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思索日記 I 〈新装版〉: 1950-1953 (叢書・ウニベルシタス 841)

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singoito2
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旧装版で初読。内容については、みあさん他の優れたレヴューがあるのでそちらをご覧いただくとして、愚考を。西欧哲学は一人称(我思う・・・、汝自身を知れ・・・)または無人称(イデア、神、世界精神、階級闘争、経済成長・・・)の哲学で一貫していたけれど、本書を読むとアレントの哲学は三人称の哲学ではないかと思いました。「社会」「政治」「複数性」「間の領域」「出生」「愛情」「友情」という彼女の鍵語は「彼ら」「彼女ら」を経て「彼」「彼女」に収斂していくという印象です。・・・以下、下巻へ。
0255文字
まち
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「和解」と「理解」の概念について示唆を得た。「全体主義が私たちの眼の前に露わにする脅威は…根無し草と故郷喪失の状況から生まれる」(『全体主義の本性について』)の意味が、思索日記を読んでいてわかってくる感じがした。
0255文字
みあ
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再読。古代ギリシャにおいて哲学と政治は不可分なものであった。だからこそソクラテスは毒薬を飲み、アーレントは政治を哲学の見地から思索したのである。つまりギリシャ哲学の本質を単数性に置く場合それは形而上学になり、複数性に置く場合それは政治学になった。本著はアーレントの日記をそのまま収録したものであり、彼女の著作の原点とも言えるものである。数多くの哲学家達の著作を読み思索を深めていき、独自の考察を思案する様子が記述されている。愛やキリスト教についての論考には意外な素顔が表れている。良著である。
0255文字
みあ
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アレントの孤独(孤立ではない)のうちでの思索の記録。様々な過去の哲学家達(プラトンやカント、モンテスキューやマルクス、そしてハイデガー)の著書を読み、それに対して彼女が批評する。真理について宗教について、愛について政治について…。ただしかなりの割合で政治についての記述に費やされているが。次第に思索が深まっていくのが手に取るように分かる。ギリシャ人とローマ人、それとキリスト教徒の比較が面白かった。『人間の条件』や『全体主義の起原』がこんな豊かな思索から生まれたかと思うと感慨深い。
みあ

ところどころシモーヌ・ヴェイユにも触れられていて、彼女に対する尊敬の念が感じられる。もしヴェイユが夭逝せずに大戦後も生きていたら、二人は何を語ったのだろう?

11/13 21:11
0255文字
Taniguchi  Kanji
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面白かった!これは単なる日記でもメモでもない。アーレントの思想、その時々の思いがこれでもかと書き留められた超一級の書物です。難解と言われるアーレントの著作を読み解くうえで非常に役立ちます。特に今「活動的生」と「革命について」を読んでいる最中なのでとても楽しく読めました。
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