形式:単行本
出版社:NHK出版
一方通行ではなく、相互に響き合う…興味が湧いて来ました。
…響き合うも何も、先方は入寂して久しいですからね。呼ばれた、と感じるのは幸せなことだと思います。
50歳ほども歳下の唯円に問われ、「私も分からないのだ」とあっさり認める。徹底した信心や自己への追求に対して、80歳を超えても自身の無知や弱さをあっさりさらけだす、二律背反の世界観に魅力。親鸞自身、この教えは私のためにこそあり、それに救われたと歓喜する。人を救うのは、情報でなく、私のためにこそあったと思わせる物語。全体を通して、レビューを書くのも非常に難しい。解説者の釈徹宗氏も宗教の「都合の良いところだけの切り貼り」に警鐘を鳴らしているだけに安易な解釈は厳禁であるが、親鸞の世界に少しでも触れることができた。
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