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蘇える金狼 野望篇 (角川文庫)

感想・レビュー
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月夜のコオロギ
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昭和のサラリーマン、実は野望に燃える金狼が輸入ものの銃と車と当時のハイテクを駆使してのし上がるお話。渋谷からのトロリー・バスとか、アパートから中目黒のジムまでの3キロほどを縄跳びで走っていく、とか、親会社のI・B・Mのキー・パンチャーというのが出てくるので、何となくのどかな感じになってしまうけれど、出版当時はこれがむしろ首都東京の象徴だったのだろうか。スピード感一杯のまま、お話は完結編に続く。
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qwer0987
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アンチヒーローによるハードボイルドである。それゆえにかなり癖が強い。ハードボイルド的と言えばそうなのだが、状況だけ説明して心情など書いてくれないので、朝倉が今どんな理由で行動しているのかつかみにくいときがある(徐々に事情が見えてくるとは言え)。またアンチヒーローらしく、人を殺すことにためらいを見せないため、引いてしまう場面もなくはない。しかし金を得るために手段を選ばずに行動する朝倉の存在感はやはり強烈で、物語を読み進めさせるけん引力がある。下巻も楽しみにしたい
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r2d2
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普段は平凡なサラリーマンを装うが、その実は目的達成のためには手段を選ばない冷酷非情なアサシン、朝倉。巨大資本の乗っ取りを画策する。完結編へ続く。1979年に松田優作主演で映画化された。
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助三
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やはりこのカバーは萎えるな...。内容とは全く関係無いけど。主人公朝倉は大藪小説共通の全能感溢れるスーパーヒーローですが平素の顔は真面目だけが取り柄の経理マン、社長はじめ幹部連中の乱脈汚職ぶりを知り自身も会社を食い物にしてやるとふとこる面従腹背ぶりが私含めた不良サラリーマンの理想像(?)。上司の2号サンを麻薬で骨抜き籠絡・銀行から強奪したマネーを麻薬売買でロンダリングとやりたい放題、初っ端からフルスロットルで飛ばす。下巻・完結編へ。
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Admiral2009
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昨夜BS12で松田優作主演『蘇える金狼』の放映に合わせたのと、ロケに使われた東京湾第二海堡遺構に今週上陸する許可が取れたので8月に続き再読しました。京急公郷や京急汐留とか超懐かしい駅名やら古い横須賀の街並が頭の中で再現されます。京浜急行も松田優作『蘇える金狼』沿線キャンペーン企画やったらどうだろう、イヤイヤ上巻だけで8人と犬3匹を殺っちゃってる主人公じぁ駄目だなァ~。
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Admiral2009
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東京オリンピック前の1964年に書かれ、1979年に映画化されました。いつ何度読んでも最近の出版本に無い緊張感が漂います。読んでいるうち頭の中では必ず松田優作が、車を飛ばし銃を撃ち暴れます。
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まひはる
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は平凡なサラリーマン、しかし夜は反逆の一匹狼。読者リクエスト復刊! 資本金15億の「東和油脂」経理部に勤める朝倉哲也は、上司の信頼が厚く、控え目で真面目な男。しかし、それは彼の壮大な野望を隠すための仮面に過ぎなかった――。浅黒く整った顔に人なつっこい瞳、鍛え上げた肉体を武器に、夜ごと特殊技能の習得と情報収集に励む朝倉。彼は私利を貪る上役たちに成り代わって会社を我が物にできるか。東京オリンピック直前の熱気あふれる東京を舞台にした、ハードボイルドアクション開幕!
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しょう
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ネタバレ表では上司の信頼も厚い実直なサラリーマン然としている麻倉だが、裏では大きな野望を胸に秘め、バイオレンスな一面を見せる。気力体力共に非常に充実していると見え、休む間もほとんどなく、野望の為だけに突き進むマシーンのような感じもする。多少危険な目には合うものの、麻倉が歩く道はほぼ一本道で脇道に逸れる事はほぼほぼなく、困難も上手い事解決して見せる。朝倉の過去には一切触れていないので、なおさら謎は深まる。あまりにも上手く行き過ぎるのは気になるがエンタメとしては一級品。次作にも期待したい。
しょう

きょちょさん 結構な長編ですが読みごたえ抜群でした。

09/12 22:39
きょちょ

しょうさん  20代のころ夢中で読んだ作家のひとりです・・。

09/15 16:13
3件のコメントを全て見る
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カタコッタ
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村川透監督『蘇える金狼』にはちょっとした思い出が有る。当時松田優作好きの友人に影響してされて初めて一人で映画館に入って観たのがこれだった。思った以上に面白かった。私には松田優作以上に風吹ジュンがカッコ良く、以来大ファンだ。衣装(芦田淳)も前野曜子が歌った主題歌も。映画館を出た後そのままデパートに入り映画でイカすと思った3本のボックスプリーツの入った白いスカートを買い、履いたまま帰宅した若かりし頃の思い出です。映画の内容をスッカリ忘れていて今回読んでみた。懐かし過ぎるほどの昭和があった。面白かった。
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かにかま
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単純にハードボイルドなエンタメ作品として読みやすいのもあるし、主人公朝倉の姿に社会に抑圧され日常に退屈しているサラリーマンが共感できる内容にもなっている(犯罪行為はダメだけど) 潰れた針金でどんな鍵でもこじ開けるのは笑った
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コチ吉
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朝倉の過去や背景など一切描かれず、ひたすら己の目的を果たすために淡々と突き進む。体重に貫、足のサイズに文という表現に、いつの時代の話なんだと思ったが、それだけ日本のハードボイルドの先駆けの証し。鳥もも足三本にレモンを丸齧り。うーん渋いと言うかなんと言うか。続けて完結編へ。
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史
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金と暴力とセックスと薬。これこそハードボイルドの原型と言うべきか、先駆者と言うべきか。しかしながら、やはり1974年に刊行された作品かと思うほどに、実に無秩序な世界である。それは現実もそれくらい適当だったのかもしれないけれども。この物語は、2021年と言う時代にとっては、むしろファンタジー小説の枠なのかも。それと、いつの時代も昼と夜、表と裏で変貌する主人公は魅力に溢れるということ。
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あかつや
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朝倉は昼は上司の信頼も厚い真面目なサラリーマン。しかし一皮むくと大きな野望を内に秘め、凶暴怜悧な顔を持つ。彼は肉体を鍛え抜いて機会を窺っていたが、いよいよ野望成就のために活動を開始する。ものすごく勤勉で精力的に悪いことをやり続ける主人公。ろくに休息も取れないハードなスケジュールを次々とこなしていく。その勤勉さと、腹殴っただけで相手の背骨を折って絶命せしめるという、まるで堀辺正史の骨法秘伝「徹し」みたいな破壊力を持ってるんなら、まっとうにボクシングの世界王者目指したらいいのに。重い階級なら相当稼げるだろ。
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トレイルかめ
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意外に面白い🤣 オリンピック前夜の東京、横浜、横須賀を、駆け巡る
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るみえーる
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飢えた狼が羊の皮をかぶっているような青年・朝倉哲也が、11月の東京南西部と横浜を走る。エロと暴力はほどほど。地図と車と銃は山盛り。主人公がなにを考えて行動しているのか、心理描写はほとんどないうえ、作者も銀行から奪った金をどうやって使える金にするか、考えながら適当に書いているから、はじめの100ページと、展開における細部描写以外はあまりおもしろくない。ネットで地図と車と銃を検索しながら読むとけっこう楽しい。読書的には邪道かもしれないけど、スマホを手元に置いて、横道に逸れながら読むのだった。
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あけみ
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先月から読み始めた。 カバーにひかれて買ったけど、なかなか読み進めず。やっと終わった。
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すな
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ヒラのリーマンがのし上がるため孤軍奮闘する。しかし凡人らしさはまるでなく、その手段は全て暗躍だ。自身の正体を隠して、或いは偽り、強盗、詐欺、殺人など手段を選ばず立ち回る。人に対する情は、憤り以外に欠片も見せないので、却ってその残虐さにも肉薄する人間性を感じさせずに読める。僅かに情を見せた人質雪子の扱いが、却って残虐に思われた。時代の違いにより、物価の違いを感じたり、ネットや携帯電話のない中で様々に画策するのが、却って新鮮だった。
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oguogumc
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図書館に並んでいたのを見て急に読むことを思い立つ。しかし横領やりたい放題ってそういう時代だったのね。
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kinghaya
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★ 新装版が出ていたので購入。香取くんだったか、ドラマを見たけど文章で初。倉庫でベレッタ撃ってた記憶しかないけど。
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森オサム
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著者初読み。書かれたのは昭和37年から39年にかけてであり、前回の東京オリンピック前夜。主人公朝倉哲也は29歳、当時の大藪氏と同年代。自身を投影した物だとすると、何とも恐ろしい人物を作り上げたもんです。何度死刑になっても足りない程の悪党、何人殺すねん!。しかし昏い魅力を感じざるを得ない、これぞピカレスクハードボイルドか。余りにも古い時代ですが、高度経済成長期の貧富の差が背景となっていて、現代にも通じる面が有るのかも。しかし男が興味のある物は今も変わらないなぁ、自分の腕に填めたロレックスを見て思った(笑)。
★Masako★

大藪春彦は、大学生の頃に読んでました〜♪もう何十年も前(笑)? 復刊嬉しいけど、カバーが今風ですね~(^-^)

04/20 21:42
森オサム

まさこさん、全然合わない絵柄ですよねぇ(^^)。

04/21 08:12
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たくぞう
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再読。なぜかいまー大薮春彦、ふふっ。復刊総選挙だって。癒やし、救い、感涙などとは無縁の小説。繰り返し読みたいのは、実はこんな小説。そんな読者の思いを踏みにじるカバーイラスト。角川文庫は、本を売る気がないのか。
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緑の林檎
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ネタバレ作家の代表作。それまで積み重ねられてきた修辞やプロットの実験成果を踏まえ、前作「野獣都市」で試みた企業乗っ取り路線をさらに押し進めた内容となっている。長篇としては初の群像劇として「ウィンチェスターM70」や「凶銃ルーガー08」などの習作で得た成果が活かされていて、それまでのローンウルフものよりも奥行きが増している。尤も、作家が意図するものは社会への復讐にあり、旧来の冒険小説家が描いた登場人物とは異なり、その人間性には重きを置いていないので、専ら登場人物の行動そのものを愉しむ作品である。(各論は完結篇にて)
緑の林檎

大藪作品の登場人物はその多くが姓のみの表記である。本作でもアサヒ芸能連載時には朝倉姓のみで、哲也という名は1979年の映画化に際して付けられたものである。その後は本作を語る際にも映画のイメージが先行してしまっているので、ぜひ先に活字に触れて欲しいと思う。また、本作がスタンダールの「赤と黒」を意識していることも明らかであるし、当時の日本ではボウリングがレジャーの花形(本格的にブームが興隆を迎えるのはそのさらに5年後くらいだが)であったことも念頭に置いて読むのも面白い。

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蘇える金狼 野望篇 (角川文庫)評価63感想・レビュー23