読書メーター KADOKAWA Group

月日の残像 (新潮文庫)

感想・レビュー
21

データの取得中にエラーが発生しました
感想・レビューがありません
大和桜289
新着
ネタバレ隣町図書館の「本日のお薦め文庫本」コーナーからの一冊。 本書は季刊「考える人」2005年冬号~2012年夏号に連載されたものを2013年12月に単行化、そして2016年6月に文庫化したもの。連載に当たりテーマは自由、一回四千字との約定だった由で、この約定と季刊ということもあってか、エッセイ集35編だが、各編取り上げ話柄が幅広いジャンルに富みかつ長編で読み応えがあった。個人的には、寺山修司氏との親交や木下啓介監督のもとでの助監督からTVシナリオライターへの転身という、個人史、業界史部分の裏側が興味深かった。
0255文字
だんぼ
新着
「根府川と真鶴の間の海の あのすばらしい色を見ると いつも僕は 生きているのを嬉しいと思う」あああ100円本 あした月曜ゴミ出しに出そう と思った本でした でも このくだりが印象的で 今すてるのをやめました
0255文字
hitokoto
新着
 山田太一さん、昭和9年、東京・浅草生まれ。小説では「君を見上げて」「丘の上の向日葵」、エッセイでは「月日の残像」が好きです。「月日の残像」、2016.6文庫、誠実で人間味溢れる自伝的エッセイです。再読。みんな一人一人に月日の残像がありますね! 私も古稀を過ぎて、若い頃の残像がちらちらしますw。
hitokoto

ナイス、有難うございます!

11/25 02:26
0255文字
うでじゃむ
新着
[発端]本を勧める雑誌に「文体が綺麗」と載ってた[思ったこと]記憶力があったほうがいい。記憶してるから情報を結びつけて学びを得ることができるのに、ラリってては(チョコ食べ過ぎては)もったいない。丁寧とか気遣いみたいなわたしのだいっきらいな物に、はじめてちょっと魅力を感じた。それでも気遣い足りないと著者が感じてるのが理不尽に思う。知らない映画や本や場所やテレビの情報が新鮮
0255文字
もりくに
新着
テレビが今より少しは「まし」だった3~40年前、山田太一さんや倉本聰さんや市川森一さんが力作を発表していた。私は山田さんが一番しっくり。この本は彼が70代、季刊誌に連載したエッセイの全て。「月日の残像」というタイトルは、過去だけはたっぷりある歳になったという意。「映画の周りで」は、叔母さんと 二度見した映画の話。「はじめ見た時よりもずっと良かった」という彼に、「嘘よね。見た映画をまた見るなんて。そんな人はいないわよね。嘘よね。」。一度見たから見ない人と、何遍でも見る人と。私は何遍派。本もそうしたいのだが
もりくに

彼は映画の助監督としてスタート、テレビ創世期にテレビに移った師・木下恵介監督について、シナリオライターとなった。助監督時代にいろんなライターを見た。シナリオの変更を監督から指示されて連絡すると、「そうですか」とのライターの返事に、突き放されたような気になる。また別の現場では、監督に言われて独断で書き直したことも。その辺から、監督よりライターの方が向いているのではと。モラヴィアの「軽蔑」はライターの話。「その仕事の創造的性格にもかかわらず、彼は技術的、心理的、文学的な発見、着想、巧妙さの提供者でしかない」。

05/24 17:10
もりくに

「木下恵介さんのこと」。「誰かが死んじゃったあと、なんだかんだとその人を訳知り顔に書く奴は卑しいんだ」と、木下監督。エピソードで振り返ると、付き合いの芯であった平凡な日々を取りこぼしてしまうようなと、山田さん。ある十二月、木下さんから、五日に夕飯をと誘われた。まず、シャンペンが抜かれ、「どうしたんですか」という彼に、「誕生日なんだよ」と木下さん。「すみません」という彼に、「そういう奴とね、今夜は飲みたかったんだ」。驚いたのは、小説「異人たちとの夏」の映画脚本を多忙のため、市川森一さんに依頼。厚い信頼。

05/24 17:30
0255文字
ぶうたん
新着
滋味あふれるエッセイ集。著者が木下恵介の助監督をしていた頃のことも取り上げられており、その後の脚本家としてのことも併せて、映画やドラマに関連した挿話が多いように思う。さまざまな人物が登場する中では、著者が寺山修司の知己とは知らなかったので、扱われるのは一編だけだが印象深い。テレビドラマだとなかなか難しいものがあるが、著者の過去の映像作品にも触れてみたいと思った。
0255文字
あしぶえ
新着
本当に謙虚な方だ。本音を語るにも飾らず、自慢めいたところが全然ない。自然と身も心もほぐれる。「ひとりカラオケ」をいぶかっていた著者が、デイサービスで童謡を唄う高齢者を見て「非言語的な文化言語」をナメてはいけないと悟る。鋭い文明批判も、私ごととして語って嫌味がない。
あしぶえ

だんぼさん、コメントありがとうございます。「根府川と真鶴の間の海の…」ではじまる、高校時代をふりかえるお話ですね。土地勘がなく風景は全くわかりませんが、私も電車で通学していたので、流れる車窓にいろいろな思いを重ね合わせていたのを思い出しました。歳を重ねて山田太一さんのように振り返れるといいなと感じます。

01/08 11:54
だんぼ

ああぁ根府川。。ああそうです。ぼくは電車で熱海にむかったとき、車で海沿いをはしったときがあって、これを読んだとき、ああぁあなんてなりました

01/08 12:17
3件のコメントを全て見る
0255文字
杜若
新着
季刊誌に連載されていた随筆をまとめた一冊。この著者の随筆は十冊近く読んで来ているのだけど、老いを前面に押し出すようにしてきて、文の書き方も変わったように思えた。老いを、どういう構えで受け止めようかと迷っているような。過去の月日の残像を軸に、今と重ね合わせ、丁寧に線描し、淡く色付けを施したと思える文章に上手さを感じる。貨物線の線路で撮影をした時に、地元のヤクザに絡まれる話に面白味を、亡くなった兄の恋人が忌日に毎年訪れていた話に切なさを感じる。良作。
0255文字
hitokoto
新着
この本は、季刊「考える人」に9年間にわたって連載されたエッセイ35編が収録されています。山田太一「月日の残像」、2016.6発行、再読。浅草と湯河原で過ごした少年時代の思い出、東京での大学生時代、松竹大船撮影所時代(助監督時代)での思い出など。
hitokoto

ナイス、有難うございます!

05/27 02:55
0255文字
hitokoto
新着
昭和9年生まれ、山田太一さんのエッセイは、読みやすくて、かつ膝を叩き、心に響く話が多いです。これまでエッセイを8冊書かれていますが、全部読みたいなと思っています。「月日の残像」、2016.6発行(文庫)、著者、7冊目のエッセイです。
hitokoto

ナイス、有難うございます!

03/06 03:25
0255文字
こばまり
新着
静かで慎重なのにドキリとするようなことが書いてあり、もったいなくて毎朝ちびちびと頁をめくった。読みたい本も増えてしまい、それが悉く今更ながらの名著で「おまえの読書には背骨がない」と父の呆れ顔を否応なしに思い出す。
0255文字
寛理
新着
名著。今後もときどき読み返すだろう作品。
0255文字
まーちゃんごめんね
新着
一日一編と決めて読んでいた。なぜなら面白すぎるから。本当にページをめくるのがもったいなかった。一つひとつの話の密度が高すぎる。 すきなセリフがある。 「それでも、たぶん死ぬまで刻々の幸せのために本を読み続けてしまうことだろう」。読書の意味を的確に表現している気がする。
0255文字
Noriko😊
新着
山田さんの初読み作品。様々なエピソードの中で「三男と五男」の部分は悲しくて仕方なかった。戦前、戦中、戦後間もなくの頃は兄弟が幼いうちに、または若くして亡くなってしまうことは今よりもっと多かったことは知っている。今あるような予防接種、薬、医療技術、そして栄養ある食事が当時あったら…と思わずにはいられない。
都丸太町タマちゃん

あ足で稼いだものを書くいう意味で、山田太一さんはジャーナリスト的ではありますな。。

10/09 04:29
都丸太町タマちゃん

Noriko Dさんありがとうございます。

10/09 04:31
5件のコメントを全て見る
0255文字
えいとうっど
新着
極めて個人的なお気に入り度合い:★★★★☆4点 私も『なごやかになれない人』で、『同じ映画やドラマ、本を何度も楽しむ人』。肩にそっと手を添えられたような心地よさがあります。
0255文字
ゆうすけ
新着
最初はとても面白く読めたのだけど、途中からやや退屈に。流石に9年も続いたエッセイなので、中だるみもあったのかも。ただし「考える人」への連載だったのと、小林秀雄賞の受賞作はかなり読んでいるので、そういう記念としての読書。
0255文字
oooともろー
新着
数年前のエッセイ集。内容は多岐にわたる。この方の小説も読みたくなった。
0255文字
Haru
新着
2004年から2011年執筆のエッセイ。山田太一さんの生い立ち、ご兄弟のこと、戦争中の疎開のこと、映画助監督時代のこと、テレビドラマの脚本家としてのことなど、控えめに、静かに綴られている感じがとても良かったです。
0255文字
hitokoto
新着
「君を見上げて」「丘の上の向日葵」など楽しく読みました。1934年浅草生まれの山田太一さん、今年82歳、「月日の残像」は2013.12発行、著者79歳の作品です。季刊「考える人」に9年間にわたって連載したエッセイの全部、35作だそうです。幼少時からの著者の半生が切れ味のある筆の滑りで描かれています。再読しました。
hitokoto

ナイス、有難うございます!

07/11 04:28
0255文字
全21件中 1-21 件を表示
月日の残像 (新潮文庫)評価87感想・レビュー21