形式:新書
出版社:光文社
形式:文庫
形式:Kindle版
著者は宇野喜代子と娘の「小賀れいら」の心理描写にまで神経が届かないのか、それとも書く必要がないと判断されているのか、どちらとも言えませんが誠に残念です、それから途中の段階では冒頭からの事件の流れを丁寧に箇条書きで書かれるのに、結末では書き残した謎の答が多々ありますね。これはやはり年齢から来る衰えとしか思えませんね。きっとこれからも著者は若き日の名作群のレベルに達しない作品しか生み出せないかも知れませんが、けれど私は決して揶揄する様な気にはなれませんし、ずっと辛抱強くこれからも応援し続けようと思うのですね。
(ネタバレ)著者=十津川警部の頭の中では宇野喜代子が観光列車「花嫁のれん」車内に花嫁姿で現れた理由は十五年前に自分が大物政治家・古賀の犠牲になった事を改めてアピールする為の行動で故に彼女は七尾で殺されたのでしょう。第二の犠牲者・三村は強請に出た為に返り討ちに遭ったのでしょう。何れも実行犯は秘書と考えられますが西村作品にはこの手のえげつない政治家が過去に多く登場しますので作品世界の中ではリアルと言えましょう。小賀れいらは実娘だから殺すに忍びなかったのでしょうね。私は誰一人賛同を得られずとも著者を支持します。
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