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アウシュヴィッツのタトゥー係

感想・レビュー
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まっちゃん
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実在の人物をモデルとした物語。確かに、人々を管理するには番号が必要だったんだろうけれど、名前すら必要とされない環境にゾッとする。ラリはギタへの愛もあって自分にできる範囲で一生懸命人に施しながら生き抜いていたけれど、果たしてこの環境で自分は絶望せずにいられるか自信はない…。未だに新しくホロコーストを題材とした作品が出るのは、その根源が解決されていないから、という後書きにも痺れた。このような悲劇が繰り返されませんように。広く人に勧めたい1冊だった。
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みむさん🤭🤭🤭
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ドラマ化されたので読んだ。実際にアウシュヴィッツで収容者にタトゥーを入れていたルドヴィグ・アイゼンバーグの話をもとにフィクションとして書かれたもの。彼は収容所の中でもまだマシなポジションにつけたのは幸運ともいえたが、同胞が次々と死に至るのを目の当たりにして無力な自分に愕然としただろう。生き残っても苦しみは続くが、彼なりの考えで出来ることをしてしたたかに生きるしかなかったんだろう。彼女と生きたいという思いもあるが、彼が助かった代わりに亡くなっていった人のことを思うと、死んだ方がマシとは思ってられないんだろう
みむさん🤭🤭🤭

ドラマ版は『My Days of Mercy』のタリ・シャローム・イーザー監督 ハーヴェイ・カイテル、メラニー・リンスキーが出てる

12/24 19:25
0255文字
さといも
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賢い人は賢く生き残る術を持てるんだなあと。 主人公ラリの発揮する冷静かつ確実な状況把握力、判断力、行動力には感銘を受けたし、極悪な状況の中、ここまで人の為に動ける人はいないと思う。 内容があまりにも非人道的すぎてフィクションを読んでいる気分になるけれど、これは実話を元にしたお話。非常に悍ましい。 とはいえ描写が重々しくないので、ひとりの聡明なユダヤ人が活躍する物語としてとても興味深く、軽く(?)読める。 それと、アウシュビッツには他国の戦争捕虜等も収容されていたというのは初知りだった。
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夏 海
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凄惨な日々。それは紛れもない事実ではあるのだけれど、どんな悲惨な状況であってもそこで毎日を過ごすうちに必ず日常が生まれていく。それが何よりも悲劇であり人間の逞しさだなと、夜と霧を読んだときにも思ったが本書ではそれをより強く感じた。希望を捨てないこと、生き延びることが何よりの抵抗である場所が、いまだ無くなっていないことが苦しい。
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雪月花
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アウシュヴィッツ関連の本は何冊か読んできたが、被収容者の腕に番号を刻むタトゥ―係がいたことは知らなかった。この本はアウシュヴィッツに強制連行されたラリがどのようにタトゥ―係として収容所で働き、生きて帰還するに至ったか実際のラリの証言をもとにして書かれたフィクション。時にしたたかに、時に拷問に耐え、収容所で出会った愛する女性とその友人らを助けたラリ。ラリの優しさがいろんな人を救った反面、救えなかった命も多かった。何よりも多くの罪のないユダヤ人がこれだけ不当で理不尽な扱いを受けたことが重く、心に刻まれた。
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maaaaay22
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本屋で惹かれて買い、久しぶりに一気に読んだ。生き延びるために彼がしなければならなかったこと、生きられなかった人たちの姿に打ちのめされるけど、最後の方のページにあった、ふたりが雪のなかでこどもみたいに飛び跳ねて喜んでいる写真が全てだと思った。好きな時に一緒にいて、好きな時に愛し合うということ。後世の私からしたら何も恥じることはないと心から思うけど、ずっとこの経験を語れなかったというラリの姿もショックだった。バレツキにとって、虫以下と思っていたであろうユダヤ人と、生かしておくラリの違いは?関東大震災の時に続
maaaaay22

日本人が朝鮮人を虐殺したとき、「悪い朝鮮人は殺されて当然。良い朝鮮人は助けてやるか」と分けたことに通じると思った。

10/18 22:33
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Shiori
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アウシュビッツ関連のお話を読むのは初めて。非常に読みやすく、内容がすっと頭に入ってきた。凄惨な時を過ごしながら、苦しくても悔しくても決して生きることを諦めない聡明なラリ。これがほぼ実話であることに驚愕するが、この記録を、今の時代に残せたことは非常に意味のあることと思う。2人の幸せそうな写真も掲載されていて嬉しく思えた。
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みなのん
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アウシュビッツであった悲しい出来事について学校の授業程度の知識しかなかったので少し深く知ることができた。主人公のラリは頭が良く、仲間想い。受けた恩は返ってくるし、運も相まってこういう人が生き残っていくんだなと。
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モルク
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スロヴァキアのユダヤ人ラリは列車に乗せられ着いたのはあのアウシュヴィッツだった。人なつこく、ドイツ語ロシア語ポーランド語…など多国語を話すことができた彼はそこで重労働ではなく収容者の番号を彫るタトゥー係として仕事を得た。回りの人々に恵まれたということもあろうが彼の人柄、洞察力の鋭さがその後の彼の幸運をもたらしたのだろう。悲惨な状況を目の当たりにするなか大切な人ギダと出会い愛を育む。逃げ延びた後での再会は劇的だ。翻訳書であるが読みやすい。巻末の幸せそうな夫婦の写真にほっとする。
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てん子(^_-)
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ネタバレアウシュビッツ関連の作品は読みたくなる。あの惨たらしい状況の中で、人はどう生きたのかを知りたいのかもしれない。本作はラリという青年が主人公。ほぼノンフィクションらしい。頭が良く機転がきいて、何ヶ国語かを話せて行動力があるラリ。彼は、タトゥー係として働く。そこで生涯の伴侶となる娘ギタと出会う。ラリはギタに云う「ぼくらには明日がある…好きなときに愛し合うんだ」と。ラリはどんな時も、希望を捨てなかった。それはギタとの未来を現実のものにしたいから生き抜くという強い意志があったからだろう。忘れられない作品となった。
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あき
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アウシュビッツ関連、気になってた文庫本が、ちょうど本屋で目につき購入。訳者もすき。 体験談、生々しいけど、愛のストーリー。読みやすかった。
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ゆうま
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最後まで読めた
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本文かな
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A1明朝 装丁が日下潤一さんでとても良い
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Kay
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文庫版にて。ナチスの強制収容所に送られたユダヤ人の青年・ラリ。持ち前の聡明さと人好きのする性格、多言語話者である事を最大限に活かし、被収容者たちに数字のタトゥーを入れる役割につく。やがて女性収容者のギタに出会い、恋に落ちる…。ギタとの再会も含め、ラリには大きな運が味方していたという印象が強く残ったものの、何としても生き残るという揺るぎない決心を持ち、地獄にいながら周囲の人々に分け与える事ができた彼に、むしろ運の方から寄って行ったのかもしれません。狂気によって人生を奪われてしまった人々へ追悼の意を表して。
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キーホン
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アウシュヴィッツの惨状は有名だが世界にはいろいろな所で様々に虐殺が行われていることを本を読んで知るようになった。今のガザ地区のことはアウシュヴィッツから巡り巡ってそういうことになっているらしい。アウシュヴィッツが過去でガザが今であっても、やっぱりどうにもなっていない。 分子生物学が発達してみると大昔の死因は殺人が多かったという。戦争やら諍いやら。兵器が発達して組織が大きくなってジェノサイドの規模も大きくなっている。だとしたら、政治以外の社会学的・人間心理的、それを避ける道を模索する学問が必要かもしれない。
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みい
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2024年2月文庫化。アウシュヴィッツの収容者には、殺人などの凶悪犯罪者、政治的立場が反ドイツの者、敵であるソ連兵、そしてユダヤ人がいた。それぞれ仕事を与えられて作業をこなす。本作の主人公は、スロヴァキア国民党党首の助手で、多言語を扱うことができる青年・ラリ。言語のおかげで他の収容者たちより状況把握ができた。他の仕事よりも自由度が高いタトゥー係につくことになる。色々なカテゴリーの人とうまく付き合い、複数の死の段階を生還した。ラリの信念は「ひとりを救うことは世界を救うこと」、そして「生き残ること」。
みい

以下メモ。『小さなことを大切にすれば、大きなことは自然にうまくいくものよ」~略~この場所で生き続けられるのは死だけなのだ。』

03/24 09:04
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ライラック
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ネタバレ題名にひかれて読んだがどうにもあわなかった…。自分が助かるためにナチスに協力して3年間も同胞にタトゥーを入れ続けるのも、犠牲者の思い出の品であろう宝石類を掠め取るのも、ロシア兵のために買春の協力をするのも全部無理だった。恋愛要素が全面に出すぎて葛藤や後悔といった場面が少なすぎるのが原因かなぁ。重たいはずの話なのに軽薄に感じられてしまった。泣くことができなくなったとか50年以上罪悪感を背負ってきたとかあとがきにあるので実際はもっと思うところもあったろうに。そう考えると主人公というより小説家とあわないのか。
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TAGO
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ネタバレアウシュヴィッツを生き残った男性ラリの証言を元にしたフィクション。 いつも思うのは 生き残った人とそうでない人の違いは何だろう? ラリは運の良さもさることながら 目端が利き、度胸があり、 実行力とコミュ力があり、多言語を話せた。 何か人にはない技能があると身を助ける。 そして新しい環境に身を置いたら そこの人たちを観察し見極め、力関係を探ることが大事。 手に入れたものを独り占めをせず、分け与える。 ラリと違って度胸がなく豆腐メンタルだけど よーく覚えておこう。
TAGO

こんばんは。久しぶりにこちらを開きコメントいただいていたのに返信が遅れまして申し訳ありません。ラリのコミュ力と度胸羨ましい限りです。大胆すぎる気もしますが…そこも魅力ではありますね。「ショーシャンクの空に」遥か昔に観たきりなので記憶が殆どないのですが、重なる人物が登場するのですね。絶体絶命の大ピンチに立たされても希望を捨てない人は強いですよね。本書ではありませんが、つり人社の「絶体絶命」を読んだらそれは頷けます。

07/22 19:48
てん子(^_-)

突然のコメントでごめんなさいm(_ _)mとても腑に落ちるレビューを書いてらしたので。つり人社の「絶対絶命」、読んでみたいです

07/22 21:27
3件のコメントを全て見る
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リノ
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「差別問題はいまだに解決されていない。それどころか、いっそう生々しい形で現在、表面化してきている。そしてそれは、差別とは何かという根源的な問題をわれわれに突きつけてくる。」現実を正面に突きつけられて正直動揺した。デモや演説が活発に行われているから問題に向き合っているわけではないよな、と考えさせられた。文章が読みやすくて物語が簡単に頭に入ってきた。アウシュビッツ系の本を読むのは初めてだったけど、他のアウシュビッツも読んでみたい。
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kumi
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ネタバレラリの賢さと信念と運があってこそ、この物語が紡がれ命が繋がったのだと思う。ギタと再会して約束通り人生を共に過ごせたのも奇跡的。自分は戦争や犯罪のニュース等に触れすぎると必要以上に心を痛めたり落ち込み過ぎたりしがちなのだが、この本は日々の出来事や愛の素晴らしさを感じつつ最後まで読むことができた。もちろん戦争や差別は繰り返してはいけないし、知ることをあきらめてはいけないと深く思う。
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櫻井愛
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極限のなかで育てる恋。アウシュヴィッツの被収容者として連れてこられたラリは生き残るために、新たな被収容者に番号を彫るタトゥー係をすることになった。生き残るために汚れ仕事をする反面、特権を活かして収容所のメンバーの力になる。そしてヒロインに出逢い、恋をする。日曜日の休みに収容所のかぎられた範囲でデートをする。実話をもとにした話だが、ひたすら悲惨さを訴えるというよりも夢心地の恋なので、救いがあった。文体も最初は戸惑ったが読むにつれて心地よかった。
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Artyom2033
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小説ゆえ事件や人物を鵜吞みには出来ないが、アウシュヴィッツという狂気の中で本当の愛が育まれたことは紛れもない真実であり、ラリとギタの数奇な運命に驚かざるをえない。そして人一倍の被害者といえるチルカが罪に問われたのが本当に気の毒だった。度胸があり慈悲もある聡明なラリは偶然タトゥー係となり運命を切り開いた。彼は男性としては少し希少なほど女性の気持ちが分かる女好きだ。著者が女性だからこそ描けた作品だと思う。物資の裏取引などは惹き込まれたし全体的に読み物として非常に完成度が高かった。★★★★☆
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●●
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ネタバレ2019年の本。
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ゆずこまめ
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収容所内での恋愛って、よくそんな余裕があったなぁ。二人だけじゃなく協力してくれた周りの人達もよく頑張ったと思う。彼らほど幸運じゃなかった人達がたくさんいたのは事実だけど、それはナチスの罪であり生き延びた彼らが悪いわけではない。彼らが生き延びたのを素直に喜びたい。
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やさぐれパンダ
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2日に渡って読みふけった。アウシュビッツで偶然にも 同僚であるユダヤ人の腕に タトゥーを刻印する係に選ばれ それによりいくつかの 特権を手にする主人公。そしてその中で一人の少女に恋をする。 「5分後に生きているのかどうかわからない」と言う環境の中 生き続け 戦い続ける。 文末に 主人公夫婦の幸せそうな 写真が載っていてほっとする。
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yarake isuke
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BF。事実を元にしたフィクションとのことだが、とても人間の仕業とは思えない内容に言葉がみつからない。脚色はあると思うが、主人公は本当に上手く立ち回れたと感心したのが率直な感想。民族を根絶やしにするというのは、到底叶わないと証明できたのかしら。あまりにも多くの犠牲を出して。明日を信じる信念の物語。差別が差別を生む。憎しみが憎しみを生み、差別が慣習となった日々は無関心に過ぎて行く。
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しんいち
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はじめて収容所の中の話を取り上げた小説を読んだ。この物語の中では取り分け強調されていないように感じたが、収容所の中は、プリズンブレイクでみた世界に、無慈悲で唐突且つ日常的な大量虐殺(銃殺・毒ガス)が加わった絶望的な世界だったはずだ。この環境にあって、不思議と主人公が前向きに日々を生きていたのが、読後じわじわと違和感として滲み上がってきた。それはやはりそこに強烈な愛があったからなのだろうか、あるいはただ言及されていないだけなのか。 いずれにしても、ラリの思考、行動力と勇気には舌を巻いた。故の生存か、逆か。
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awasan applepie2022
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頭が良いし、度胸があるし、運もいい。だからラリはアウシュビッツの日々を生き延びた。収容所にいる間もきっと、自分が手を差し伸べられずに死んでいく収容者たちに対して後ろめたい思いはあったろう。でもその心苦しさは、生きることに必死だった日々の中では多少まぎれていたはずだ。けれど収容所出た後の数十年という年月の間、彼が虚無感に苛まれたことは想像に難くない。ギタのところに逝く前にと彼が意を決して口を開き、後世に託したこの物語を、私はしっかりと受け止めなければならない。
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john
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フィクションなのに、収容所の中の様子、どうやって命を奪われたのかなどが、とてもよくわかる。実際に生還した人からの話を基にして書かれているのだが、その人がどうやって知恵を使い生き延びてきたのかを知ると、運が良かっただけとは言えない。なぜユダヤ人達はおとなしく連行され、財産を奪われて、裸にされガス室に入って行ったのか?なぜ誰もこの蛮行を止めなかったのか?当時のドイツ人の精神状態が全く不可解である。
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ごま
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「アウシュヴィッツの図書係」を思い出させると思いながら読み進めた。主人公の青年は目端が利き、人好きのする人柄を持つ。その上で、彼は運を持っていたとしか思えない半生で、この運を持たないために亡くなっていった人々はどれほどいたのかと思わずにはいられなかった。本人の主観が多分に含まれるにしろ、そこにあったのは人が生み出した地獄である事実は変わらない。
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氷菓子
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アウシュヴィッツで入所者に収容者番号のタトゥーを入れる係になった実在の若者の経験を元に作られたフィクションだが、実際に起こったことを分かりやすくしたものと言っていいものと思われる。収容所内で恋に落ち、二人とも生き延び、別々に施設を出てお互いの行き先が分からなかったのに再開し、残りの人生を共に過ごしたのは奇跡的すぎて創作のように思えるが、この点は紛れもない事実である。極限状態で自分が生きるだけで精一杯になりそうなものだが、周りの人々と支え合ったり思いやれたりすることを尊敬せずにいられない。
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こたつ
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強制労働者の方々には掛ける言葉が見付からないです。愛のあるストーリーだったから読み進めることができました。ふたりの愛がフィクションでなくてよかったです。
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Yamazaki
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ラブストーリーかも。
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R
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文章が読みやすくてよかった。ラリは運の良さもすごいし立ち回りもすごい。勇気ある。多くの場合は見つかるのが怖くて行動できないと思う。 戦争で行われる非道な行為について色々考えた。
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chimako
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アウシュヴィッツの話は辛い。わかってはいるが知らぬ顔で素通りするのは憚られる。これは厳しい収容所で芽生えた恋を貫いた若い二人の物語。周りの夥しい数の収容者たちとそれを監視する親衛隊、そこに出入りする地元の人々の物語でも歴史でもある。生きるために同じ被収容者に番号をタトゥする係になったラリはスロヴェキアの青年。左腕に彫られた番号は32407。人に番号をふって管理するなどあり得ない、そう思いながら来る日も来る日も番号を彫り続ける。収容所での日常は地獄だが絶対に生き延びる。その強い想いがやがて奇跡を呼ぶ。
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梅ちゃん
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スロヴァキア出身のユダヤ人ラリ。「ユダヤ人家庭は18歳以上の子弟をドイツ政府の為に差し出し働かせる」と書かれたポスターを見て家族の為に出頭した。糞尿まみれの家畜用運搬車に乗せられ第二次世界大戦下のアウシュヴィッツへ。そこでたまたま彼は、生き延びるため被収容者に鑑識番号を刺青し名前を奪う役目に就く。その仕事は特別で、収容所内である程度自由がきいた。ある日刺青をされる列に並んでいたを女性ギタに恋をする。地獄の中を生き延びていくラリの物語。ラリのモデルは実在し、彼の証言が小説になっている。
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湖都
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ネタバレ以前に『アウシュヴィッツの図書係』を読んだがシリーズではない。本書は、スロヴァキアのユダヤ人・ラリが、アウシュヴィッツでタトゥーを入れる係になり、知恵を使いコネを作り、恋人のギタをはじめとする他の人間をも助け生き延びる物語。ナチの人間と仲良くなって特権的な立場についたり外部の人間から物資を得たりと、「随分都合良くない?」とか「なんかずるくない?」とか思う場面は度々あった。しかし、巻末で本書はラリ自身が著者に語った本当の物語であると知り、反省した。ラリはベストを尽くして生き残った。それをとやかく言えようか。
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ユウキ
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積読本だったが、読み始めたらハラハラするシーンの連続で、一気に読み切ってしまった。 『生き残ること、愛することが最大の抵抗』という本の帯がものすごく実感できる。 アウシュヴィッツ(本当はオフィシエンチム)とビルケナウを訪れて見たことを克明に思い出した。
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美登
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ネタバレ収容所でタトゥー係だったユダヤ人ラリの実話に基づく物語。複雑な読後感。悲惨な状況の中を生き抜くことについて考えさせられる。特権を使い、愛するギタとの時間を賄賂で手に入れるラリ。外では苦役にあえぎ、死にゆく人がいる中で。ここで生き抜く、ということは、その陰で死にゆく人がいる中、何かを切り捨て、狡猾に非情にならざるをえないこともあるということ。一寸先すらわからない中、今自分の物語を優先するのは何も間違ってはいない。女性好きなラリの言動に少々反発心を感じたのも事実。「ひとりを救うことは世界を救うこと」。
美登

ラリとロマ人との交流が印象に残る。ロマ人も収容所でガス室送りとなった。他にも障害を持つ人やレジスタンスの人々も。そういう人たちの話も知りたいが、しばらく時間をおかないとだめかな。暮れに見た映画「ディファイアンス」で、森に逃げるユダヤ人たちに捕まったドイツ人捕虜が撲殺されるシーンにも、考えさせられるものがあった。結局根本的に人ってなんだろう、みたいなところまで行きついてしまう。一人ひとりが自分なりの納得できる答えを見つけるしかないんだなと思う。

01/13 08:05
0255文字
たかゆじ@石原プロは永遠だ!!!
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実話をもとにした小説。アウシュビッツ強制収容所でも悪名高いビルケナウで、タトウー係に任命されたラリ。昨日まで一緒に作業していた人間がガス室に送られていなくなってしまったり、人を愛することの大切さを教えてくれる。ソ連軍によって解放され、収容所で知り合った女性、ギタと再会できるのだから本当に愛の力はすごい。強制収容所の存在を忘れてはならない。
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