今回は男臭いハードボイルドではなく、何かに突き動かされるマリファナ少年の不器用ハードボイルド。どうなるのか心配で目が離せない、ちょっと変わったリーダビリテイ。サルヴァドールとの絡みにグッとくる。そしてこの読後感は…何だ！

"どうしても合わない人がいたとき「相手のいいところを見るようにしよう」など助言しがちだが、信じている神様が違うと思ったら楽になれる…うまくいかないことや、ストレスを感じたことを低気圧のせい、月曜日のせいと言い合えたら楽ちん…自分の怒りやストレスやこだわりをうまく逃す…そういうなだめ方をひとつでも多く持っている人が、じつはいちばん強い…"なるほど。

今回は男臭いハードボイルドではなく、何かに突き動かされるマリファナ少年の不器用ハードボイルド。どうなるのか心配で目が離せない、ちょっと変わったリーダビリテイ。サルヴァドールとの絡みにグッとくる。そしてこの読後感は…何だ！

中国で出版された本とは思えないくらい権力者の悪に普通の人々がめげずに立ち向かうミステリ。この事件を捜査する人々の熱に引っ張られてぐんぐん読み進める。人生をかけてまでの熱に。

戦国の武将たちを紐解いてくれる、なるほど作家とはこうやって考えるものなのだな、さぞかしたくさんの資料を当たるんだろうな…ふうっ。今村さんの小説を楽しもう！