読書メーター KADOKAWA Group

2024年9月の読書メーターまとめ

のざきち
読んだ本
11
読んだページ
4379ページ
感想・レビュー
11
ナイス
494ナイス

2024年9月に読んだ本
11

2024年9月にナイスが最も多かった感想・レビュー

のざきち
ネタバレ今回もやはり安定の面白さ。特に今回はディクスン・カーを彷彿とさせる足跡のない殺人と衆人環視下の毒殺という不可能犯罪が発生し(正直謎そのものはトリックとは言えない出来かもしれませんが)、その解明の過程も楽しめますが、やはりシリーズの特徴であるポーの行動力とブラッドショーの分析力、ドイルの卓越した病理学の知識が三位一体となり真犯人を追い詰めていく物語の展開が秀逸です。また、フリン警部も含めたSCASのメンバーたちのユーモア溢れるやりとりも楽しい。これだけ楽しめる要素が満載なので一気読みもやむを得ませんよね!
が「ナイス!」と言っています。

2024年9月にナイスが最も多かったつぶやき

のざきち

2024年8月の読書メーター 読んだ本の数:11冊 読んだページ数:3857ページ ナイス数:415ナイス 8月も何とか10冊以上読めました。今月は創元推理文庫の復刊フェアもありますし、積読本が増えないようせっせと読みたいですね。★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/976665/summary/monthly/2024/8

が「ナイス!」と言っています。

2024年9月の感想・レビュー一覧
11

のざきち
ネタバレ「私があなたを必ず無罪にします」マーティン・エイレングラフは不敗の弁護士。法外な弁護料は無罪放免なら支払必須だが有罪になったら払わないで結構。そして依頼人は例外なく無罪となってしまう。例え真犯人であっても!…「泥棒バーニィ」や「殺し屋ケラー」などのワルいキャラクターを創出したブロックにまだこんな最凶キャラが残っていたなんて。内容は全編エイレングラフがいかにして依頼人を無罪に(そもそも裁判すらさせない)するのか、その手口を楽しむものなので後半ちょっと食傷ぎみになりますが、ブラックなユーモアを堪能できました。
が「ナイス!」と言っています。
のざきち
ネタバレ些細な傷害事件で警察に連行された自称スズキタゴサク。刑事の尋問をのらりくらりとかわす中「十時に秋葉原で何かが起きる」と漏らし、直後にビルの空き室で爆発が起きる。あと三度の爆発を「予言」した彼に対し警視庁特殊犯係の清宮と類家は彼から出題されるクイズを解き新たな被害を食い止められるのか...「このミス」2023年国内一位の作品。冴えない中年男スズキと刑事達の爆弾をめぐる虚々実々の駆け引きがサスペンスフルなのは勿論なのですが、読者自身の「正義の在処」にまで揺さぶりをかけられる錯覚に陥るような筆致が秀逸でした。
が「ナイス!」と言っています。
のざきち
ネタバレ今回もやはり安定の面白さ。特に今回はディクスン・カーを彷彿とさせる足跡のない殺人と衆人環視下の毒殺という不可能犯罪が発生し(正直謎そのものはトリックとは言えない出来かもしれませんが)、その解明の過程も楽しめますが、やはりシリーズの特徴であるポーの行動力とブラッドショーの分析力、ドイルの卓越した病理学の知識が三位一体となり真犯人を追い詰めていく物語の展開が秀逸です。また、フリン警部も含めたSCASのメンバーたちのユーモア溢れるやりとりも楽しい。これだけ楽しめる要素が満載なので一気読みもやむを得ませんよね!
が「ナイス!」と言っています。
のざきち
ネタバレ押し花入りの脅迫状が届いた著名人たちが次々殺される事件が発生。ポーとブラッドショーらSCASの面々が捜査を開始するが、いずれの被害者も生放送中・厳戒態勢・衆人環視の中毒殺されており解決の糸口すら掴めない。そんな中ポーのもとに同僚の病理学者ドイルが父親の射殺容疑で逮捕されたという一報が入る。死亡時刻には現場に雪が積もりドイルの足跡のみ残されていたのが決め手となったというが彼女の無実を信じて疑わないポーは両方の不可能犯罪に挑む...シリーズ第五作。勿体ないと思いつつ上下巻とも一日で一気読みでした!
が「ナイス!」と言っています。
のざきち
ネタバレ五十年に一度の「嫁取り」と引き換えに村を災厄より護る「貴神様」信仰の残る秋田県御荷守村で、大正・昭和・令和の時代に発生する凄惨な殺人事件。真犯人は「貴神様」なのか...第一部の大正時代はアクションホラー、昭和の第二部は数え歌の見立て殺人が発生する横溝色溢れる怪奇ミステリ風、令和の第三部は全ての謎の真相が収斂するSF設定というジャンルに拘らない内容で、五百頁超の厚さを感じさせないリーダビリティの高さには驚かされます。ただミステリ好きとしては折角の舞台設定がSF設定で片付けられてしまうのは少々残念な気が...
が「ナイス!」と言っています。
のざきち
ネタバレジェリーの部屋に置かれた目覚まし時計が鳴り響いた朝、彼は睡眠薬を飲んで謎の死を遂げていた。しかも仲間が八個置いた時計はなぜか七個となり傍らに並べられていた。「セブン・ダイヤルズ・クラブ」と事件との関連性は?...「チムニーズ館の秘密」から四年後を描いたスパイスリラー。登場人物が一部重複してますが前作が未読でも十分楽しめます。前作で脇役だったケイタラム卿の一人娘バンドルが縦横無尽に大活躍、良くも悪くも事件を引っ掻き回していく展開が痛快です。ミステリ的部分は希薄ですが軽い冒険小説の味わいが楽しめる作品でした。
が「ナイス!」と言っています。
のざきち
ネタバレ旅行会社のガイドアンソニーは旅先で偶然友人ジェイムズと再会する。依頼料に惹かれジェイムズからある出版社に届ける謎の原稿を託されたアンソニーに次々迫る刺客。そして国家間の陰謀渦巻くチムニーズ館で発生した殺人事件に偶然居合わせ容疑者となったアンソニーは、バトル警視に協力し事件の謎に迫る...1925年物。主人公アンソニーが行動力に長け冷静沈着で頭脳明晰という人物造形が際立っており、また個性的な登場人物の誰もが怪しげ。終盤の二転三転した展開からの驚きの真相。やはりクリスティーにはハズレ無しと今回も感嘆しました。
が「ナイス!」と言っています。
のざきち
ネタバレ群馬県黒檜村で猟師がニホンオオカミの死体を発見!?地方紙の記事を見た雑誌社からの依頼で取材に向かった佐川だったが、狼の死体は何者かに盗まれ直後に木像盗難事件も発生する。二つの事件を結ぶのは戦時中に村で起きた連続暴行事件と憲兵殺害事件の容疑者岩木の存在なのか...実家発掘本で1984年物。山に囲まれた村に鍾乳洞、大量殺人など梶龍雄らしくない横溝諸作品を彷彿とさせる内容。少々詰め込み過ぎの感もありますが、伏線の巧みさも健在でホワイダニットとハウダニットを並立させ且つサスペンス濃厚なミステリ、久々堪能しました。
が「ナイス!」と言っています。
のざきち
ネタバレ富豪のハンフリイ夫妻が養子に迎えた赤子が顔の上に枕を乗せられて窒息死していた。赤子の世話を任されていた保母ジェシイ・シャーウッドは遺体の発見時枕カバーに違和感を覚えていたが、騒ぎの中でカバーは何故か消え失せていた。偶々現場に立ち会うことになったクイーン(元)警視はその証言を信じ彼女と事件の真相を追う...1956年物。エラリーが登場しない今風に言うとシリーズの「スピンオフ」的位置。エラリー流のロジックとは真逆のロマンス溢れるサスペンスミステリーで、意外に高いリーダビリティに驚きながら楽しめた作品でした。
が「ナイス!」と言っています。
のざきち
ネタバレ「思考機械」ヴァン・ドゥーゼン教授の活躍する第三短編集。今回初めて挿絵があり、教授やハッチの姿が描かれているのが興味深いです。収録作では、シリーズ唯一の長編(長さからすると中編が妥当かもしれませんが)「金の皿盗難事件」が叙述を上手く利用して結末の意外性を導いていると思いますが、個人的な推しは妻の不可解な行動に疑問を抱いた夫の依頼を受けた教授。ハッチが「そんな馬鹿なこと」と思わず叫んでしまった驚くべき謎の真相...「緑の目の怪物」が面白かったです。世の夫の皆さん、決して他人事ではありませんよ(大汗)。
が「ナイス!」と言っています。
のざきち
ネタバレフランス革命に揺れる欧州の王国に赴いた元吟遊詩人が射殺された。関係者が多数犯人を目撃したにもかかわらず容疑者の三兄弟が容姿の似た三つ子だったことから真犯人を特定できずにいた。科学捜査が存在しない時代に純粋な論理のみを武器に真犯人を特定できるのか...率直に言って衝撃的に面白い作品です。特に論理的推理により真犯人が特定されてからの「多重解決」ならぬ「多重解釈」により、読者に見せてきた精緻な作品世界を次々と塗り替えていくような技巧力が秀逸。激動の時代に翻弄される物語、そして登場人物たち。一気読み必至の注目作。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2019/02/18(2110日経過)
記録初日
2016/12/11(2909日経過)
読んだ本
1286冊(1日平均0.44冊)
読んだページ
493751ページ(1日平均169ページ)
感想・レビュー
795件(投稿率61.8%)
本棚
11棚
性別
血液型
A型
自己紹介

2019年2月から利用しているミステリ好きな一般人です。

【感想】
自分の備忘録も兼ねているので基本的には「あらすじ」「感想」の2部構成にしています。255字以内にまとめるのは常にしんどいです。
「〇〇○へのオマージュ」もネタバレに該当するという意見が存在することをこのサイトで初めて知りました。迂闊に帯の宣伝文句やあらすじも書けないのでネタバレフィルターは常にオンです。

【ナイス】
自分にとっては「感想を読みました」の足跡です。

【好みのミステリ】
本格ミステリ、特に海外のクラシックミステリが好みです。中高生の頃から読み続けてますが、まだまだ未知の作品が埋もれていると想像するだけでワクワクします。

【苦手なミステリ】
叙述トリックと特殊設定に依存したミステリ。
ただ、この苦手な設定を克服させてくれるような凄い作品を待ってもいます。

【お気に入り・お気に入られの皆さま】
いつも貴重な感想・レビュー・コメントをありがとうございます。2024年もよろしくお願いします。

(2024.1.3)

読書メーターの
読書管理アプリ
日々の読書量を簡単に記録・管理できるアプリ版読書メーターです。
新たな本との出会いや読書仲間とのつながりが、読書をもっと楽しくします。
App StoreからダウンロードGogle Playで手に入れよう