「蕩尽に関する一考察」は泡坂妻夫を思わせるような論理で面白く、なおかつ探偵の役割というテーマがあっていい。ただ、この後に『孤島パズル』かと思うと、つらい。「瑠璃荘事件」の推理もいいな。そこから推理が組み立てられのか、と驚いた。「桜川のオフィーリア」も単なる推理に終わらないユニークで叙情的な佳作。
それ以外も全部良いな……。好きな短編集ランキングで十指には入るだろう。これを読んで、このシリーズは単なる推理小説ではなく、見事なまでの”推理小説研究会小説”であると思いました。もちろんシリーズ全作読みます。てか、有栖川有栖作品は全部読みたい。
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