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地方暮らしの幸福と若者

感想・レビュー
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tamagazou
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広島県の府中町と三次市の若者の意識調査をもとに、地方の若者の姿を描いた本。大都市圏に住む人間は「地方」というと画一的な社会だと思いがちだが、地方でも地域差があり、そこに住む人間の意識も様々で、地方もグラデーションのある社会だというのを浮き彫りにしている。 昨今、地方から若年女性の流出が地方の男尊女卑思想と結びつけて論じられているようだが、この本は地方に「性別役割分業規範が強いという見方を根拠付けるようなデータはない」と結論づけている。論点を見誤らないようにしたい。
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ジェシパ
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頷きまくり
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地方中核都市圏=府中町と、条件不利地域=三次市での、卒業後の二、三十代へのアンケート結果。地方ぐらしの若者の中にも多様な志向がある。配偶者の地元か、安定した仕事(教師・公務員)での転入が多い。地方でも長時間労働はある。希望の持てる労働は少ない。意外と長距離移動が多いが、それは元来のものと思うのか苦にならないらしい。人は須らく三大都市圏に出て上の階層に進みたいと思うのだと思っていたので、東京への醒めた目線、必ずしもエリート意識を持たないことが一番の驚き。三次と府中の地図と、もう少し表があると嬉しいかな…。
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ゆでぴー
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とても面白かった。大量の先行研究や既存のデータ、自身の調査を元に、ありがちな「大都市/地方」のような雑な切り口で妙に蔑んだり美化したりせずに、丁寧に生活実態や社会課題を読み取っている。自分が「地方暮らしの若者」なので、読んで自分自身や周囲の人たちの現状についての解像度がめちゃくちゃ上がった。どこで暮らしている人でも人生や生活についての幸福度がこれから高くなっていけば、と思う。
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木村あきら
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①個人のライフスタイルと、国策としての地方移住を一緒に考えることはどうなのか。という問題提起から案の定、個人の幸せは住む場所とあまり相関がない ②都市と地方ではなく、中核都市と条件不利地域の対比の方が幸福度、人口動態の変化的にも明確である ③押し出す力、ひきつける力、地域がひきつける力の3点が人口動態に影響を出す。押し出す力を弱めることには構造的ハードな投資が必要だが、惹きつける力を強めることはソフトな取り組みでよかったりする。 地域で言われているなんとなくの感覚はとっくに研究されていた。
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ウマカラス
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「地方暮らし」をテーマとした書籍を何冊か読んだが、その中ではもっとも自分の知りたいことがまとめられていた。ただ、地方で暮らそうが都会で暮らそうが、他人とあれこれ比較してしまうと不幸にも感じたり劣等感を感じてしまうもの。どんな環境下だろうが、「俺は俺」という割り切りが一番大切な気がしてきた。
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みかん
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地方暮らしの幸福の研究。本書では広島の三次市、府中町に住む人(20〜30代)への調査から経済学視点で緻密に研究、分析をしたもの。幸福度は「住む場所」で決まりそうで決まらないのかも。結局は本人の満足だろうなと思ったが、やはり育った環境と経済力と学歴で大きく左右する。シビアかつリアルですごい良い本だった。
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HERZ
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タイトルに惹かれて読みました。 地方中枢都市圏と条件不利地域という地方内での差を主題に様々なことが語られています。 地方における幸せの体現は人との繋がりからという文脈が度々見られますが、私は他人にあまり興味がなく地域との関わりも求めていないので共感できませんでした。 一般的にはそうなんだろうなと参考にはなりました。
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ぱぷわ
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よかった。三大都市圏、地方中核都市、地方条件不利地域の三つに区分けし、デプスインタビューとアンケートを通して、それぞれの幸福へ寄与する要因をあぶり出し、それらを繋ぐ説明を与える。リアリティがあって説得的な本であった。地理的要因に縛られない労働と人的ネットワークがキーぽい。
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sk
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地方暮らしの若者の幸福について、社会学的に分析した興味深い本。各種データを駆使しながら説得的な論の展開。社会学のお手本。
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お抹茶
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広島県府中町と三次市のフィールドワークで,地方暮らしの若者の幸福感が社会的属性と結びつきながら分岐していることを示す。地域満足度を規定する地域変数のかなりの部分が,消費環境と交通アクセスの便利さの格差から説明される。公務員は,経済的には充足していても,存在論的な意味で充足しているとは言えない。大都市は,居住経験の有無に関わらず,遊びに行く場所で住む場所ではないという評価が大勢を占める。「物の豊かさよりも心の豊かさ」というのは地方で働く若者の多数は否定的だが,無理をしないで働きたいという人は多い。
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まゆまゆ
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地方で暮らす20~30代の若者の生活実態から若者の幸福について論じる内容。結論としては地理的要因よりも個人の社会的構成の違いが重視され、いわば場所よりも「居場所」が幸福に大きく関わるということか。確かに車でちょっと移動すればモール等々遊んだり買い物できる場所があれば満足度は高まるだろうけどね。
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kenitirokikuti
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〈自分の趣味には「おたく」的要素がある」と回答するのは、子無しの二〇代男性に多く、その過半数を占め(府中町六一・六%、三次市五五・四%)、ACG文化の影響力がうかがえる〉p.258、注(1)。予想よりずっと多かった▲マツダ財団からの委託研究が基礎で、調査対象地区はマツダ本社のある広島市「内」の府中町、同社の工場がある三次市▲「東京と地方」という対比は過去のもので、少なくとも21世紀初頭の日本の現実には合わないようである。地方都市や過疎地の若者が、守旧派の価値観を持っているということはないそうだ。
kenitirokikuti

重要なのは以下。東京を筆頭とする三大都市圏へ全国各地から集まって定住するのではなく、様々な領域にて人が集まってくるところと減っていくこところがあるということ。また、過疎地ほど収入が低い傾向はあるものの、暮らしぶりについては個人差が大きく、都市民や地方民の典型などは描けないようだ

06/25 12:40
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