにどれだけ「貯金」を作ることができるのか。教職の全体像を掴むことができるような働き方を意識したい。

主に高等学校の教員による、書くことの指導例集。理科や農業科の実践例や、文科省・大学教授の提言もある。個人的に一番刺さったのは駒形先生の学級日誌を通じた指導。 子どもたちの書く力を伸ばすには、まずとにかくたくさん文章を書かせることが重要だと考えている。また、クラスメイトが書いた文章をフラットな眼差しで読み合うことも重要になるのではないか。たくさん書いて、たくさん読むのである。そんな授業を実践したいと考え、今年度は毎時間ショートエッセイを書かせているのだが、わりと手応えがある。ものすごく時間を奪われるが。