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文庫 外来種は本当に悪者か?: 新しい野生 THE NEW WILD (草思社文庫 ピ 1-1)

感想・レビュー
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jokichi
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人間自体が外来種であるにもかかわらず蔓延する外来種嫌悪、外来種と隔離したシェルターのような自然保護に対して、自然のあるがままの変化の結果としての野生。人種や文化、芸能などあらゆる文脈に置き換えて考えると興味深い内容だと思いました。根底には人間のエゴがある気もします。
jokichi

仕方ないかもしれないけど、生物名、地名、人名とカタカナが多くやや読みづらいです

11/02 11:43
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Kazuma Kimoto
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私たちは絶滅危惧種を保護するということに焦点を当てがちだが、絶滅から新種の誕生とい流れは自然法則に適ったものであり、保護する活動自体が自然に反してるのではないかというこれまでにない考え方を学ぶことができた 既存生態を善、外来種を絶対悪とする考え方もデータを読み解くとあながち正しい見解ではないという事実にも驚きました
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kim kang yin (김 강인)
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要点は一つ。変化しない自然はない。だから、ある理想的自然を想定しての行動は、ヒトの手を離れられない庭園づくりにしかならない。 新しい野生って直訳タイトルよりはいいと思うけど、少しクドイとも思う。洒落た邦題ないものか。
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Nobu A
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フレッド・ピアス著書初読。先日読了「言語接触」の岡ノ谷論文に言及があった本書。16年刊行。啓蒙書。ジャーナリストの研究の賜物。目から鱗の連続。耳目を集めるのは「外来種=悪」の論調。嚆矢は20世期初頭に始まった生物侵入学。そもそも名称から外来種は悪と決めつけている。畢竟、人間の都合で栽培化や家畜化を行い、手を付けていない自然など地球上に存在しない。長大な歴史の中で生物群集が共進化してきた状態。「では、どうしたらいいのか」と答えが見つかった訳ではないが、人為的なものは全て結局人間のエゴなのかとも思う。
Nobu A

ただね、夥しい情報量だけに生物や植物の写真もあると嬉しかったけどな。例えば「カムルチー」なんて固有名詞が出てきてもイメージ湧かないよ。雷魚のことね。それから「水から上がっても3、4日は生きられる(p.113)」はいただけない。せいぜい体が濡れている数時間だろう。

02/01 08:44
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saladin
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先頃読んだ『侵略者は誰か?』は難しかったが、本著は著者がジャーナリストだけにわかりやすい。最後に述べている、”弱肉強食の過酷な競争を容認して、進化への道を開き、生態系をほんとうの意味でよみがえらせるには、自然へのよけいな手出しは無用だ……やりたいようにやらせるのがいちばんなのだ”という言葉が本著の外来種に対するスタンスを端的に示している。”外来種=絶対悪”が揺らぎはじめた時に書かれた(おそらく)からか、ある種極端な主張だが、啓蒙的な意味合いも含まれているのだろう。
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kumaboo
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在来種と外来種を分けて外来種を絶対悪とするのはただのイデオロギー、という衝撃。人の移動や生活の変化に伴って生態系が変化したのであり、外来種がわざわざ在来種の暮らせない環境を作ったわけではない。自然はそんなに弱くない。確かにオールドワイルドは廃れたかもしれないが、そこにはニューワイルドがある。
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佐倉
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一般的に外来種は在来種の生存を脅かす悪とされるが、著者はそうした考えに異論を唱える。調和の取れた自然、手付かずの自然など存在しない。自然とは絶えず変化するものであり、人間の手によって変化した新たな自然を生きる生物たちを受け入れるべきではないか。ある種の減少について見当違いの研究をしていた例、外来種が在来種の生存に益する例などを紹介して論じていく。各種生物についての実例以外にも、環境学界隈の話が興味深い。学者間の対立 、悲観的 な結論を出す方が予算が付きやすい状況、環境団体が引用する論文の問題点等々。
佐倉

「明日から工場も車も全部止めよう!」は現実的な話ではない。地球温暖化や様々な環境の変化について、過去に戻そうとするのではなく、人新生なりの適応を(人間にしろ環境への働きかけにしろ)考えていこう、という考え方は同意できると思う。

06/20 18:52
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Mark X Japan
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外来種や生態系について、紋切り型の排除や保護といったイメージだけの正義でよいのか、考えさせられる内容でした。物事の本質は、様々な視点から柔軟に捉えることが大切であることを痛感しました。生物の本が、良いビジネス書であると言われているのもよくわかりました。☆:4.0
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マエダ
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基本は外来種のすべてが害になるわけではなく 在来種と外来種の区別すら曖味な世界 最近マイブームの風が吹けば桶屋が儲かる系の本 まだまだ答えのない世界で考えさせられる。
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はなこ
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文庫で300ページ超え、自分にはそこそこ読みごたえがある分量で、行きつ戻りつしながらやっと読了。池の水抜いて外来種を駆除するテレビ番組を楽しんでいる身には目から鱗であった。いわく、外来種は、在来種が環境変化等で生息できなくなった隙間に入り込み乱れた環境を整える。整うと在来種も戻って来る。さらに人間が破壊した環境さえも回復してくれる。いいやつらではないか!読みやすい翻訳なので環境保護とかに興味がある人にはオススメ。
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ゲオルギオ・ハーン
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外来種は本当に悪いものか、というテーマから従来の野生環境に固執するのではなく、在来種と外来種が共存することで生まれる新しい野生環境(ニュー・ワイルド)を受け入れようという主旨の一冊。そもそも外来種が来てしまっているのは地球の温暖化もあるが、人間の活動によるところも大きい(例えば、船のバラスト水の吸入・排出、あとはあからさまに持ってくることもある)。外来種は住み着いて在来種を攻撃するというイメージがあるが、それも偏見で、外来種が環境改善の一翼を担うこともある。
ゲオルギオ・ハーン

外来種はいつも侵入して生態系を破壊するといわれるのは偏見で、外来種は競合して負けることもあるし、環境破壊で在来種が壊滅したところ(在来種では住めない、繁殖できない環境)に住んで生態系を再編し、環境改善をしてくれる。それなのに外来種というだけで敵視するのはただの差別だと私も思う。また、なかなかきわどい表現だが、環境保護主義者は人種についても厳しい見方をしているというのはけっこう鋭い指摘だと私は思いました(本書中で例を出しているので説得力もある)。

09/18 08:41
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南チョ
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外来種悪玉論に異を唱えるジャーナリストの著作。主旨は「自然は移り変わるものだ」「外来種でも他の種と共存共栄しているものが多い」というところ。非常に重要な視点であると思う。一方で、「外来種によって減る種より増える種が多ければ多様性は増している」というような主張や、人為的に持ち込まれた種と自然に移動してきた種とを同列に語るような主張も見られ、私は受け入れられなかった。様々な視点を知るための本としては有用だと思う。生物多様性について考えるための"参考資料の一つ"として取り扱いたい。
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こばまり
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確かに地球生成からの長いスパンで考えれば、何を以って外来種かとの思いに至る。局地的、そして恐らく一過性の事象に対して、特定の生物の殲滅を試みるよりも、将来の有機的連鎖に期待しようと、つい本書に賛同してしまうのは、私が切実な利害関係にないからだ。
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kaho
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7章までのおよそ半分200頁の分量で、アセンション島、ニュージーランド、アフリカの国立公園の成立ち経緯等 植民地時代の1800年代から船のバラスト廃棄水や水族館の排水等現代の外来種との問題関係事例を 大量に紹介し、地球上には既に手付かずの自然の地など全く無いことを提示、残りの12章までで 現状の自然の繁殖状況を踏まえた上での方向性を探り、外来種=悪⇒排除という 感情的で単純な行為と、その背後に潜む 自然のバランスは一定で不朽という 神の面を帯びた経済活動好きの現代人類の思い上がりに、強い再考を迫る。
いおい     秋までに◎キロやせる

日本古来の種が好きな私には耳が痛い話です。子供の頃駆け回った野山にあった植物が今の生活ではすっかり見当たらなくなっていて、仇を見る目で庭を見回し、片っ端から引き抜いています、、、

12/02 13:02
kaho

いおいさん お気持ち、すごくわかります…( ´▽`) 結局の処、植物…自然て意外と強い!、ってことですよね(笑) どうしようもありませんし、どうもしなくていいと こちらも気丈に考えることにします(笑)

12/02 17:07
6件のコメントを全て見る
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みき
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外来種が既存環境に与える影響は多少あれど、歴史的な嫌悪感や優生学的傾向によってそれが大げさに言われているという話で、筆者のノリがよくて面白かった。 外来種についてはいつも定義の曖昧さから奇妙に思っていた。遺伝子組み換えもちょっと不思議。昔どこかの農園に社会科見学に行ったときに別の木の根に別の木の枝を刺して育てていて、これは遺伝子組み換えと何が違うのか不思議だった。人は人に興味がありすぎて、いつも人類のしたことにたいして過大評価をネガティブにもポジティブにもしてしまうと思う。
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デューオSP
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陰謀論とかは面白かったし、騒がれたその後の話なんかも面白かった。だが逆張りの域は出ない本だと思う。どんなものにだって表裏はあるわけで。
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R C
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外来種イコール悪と安易に断じるのは早計で、荒廃した環境に耐えられる外来種が自然の再生の土台作りに役立っていたり、外来種のために個体数の減少などの影響を受ける種だけでなく逆に利益を得る種もあったりと、人間にとっての利害や感情、時間尺度で判断し介入しているだけで結果を見ると果たして適切だったのかと疑問に感じられる事例が少なからずあるようです。一部の情報だけが声高に主張されて極論に走らないよう、本書のような視点も大切だと思います。人間都合の裏事情の連発でうんざりしました。
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あずき
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「外来種」とはなんだろうか。危険な外来種と素朴で安全な在来種、という思い込みを覆す。「手つかずの自然」は神話であり、それを取り戻そうと大金を投じるのは合理的ではない。
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コージ
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たけのこ
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自然環境の保全について考えたときに、ふと「じゃあいつの状態がベストなの?」と思うことがよくあるが、その「ベストな状態」など本来ないものだ、というのが具体例とともに描かれる。ずっと批判的なトーンなのが読んでいてしんどかったが、納得するところも多かった。結局何を目指して行動すべきかというところは、あまり具体的には書かれていない(むしろ、自然に任せるべきで、行動しても仕方ないというスタンス)。同意はできないと感じたが、そのこと自体が自分が「古い」考えにとらわれているせいなのか...など、頭の中がぐるぐるした。
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whitespring
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タイトルからして私の常識を覆す。外来種って環境に悪影響をもたらすものじゃないの?と思い本書を手にとった。 最新の自然保護は従来の考え方を否定するものであった。ただ、「新しい野生」は人間の手が全く入らなくていいのか?
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yamakujira
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平然と命を奪うヒステリックな外来種駆除に感じていた違和感を慰めてくれるし、自然は自ら変化すると説いているのが理解できるけれど、絶滅を容認する論調から乱開発の逃げ口上にされそうな危うさも感じてしまう。一方で現在の外来種問題が胡散臭いのは、外来種がスケープゴートにされていると思えるからだ。自然保護は現状維持に固執するのではなく、人為的な環境改変を阻止するべきなのに。でも、観光客誘致とか防災減災とか里山保全とか謳って環境破壊は進み、アライグマやブラックバスやブタクサは悪者にされ続けるんだろうな。 (★★★★☆)
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Tourbillon Praline
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反感を持ちました。間違ってはいないことも言っていますが、何せガサツで乱暴です。ジャーナリストという人種特有ですね。攻撃の対象である側の意見や主張は曲解して、何度も” ”で囲って蔑みます。読む前はそれほど興味もなかったし、だから中立だったのですが、この本を読んで逆に環境保護主義者になりたくなりました。
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えぬ
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外来種を悪者と信じきり、データも薄い?ない?中でも断罪している人たちが多いことに、警鐘を鳴らす一冊。 生態系観をどう考えていくか、考えていく必要がある。
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Tomomi Yazaki
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外来種に対する考えが変わった。人生の折り返し地点を既に通過したこの私の中で、確かにパラダイムシフトが起き、深い衝撃を受けた。でもおそらく脳が硬化した天動説信者に匹敵する日本の老学者には到底理解出来ないであろう。そして外来種を中心に、様々な興味深い事実も知ることができた。アマゾンの熱帯雨林もツンドラの大森林も、アフリカのジャンルやサバンナも、世界中の大自然と言われるものは、実は太古の昔から人類が手をかけ未開の地ではなかった。これは近年の研究が導き出した、壮大かつ興奮冷めやまない知の冒険の序曲である。
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三毛太郎
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アレに胡散臭さを感じるのは自分だけじゃないんだ、とちょっと安心。白黒○×1か0かにしないと気が済まない人は案外多い(その方が簡単だし)みたい。外来だから全部駆除、も外来種役に立つからどんどん持って来い、もどちらも不合理だというのは少しでも頭使えばわかるはずなのだが。外来種のマイナス面を低く見積もりすぎている傾向はありそうだ。著者ジャーナリストだし、学問的にこれ一冊で態度を決めるのは危険だろうが、外来種ヒステリーへのカウンターとしてはとても面白い。
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