群馬県警本部の刑事部捜査第一課、葛警部が事件を解決する短編集。「彼らは葛を良い上司だとは思っていないが、葛の捜査能力を疑う者は一人もいない」。スタンダードに情報を集め、何かが引っかかるところを感じて、一人で真相に辿り着いていきます。葛の様なワンマンな上司だと部下は大変だろうけど、最終的に写真や供述調書などから点を線にして解決するのは尊敬するしかないでしょうね。人間性がもう少しよければ満点ですね。

「人間も一番美しい時に標本にできればいいのにな」 蝶博士の榊史郎の幼少期の蝶の標本作りから、5人の画家の卵を蝶に見立てて標本にし、最後は息子に手をかけた犯人としての告白があり、猟奇的犯罪だと思いながら読んでました。史郎の行動は理解することは出来ませんでしたが、最後まで二転三転して読み終わりは、やはり嫌な気持ちでした。帯にある「果たしてそれは誰の標本か。」は伏線だったんだ。

死神シリーズ第3弾。今回は黒猫のクロが今まさに自殺しようとする料理人を、ゴールデンレトリバーのレオも新たな未練を解決しようと。レオとクロが共闘して解決していきます。最後は阿保猫、馬鹿犬と罵倒しながらもお互いの存在意義のために協力して闘うところはカッコ良かったです。

優しい死神の飼い方に続く第2弾。「我が主様」によって不本意ながら黒猫の姿で地上に派遣され、この世に未練を残した魂を「我が主様」のところへと導く。今回は黒猫のクロが活躍します。バラバラな事件が最後には繋がって、まさかの人物が犯人でした。前作のレオも活躍して、面白かったです。エピローグは永遠の別れが悲しかったです。

安積班の10編からなる短編集です。高齢者の運転トラブル、半グレの取り締まり、悪質なクレーマー、現代社会の問題をテーマとしてます。今回は大きな事件ではなく、日常的な事件であり、警察は日々この様な事件を扱い社会の秩序を守っているのだと思いました。クレーマーの話は警察官に暴言を吐いて挑発しても、立ち向かうことが出来ないのが腹立だしく感じた。

群馬県警本部の刑事部捜査第一課、葛警部が事件を解決する短編集。「彼らは葛を良い上司だとは思っていないが、葛の捜査能力を疑う者は一人もいない」。スタンダードに情報を集め、何かが引っかかるところを感じて、一人で真相に辿り着いていきます。葛の様なワンマンな上司だと部下は大変だろうけど、最終的に写真や供述調書などから点を線にして解決するのは尊敬するしかないでしょうね。人間性がもう少しよければ満点ですね。