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約束された移動

感想・レビュー
519

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ミ
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小川洋子さんの本は本当に静謐で物語の中にいつの間にか腰を下ろして行く末を近くで見ているような不思議な感覚になる。巨人の接待が個人的にはすごく好きだった。
0255文字
 ユエ
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精巧なジオラマを眺めているような気分になる。各話の中で、各々の人物は自身の日常を当たり前に生きているのだけれど、小川作品はいつも静かで、登場人物が生きていると感じられないのだ。悪い意味ではなく、ああ、物語りを読んでいるのだなぁと噛み締めるような気持ちになる。千の本を納める棚の隙間に、夜空の星と同じ数だけあるヨガのポーズに、故ダイアナ元妃のドレスを写真から興すエスカレータの妖精に…ほんの少し狂気を孕んで、けれど「普通」に生きる人々の人生を覗き見る奇妙な快楽。独特の世界観を堪能した。
0255文字
相澤謙吉
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ネタバレどの話も好きだと感じた。特に、一番最初の客室係の話と、最後の通訳さんの話が好きだった。 何かがすごく良くなるとか、そういうことではないのだけれど、ぼんやりとした不安に寄り添ってくれるような一冊だった。
0255文字
ジュリア
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難しいが、装丁装画がいつも素敵
0255文字
Miki
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読む度にどうしたらこんな表現が思いつくんだろうと、不思議だけど美しくて淋しかったり琴線に触れる小川洋子さんにしか書けない物語。一語一句味わいたい砂糖菓子のような本でクラシックを聴きながら自分の心へのご褒美タイムとして読み進めました。
0255文字
fuku
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ふだんならあまり読まないタイプの本なのだが、映像が浮かび上がるような描写が心地よかった。最初のストーリーに出てくるスイートルームの本棚にありそうな本。
0255文字
ハチコ
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二人の間に通じるものとか、儚い喪失感とか、丁寧に丁寧に描写された短編集。 小川さんの作品は仄暗い雰囲気のものも多いんですが、この一冊はセピア色というかアンティーク感というか、比較的温もりを感じます。表題作と元迷子係の黒目が特に好きです。
0255文字
hit
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ネタバレ「ことり」に続き手に取った、2冊目の小川洋子さんの本。 今回も、途中で出てくる服や花や動物について調べて、想像しながら読むのが楽しかった。読んでいて世界観に入り込める感じがとても好き。ぜひほかの作品も読みたい。 あとがきも印象的だった。 たった一人のための、特別な人間であり続ける、約束された移動。
0255文字
ルシ猫
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"移動"にまつわる6編の短編集。 偏愛、孤独、密やかでささやかな愉しみや哀しみ。 小川さん独特の世界観に浸れる一冊。 細胞のひとつひとつを丁寧にまさぐられてぞわぞわさせられるような恍惚と快感。 歪みや偏りにうっとりし、心地よい読後感。
0255文字
せせらぎ
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独特な雰囲気を持つ作品になっている。それぞれの話の主人公たちはそれ単体で見ると風変わりで個性的なのだが、彼らの性質と深く結びついた仕事というより生業?をしている時は、その世界にとても同期しているというか、彼らの存在によってより世界の調和が取れ、完全なものになっているように思う。これが人の生き方の一つの理想だなと、どの短編をみても思った。みな自分の本質に沿って生きている感じがした。 個人的にはダイアナとバーバラのラストが良かった、安心した。
0255文字
matsu04
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相変わらずちょっと不思議で独特な雰囲気の短篇6つ。印象に残ったのは、デパートの迷子係だった〝末の妹〟の「元迷子係の黒目」、駅前ロータリーで突然老婆が右腕にぴったりとくっつき離れなくなる「寄生」などなど。
0255文字
ナツグモ
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人知れず、名もなき不特定多数の中の特別な才能。決して日の目を見ることのない、けど人を救うことの出来る能力。それぞれの話が、抑揚なく静かに過ぎていく音楽のようで、こころに落ち着きと、癒しを与えてくれた。
0255文字
ぴちゃん
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小川洋子さんの作品は静謐さとグロテスクさを感じるのに読了感は悪くなくて満足感が高い。 不特定多数の「たった一人」を導く主人公だけれど、彼らもどこか迷子のような雰囲気を漂わせている。 特に『黒子羊はどこへ』『巨人の接待』が印象深い。 自分の身近にありそうでどこかずーーーっと遠くの街で今まさに繰り広げられていてほしい物語。
0255文字
ふーま
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小川さんの小説久しぶりに読みました。こちらは短編集。最初読み始めた時はどの短編も一見して小川さんの作風独特の、ちょっと不穏というか、どの主人公達も共通してちょっと独特な推し方の推し活というか、他人への好きの歪な感情感があって少々怖く感じたのですが、基本的には本人にはそれを隠す心地の良い距離感で、読了後は印象が変わり、爽やかな優しい短編ばかりだと感じました。「約束された移動」のマッサージ師の主任さんが好き。ああいう先輩素敵だなぁ。短編は「ダイアナとバーバラ」、「黒子羊はどこへ」が特に印象的で好きでした。
0255文字
なな
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ネタバレしばらく読書から遠ざかっていたから、小川洋子さんの小説を読むのももちろん久しぶり。でも、読み始めてすぐに「知ってます。このゾワっとする感じ。まさに小川さんの世界ですね 」って思った。 少しだけ世の中から外れてちゃってる人たちの物語。すごく静か。 ハリウッド俳優Bの泊まる部屋の掃除をする客室係。ダイアナ妃が着ていた服を縫うバーバラ。デパートの迷子係をしていた「末の妹」と女の子。黒子羊のいる託児所。鳥が好きな作家・巨人と通訳。
0255文字
ハワイ猫
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久しぶりに小川洋子さん。「猫を抱いて象と泳ぐ」を思い出しながら読んでいました。静けさを感じる独特の言葉と世界観。読んでいると小説のなかに迷い込んでしまいます。そこには書棚の空洞のあるホテルがあり、素敵なタフタドレス姿の老婆がおり、迷子係がいて、全身毛糸のダッコちゃんのようなものを連れ途方に暮れた青年がいる。黒子羊が先頭を行く列があり、絶滅した鳥の名札のついたメリーゴーランドもある。生きていると皆移動している。時間軸はもちろん、物理的にも行きつ戻りつ。不安にならなくてもいい。胸元に羽をカバンには本を。
0255文字
takao
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ふむ
0255文字
ニコラス@ケンジ
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役者Bってブラッド・ピット?笑 主人公とBだけの秘密の関係 的な第一章が一番面白く 後は正直微妙 巨人の話とか 興味深くは読んだんだけど なんだかなぁ むづかしかった
0255文字
小夜子
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「品のいいしつらえとともに不気味なもの、グロテスクなものが配置されていることが多い」という解説に強く共感した。路地裏の描写だとか。客室清掃係の話が好き。
0255文字
かなえ
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短編集で読みやすかった!小川洋子らしい、後からじわじわくる気持ち悪さが散りばめられていて、怖くなったりした。特に印象に残ったのは、黒子羊の話。終わり方が淋しく感じた。
0255文字
tess
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すっかり忘れていた『怒りの葡萄』の陸亀の場面が一瞬で蘇った表題作。「寄生」がわかりやすく面白かったが真骨頂は「巨人の接待」
0255文字
ねず丸
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小川洋子さんの短編集。 すべての短編を合わせてひとつの物語のような本だった。刹那の瞬間だけに寄り添う知らない誰かたちの話。私は表題に話と“巨人の接待“という話が好き。
0255文字
ねず丸
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小川洋子さんの短編集。 すべての短編を合わせてひとつの物語のような本だった。刹那の瞬間だけに寄り添う知らない誰かたちの話。私は表題に話と“巨人の接待“という話が好き。
0255文字
(*´ `*)
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仄暗くて特異で難しい。空間がうっすら歪んで見えるような、軽い耳鳴りがずっと遠くでしているような、なんとも言えない感覚で読む。この世界観がたまに恋しくなって迷い込みに行ってしまう。掴みきれないともがきながら、そのさなか、表現の美しさや巧みさにハッとさせられたりするのがたまらない。入り込みやすかったのは「寄生」「巨人の接待」。「約束された移動」もどちらかというとこちら。「ダイアナとバーバラ」「元迷子係の黒目」「黒子羊はどこへ」は深みにはまる。
0255文字
SARAH
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仄暗く、狂気が滲んでるんだが ああ、内にこういうの秘めてる人いそう、となるお話。
0255文字
マサ
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短編が6つ。どれもちょっと普通じゃないコミュニケーションを扱っている。中には表題作の様に一度も言葉を交わしたことのない人との密かなものもあり、「寄生」の様に突然のものもある。ただ、そこにコミュニケーションが成立して互いにとって意味が生じるためには、語りに耳を傾けることが(耳を傾けてくれる相手が)必要だということだろう。不可解な展開の中に静かに輝くものが見えるような文章。
0255文字
よんか
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深々と深い森のなかに迷いこんだようなきもち。
0255文字
もぐ
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とても、らしい短編集でした。静かで、でもその中で少し不安定な雰囲気で。最後の『巨人の接待』が特に好きです。
0255文字
yokkin
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6つの短編集が集められた1冊です。ちょっとした才能に恵まれた人が主人公です。
0255文字
M
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約束された移動のP14「私が接するのを許されるのは、いつでも痕跡だけだった」という文章が儚さを感じて好き。Bを追うように本を購入して読む主人公。 ダイアナとバーバラのバーバラは自分を貫き通しててかっこよかった。それに付き添う孫との関係性も素敵。
0255文字
ボタン
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面白く無くは無いのだけど、なんか読みにくくて時間が掛かった。何が言いたいのかはよく分からなかったが「寄生」が一番お気に入り。全編通して迷子がキーワードの一つなのかな?
0255文字
るあ
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ネタバレ短編集なので他の本のあいだ間に息抜き感覚(?)で読んでました。ほとんど毎回ですけど小川洋子さんの本は物語より文とかことば、文字を読むことそのものを楽しむ感覚。寝る前に読むことが多かったです。あと小川洋子さんの本は傍から見たら風変わりな不思議な人が出てくることが多くて、でもこの本の中だとむしろ周りの一般人の方が何も分かっていないように感じる描かれ方?が多いような。あと小鳥が出てくることも多いような気がします。
0255文字
マカロニ マカロン
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個人の感想です:B+。いかにも小川洋子さんらしいちょっと変わった人物が登場し、さらに死の影がそこここに漂っている短編6話。表題作はロイヤルスイートを定宿にしている元ハリウッドスターと女性清掃員の共有する本に関する秘密。「ダイアナとバーバラ」はダイアナ妃のドレスを再現して着用して孫とモールのフードコートに出かける老女。「元迷子係の黒目」は”ママの大叔父さんのお嫁さんの弟が養子に行った先の末の妹”(要は血のつながりのない高齢女性)が話題になるが、この呪文を唱えられないと罰ゲームがある家庭。ほのぼのして良い
マカロニ マカロン

「寄生」彼女にプロポーズするため予約したレストランに急いでいた「僕」に、見知らぬ老女が引き裂かれた子どもにやっと巡り会えたと宿り木のようにしがみついてきて困り果てる話。結末の予測はすぐつくが、ブラックユーモアが好き。「黒子羊はどこへ」は座礁した舟から漂着した二頭の羊を引き取ったら黒い子羊が生れ、『子羊の園』という託児所を始めた女性。話があっちこっちへ飛ぶ浮遊感が面白い。「巨人の接待」特殊な地域言語を話す超大物作家が来日し、記者会見や接待の通訳を担当した「私」、この巨人が「ことりの小父さん」に似ているかな?

01/17 21:21
マカロニ マカロン

国籍不明なストーリーで、でもあまりそこは深く辻褄合わせを求めるべきではないのだろう。このふわっとして、もやっとして、ゆったりした世界観。「巨人」が通訳に適当に訳しておいてと頼むようなそういうまるっとした感触のストーリーを楽しむ短編集だと感じた。ダイアナ妃のドレスの手作りのレプリカを着てショッピングモールのエスカレーターに乗っている高齢の女性をもしも見かけたらかなり引くとは思うが。ダイアナ妃のドレスを検索して写真を見たが、20~30代のドレスだからよっぽど無理があるとは思う。でもその心意気はグッジョブ!

01/17 21:32
0255文字
えふさん
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どこの国かもわからないけど、どのお話もとても静かで朴訥としたお話でした。 約束された移動と末の妹が良かったです。
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ふみえ
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末の妹の話が好きだった
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まき
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静かで謎でいい短編集だった
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山山風
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ネタバレ「移動」をテーマにした6つの短編を収めた短編集。異国情緒溢れる文体で綴られた文章は美しいのにどこか薄暗く、時にグロテスクで芸術的だった。特に印象深い二作は表題作の「約束された移動」のホテルのスイートルームに泊まる有名映画俳優と客室係の一方的な秘密の関係の話と「元迷子係りの黒目」が良かった。まだ卵の中にいる熱帯魚の稚魚の描写がリアルで実際に見たことがないはずなのに映像がありありとイメージできた。静かに、密やかに、小さなタブーを犯すような話が多かった印象でした。
0255文字
ゆずぴ
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ネタバレ知ってる場所を知らない場所にする作家だなあと思う。日本でもそうでなくてもどこでもないどこかで。多分知ってる場所が書かれていてもそこにはたどり着けないような。生活って移動なんだよねえ。今から未来へも含めて。もっと深く読み込んでみたいけども、浮いて漂うくらいしかできないなー
0255文字
とも
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なんだか ほんとに日常でおこりそうな、おこらなさそうな 物語が展開されていく すーっと世界に入り込めるのは 作者の腕がいいんやろなって思いました はじめて読む作者でした また違う作品読みたい
0255文字
haryu
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行き先が破滅であれ幸福であれ、移動しているということは、生きて進んでいるということなんだろう。時折差し込まれる不気味でグロテスクな表現がいい。
0255文字
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