形式:単行本
出版社:NHK出版
出版社:日本放送出版協会
『日本に対する愛着』日本に生まれて良かった「1973年91%→2018年97%」、寺や民家に親しみを感じる「1973年88%→2018年86%」、日本のために役に立ちたい「1973年73%→2018年70%」。『日本に対する自信』すぐれた素質がある「1973年60%→2018年65%」、日本は一流国だ「1973年41%→2018年52%」、日本は外国から見習うべき「1973年70%→2018年75%」。日本への愛着は高いが、日本に対する自信は中間。
全体として思うところは、規範意識なるものはどんどん薄れて行っている。権利意識の低さはなかなかすごい気がする。日本に対する愛着は持っているが、ナルシシズムな感じはなく、それなりに謙虚な気がする。内閣府調査「社会意識に関する世論調査」(2022)で「国を愛する気持ちが強い方だと思いますか」51.2%(非常に強い8.8%、どちらかと言えば強い42.4%)だったが、これを見ると愛国心は強い気がする。
「選挙を通じて政治家を選ぶのがよい」も継続的に支持が高いが、これを政治参加における《静観》の態度と著者たちが捉えているのが面白い。他にも、仕事の相手を選ぶ際に「能力よりも人柄を優先する」という《情緒》、「計画を十分に練って旅行する」という《能率》、生活を充実させるために重要なのは「健康な体」、という考え方も平均的日本人の傾向である模様。
回答内容に関しては男女平等意識が進みながらも、現状として女性に負担がかかっている点、政治への無関心の傾向が強まっている点など、予想通りのところが多かった。また、若い世代はスピリチュアル系には関心を示しつつも、キリスト教などの伝統宗教から心が離れている点も残念だが予想通り。
それなりに救いのようなものを感じた点はp.122、「日本に対する愛着が強い人は、外国との交流にも意欲的な人が多い」という回答結果。「日本への愛国心は、他国に対する排他的な考え方を強める傾向には働いていないようである」というあたり。
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『日本に対する愛着』日本に生まれて良かった「1973年91%→2018年97%」、寺や民家に親しみを感じる「1973年88%→2018年86%」、日本のために役に立ちたい「1973年73%→2018年70%」。『日本に対する自信』すぐれた素質がある「1973年60%→2018年65%」、日本は一流国だ「1973年41%→2018年52%」、日本は外国から見習うべき「1973年70%→2018年75%」。日本への愛着は高いが、日本に対する自信は中間。
全体として思うところは、規範意識なるものはどんどん薄れて行っている。権利意識の低さはなかなかすごい気がする。日本に対する愛着は持っているが、ナルシシズムな感じはなく、それなりに謙虚な気がする。内閣府調査「社会意識に関する世論調査」(2022)で「国を愛する気持ちが強い方だと思いますか」51.2%(非常に強い8.8%、どちらかと言えば強い42.4%)だったが、これを見ると愛国心は強い気がする。