少年+死者の霊×キングで面白くないわけがない。なんと素晴らしいイマジネーション！いや、イマジネーションじゃなく、やっぱりリアル⁈集大成的に面白くなってきてる気がする。

斬新な元寇の話。そんな物分かり良いわけあるかとツッコミながらも、いいではないか物語だもん。どう生きたいかが溢れているぞー！だけどあまり教訓めかないで。

鳥に魅せられたのか、卵に魅せられたのか、はたまたそれらが産み出す金に目がくらんだのか。世界を股にかけた狂気の卵ハンターを猛烈に追ったノンフィクション。追う側と追われる側のやりとりも面白い。それに詳しくは述べられていないがアラブの大富豪案件だ。「卵は新しい生命と繁殖の象徴でおり、発生と発達をすべてその身のうちに備えた奇跡だ」それゆえフェチではすまない、執拗なのだ。

人間が動物じゃなくなってきているということなのか、最近こういう感じの話題をきく。カテゴライズすることで安心するのかな。アロマアセク、わかるようでわからない、当てはまるような違うような…みんな違ってみんないい、だったか。誰しもがどんな立場でもわかってもらえる人がいるってのが大事なのかな。

贅沢な作りの『破果』の外伝。ヒリヒリのキュンキュンだ！ク・ビョンモの本なら何でも読みたくなる。

時代漂流冒険小説、登場人物たちがいきいきと頭の中を動き回る。今地図で見ると意外に近いバタン島、史実をふまえているらしい。漂流する船の中、バタン島での住民たちとの交流、道具がない中での船作り、船乗りたちの揺れる気持ちや心意気満載でじんじんくる。

認知症のモヤモヤやもどかしさ、不安、切なさ、それを患う人の逞しさが詰まったコメディ風味の殺し屋小説。44口径をぶっ放しまくる太った63歳おばあさん殺し屋、これだけで最高ではないか。結末もいいね。