形式:単行本
出版社:河出書房新社
福岡伸一、認知革命はゆっくりと進行した、 吉本隆明『共同幻想論』、国家というものは結局は幻想、岸田秀『ものぐさ精神分析』世界の国家、経済、家族制度、貨幣、は全て幻想の唯幻論、すでに語られていたことをハラリも語っているという既視感、ネアンデルタール人も死者に花をたむけていた等から認知革命は突然変異でなくゆっくり漸進的に起こったのではないか?コリンタッジ『農業は人類の原罪である』にも農業で人は土地に縛られ富が蓄積されその配分で貧富の差、環境破壊、単一種の栽培で生態系が脆弱にと同じことが書いてある、
長沼毅、火山噴火で気温が下がり生物種が激減、サピエンスも数千人の種の維持に必要な個体数(MVP)ギリギリに、だが衣服で寒さを凌ぐスキルがあった、この頃アタマジラミから衣服につくコロモジラミが枝分かれしたのは7万年前、キリンの高いところの葉っぱを食べようとして首が長くなったの目的論的な進化論は間違い、遺伝子の突然変異(首が長い)と環境のマッチング(高いところの葉っぱ)とお膳立て(高いところの葉っぱを食べる行動がすでにあった等)が必要、ヒトの遺伝子は文化の奴隷?、人新生になって第六の大量絶滅、
・インセストタブーも外に嫁ぐ原因でなくそうなった結果だろうに。娘は歴史上多くの場面で交換可能な資産で、社会が拡大すれば本能的嗜好等で交換される方が多く、積み重ねと経験則だろう。逆にゾロアスター教で近親婚は美徳だし。 ・後の方へ行くと、浅い所へ向けた解説ごっこでなく、関連ジャンルで著書を持つ人がアピールを兼ねて関連する話題を広げていくので、意味が出てくる。後ろから見て行って、興味のある記事だけつまんでいく本。
イスラエル人までは知っていたが、ヴィーガンで、ゲイで、毎年インドで瞑想しているという最後に出ていた情報は、読み解くうえで地味に効いてくる。小麦の家畜になった人類を揶揄する目的以上に分厚すぎる動物の話題について解釈に迷う必要もなくなるし、幸福の問題について性の問題が欠落していることも理解できる。仏教理解の積極性と仏教に関するいくらかの(妙に足腰の強い)偏りについても、腑に落ちる。
ちなみに、クローズアップ現代+での記録はhttps://www.nhk.or.jp/gendai/articles/3912/1.html にあります。
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