形式:単行本
出版社:梨の木舎
「つらい」「わかってくれない」「自分ばっかり」etc.それはもう真っ黒になるほどだった。みんな、これほど苦しんでいるのだ。悲しいのだ。自分を哀れんでいるのだ、と。男は辛いのよ。それを、なんで理解しようとしないのか。なるほど。DVの根っこの何かがその時理解できたような気がした。当事者に(特に被害者には)非常に申し訳ないことかもしれない。が、少なくとも1つの家庭は当事者になることを免れた、それで許してほしいという気がする。■読んでいて(大きな意味では)加害者も社会的な教育の被害者だという気がしてくる。⇒
もちろん、どこまでも被害者な人たちがいる訳で、それを見過ごすことはできないが。でも、強いベクトルは、下に下に圧力を浸透させていく。高度成長期、核家族が政策的に生み出され、夫は企業「戦士」として戦場に送り込まれ、後援部隊として妻は(性的奉仕含む)慰安と平安を提供し、家庭を守り抜く使命を課せられた。そのシステムが思いの外、形骸化しても尚、こんなに根強く生き延びて、その歪さが、歪に男女関係をゆがめている(重言?)。先にも書いたが、やってみてわかるより、教育という前段階でなんとか。そして、現状のサポートの充実を。
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