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皇帝フリードリッヒ二世の生涯 上巻 (新潮文庫 し 12-102)

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p-man
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ネタバレシチリア王国・神聖ローマ帝国・イェルサレム王国の皇帝として生きた男の生涯。リアリストで有用であれば何でも取り入れて使ってしまうような男だったのではと思う。印象深いのは第6回十字軍。法王に盾突いて、出発前に2回も破門にされていながらも、外交によって無血でイェルサレムを取り戻す。幸運だったのは相手のスルタンがアル・カミールというこちらもリアリストだったこと。異教徒と講和したことでキリスト教の敵とまで言われた。また法治国家を目指しメルフィ憲章を制定。「皇帝のものは皇帝に神のものは神に」
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日々是ご機嫌
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ネタバレ中世ヨーロッパ史について無知でこの人物について知らなかったが、いつもの塩野節で楽しく読むことができた。ローマ教皇を中心とした聖職者の権力が世俗の世界でも巨大な中、信仰と世俗の権力を分離して、イスラム教までも包容しようとする開明的なフリードリッヒ。現実主義者ともいえよう。生まれた時からの苦難の道がそうさせたようにも感じる。無血の十字軍のパートの交渉の粘り強さといざという時の準備の抜かりなさは、現在の政治家に参考にしてほしい。本書の一番の格言「情報とは、その重要性を理解できたものにしか、正しく伝わらない」
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しましま
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ネタバレ3読目。…真面目な読者の方々よスイマセン、麗筆を存分にふるわれた塩野センセにゃ更にゴメンナサイ、私ゃ大笑いしまくりの再読タイムでしたとも、ええ!はっちゃけ伝説ここにアリ~☆いや~はっちゃけ天才コワいなあ、だ~れもストッパーにもブレーキにもなり得ないっ(・∀・)グレゴリウス9世にはちょっと気の毒だけど相手が悪すぎたねえ~、だってフリ2だもの😤あの世だか天国だかでイノケン3世さんはアタマ抱えてらしたことでしょーなあ😁オモシロ過ぎて読む手がとまんないよ~♪あ~もう、やっぱりこのひと大好きだ~(*^▽^*)
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U2K2
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ネタバレ初・塩野七生本。授業における世界史、特に中世ッヨーロッパ史は国家の対立や権力構造、政治と宗教辺りがイマイチ把握できずにあまり好きではなかったんですが、こちらを読んで一気に理解が深まった気がします。当時のローマ法王ってなんでそんなに偉いんか?なんてことを思っていながらモヤモヤしてましたが、気に入らないヤツを村八分にならぬ村十分にできるなんてそりゃ強いわ、なんて思ったりも。そんなキリスト教がすべての世界の中で戦ってくフリードリッヒ2世とその愉快な仲間たちの活躍はとてもわくわくします。下巻も楽しみ。
U2K2

【補足】図書館本。きっかけは先輩に薦めれて。『プロ倫とか自由から逃走を読んでた中で宗教って●●だわ』とつぶやいたら紹介してくれました。ななみんフリークからの推薦図書です。

01/13 02:03
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あずさ
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ネタバレ「十字軍物語」を拝読して、このリチャード獅子心王とは別の形でサラディンの後継者と和平を結んだ神聖ローマ皇帝が気になっていたのですが。御大もそうだったようですね。塩野御大の好みの男性像が解るような気がします。異教徒とも平和に話ができたフリードリッヒですが、グレゴリウス法王とロンバルディア同盟とは対立するしかなかったことは、何とも皮肉です。
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しましま
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ネタバレ再読。あ、やっぱこれ、今年の年間ベストだわ~、まず確実に不動のぶっちぎり1位だな☆しっかしよくまあヨーロッパの暗黒時代と言われた中世に、こんなのが生まれたよなあ…彼と敵対したグレゴリウス9世は、いったい何百回キレる羽目になったのか(苦笑)本気で御愁傷様、相手が悪すぎたね♪とはいえ読んでてとことん楽しい!ひねくれ曲がった性格してるとは思えども興味津々の人物を、塩野さんが悠々たる筆致で描き出す本書は、読み始めたらやめられな~いっ☆という次第で、下巻へ♪
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Ryo0809
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ネタバレ神聖ローマ帝国の皇帝であったフリードリッヒ2世の物語である。1250年に55歳で死ぬまでの偉業の数々を史実に照らして、史料のない個所は豊かな想像力を発揮して記す。 死後50年後からは、ヨーロッパはルネサンスの幕開けを迎えるのだが、それ以前はローマ法王を頂点とするキリスト教法(聖)が支配する封建社会(俗)でしかなかったヨーロッパ。政教分離に基づいた法治国家を目指した世俗界最高の皇帝・王であり、ルネサンス人ともいえる先駆者であった。当然ながら、ローマ法王とは何度も決定的にぶつかる(3度も破門される)。
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17
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ネタバレ(再読)神聖ローマ皇帝フリードリッヒ二世(1194年〜1250年)の評伝。塩野七生さんが惚れ込んだのは伝わってきます。二度もつづけて破門された身でありながら、第六次十字軍を率い「フリードリッヒとアル・カミールの講和」を成立させて聖都イェルサレムを解放したにもかかわらず、キリスト教徒が血を流して解放したものではないという理由で「キリストの敵」と断罪された男。ローマ法王と非中世的なフリードリッヒ二世の理想のぶつかり合いが面白い。[2020-035]
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氷菓子
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ネタバレ13世紀前半の中世ヨーロッパで神聖ローマ皇帝となったフリードリッヒ二世。法皇が絶対的な存在だった時代に政教分離を試み、封建領主に権力が分散していた状況から中央集権国家創設を目指す。聖地エルサレム奪還のための十字軍遠征では、血を流さずに話し合いでイスラム教徒との共存に成功する。現代の感覚だと名君なのに当時の常識では聖都奪還は血を流して犠牲を払って行うもので異教徒と交渉など言語道断と法王から破門される。破門されて慌てて許しを請うのではなく、自分の目指す道を信じてブレないところがカッコいい。
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しんたろー
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ネタバレ13世紀中世、神聖ローマ帝国皇帝のフリードリヒ二世の物語。いつも通りわかりやすくサクサク読める文体の塩野七生。フリードリヒ二世は世界史の授業ではサラッと流れていく人物でもあるが、必須で学ぶ十字軍にも関わり、カノッサの屈辱で有名な教皇と皇帝との軋轢にも怯まず、法を学ぶために有名大学を建学、それを基にした中央集権国家構想など確かに現代につながる道筋をつけた人物である。さらにイスラム教との共生はトップの判断としては勇気ある決断だったに違いない。それをやり切れる人間力がケタ違いだったのだろう。おもしろい。下巻へ。
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TALOS
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ネタバレ待望の文庫本化で真っ先に買いました。1世が敢え無い最後を迎えてしまった「花の第三回十字軍」もドンパチしていて好きでしたが、彼が一滴の血も流さずイェルサレム奪回を成し遂げた第六回も駆け引きが好きだったので一気読みをしてしまいました。現代の評価で考えれば、政教分離、異文化との融和、税制改正など名君としか言いようがないような彼ですが、中世の象徴のような法王の頑迷さが際立つところもありました。下巻も一気読みすると思います。
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しましま
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ネタバレ…文庫化まで6年待った、6年待った甲斐が大アリだった!いやもうサイコー☆そもそもフリ2好きの私を萌え殺す気ですか塩野先生♪(以下ちょっと毒舌)著者が惚れ込んだ人物を詳細に書いているのは同じなのに、『ローマ人』のカエサルと真逆に抑制の効いた筆致が心地好く、カエサルの巻は「もういいよ…」とげんなりしてしまったけれど、これは素晴らしい!しっかしフリ2よアナタどんだけ斜め上の発想の大天才なの、いや知ってましたけど(汗)。わっくわくで下巻に雪崩れ込みますよ~♪まさにこれこそ、やめられない・とまらないっ☆
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皇帝フリードリッヒ二世の生涯 上巻 (新潮文庫 し 12-102)評価69感想・レビュー13