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フーコーの穴: 統計学と統治の現在 (明治大学社会科学研究所叢書)

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chiro
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フーコー研究者の第一人者である著者がフーコーが企図した近代社会における知と権力が交錯する場である統治について、その延長上に福祉国家とは別のタイプの新しい統治実践を素描する試みとして著された書。著者の多岐にわたる見識から展開される検証は刺激的で面白い。
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au-lab
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タイトルは挑戦的だが、内容はいたって堅実でわかりやすい、統計が社会にいかに表象されてきたか、「測る」とはどういうことかを問う良書。フーコーの権力論をベースにしてはいるが、フーコーについての言及は少なく、論文集でもあるがゆえにすこし一貫性が弱いか。後半の監視社会をめぐる議論が、フーコーの権力論の現代的可能性を問うものになっているだけに、この結論に接続する論拠がもう少し欲しかった。
0255文字
大泉
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マルコヴィッチの穴ならぬ「フーコーの穴」を通して世界を見る、という問題意識から書かれた論文集。地理情報システムや教育行政の変化など、現代日本における社会編成の在り方、「統治のテクノロジー」の変化をとりあげたものや、人間の「測り方」を論じたものなど、これがフーコーの「使い方」なのか、と面白く読んだ。個人の行動、属性をばらばらに分解して統計的に分析し、そこから平均的な人間像を構築して基準を創造していく、的な発想が、つまりは「正しく測る」ということなんだろうか。いずれ再読したい。
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yutayonemoto
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【速読】【図書館】買おうと思っていたのだけど、図書館にあったので借りてみた。半分が発表済の論文で,もう半分が描きおろし。こういう本の議論を引きながら,自身の論を展開したい。なかなか理学療法の世界ではこういう話が表に出てこない。EBM大好きですからね。カンギレムとか大学の授業で教えてくれたらいいのに。教えられる先生がほとんどいないか。統計とってたら正解と思っている人はこういう本の存在すら知らないのだろう。いい本だと思うし,著者もいい人なんだろうと思う。本書の内容が自分にとって本当に必要な時に再読したい。
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